日本近現代の私年号

近現代日本の私年号

[1] 近現代日本では公年号が制定されていますが、 他にもいろいろな紀年法が使われています。

[237] 明治以後にも、いくつか私年号とされるものが知られています >>225紀年法元号かどうか判定するのは困難であり 元号 元号か否かによって性質が大きく異なるものでもないため、 元号でない紀年法も含めて私的に用いられるものを一覧で示します。

[637] 明治期以後の日本の私年号や新しい紀年法 (集団レベル、非宗教系)
[9] 明治期以後の日本の私年号や新しい紀年法 (宗教系)
[8] 明治期以後の日本の私年号や新しい紀年法 (個人レベル、非宗教系)

[170] 私年号については昭和時代の日時も参照。

[5] 元号や新しい私年号以外に、次の紀年法暦法を使う集団が国内に一定数存在しています。

[92] その他近現代日本紀年法暦法

[171] ◎は、 現在も継続して利用中とみられるものです。 執筆時点で5年以内のリアルタイム用例が確認できるもの (かつ公式に廃止されておらず、利用者の全員死亡が確認されていないもの) を利用中とみなしています。

一般的なものについては現代日本の紀年法

日本の紀年法改良運動

[238] 更に、 「インターネット元年」 や「ユビキタス元年」のように「元年」を接尾辞として造語する習慣がこの時期に広まりました。 広義の私年号と捉える人もいますが、 日付の表記に用いられることはまずなく紀年法とは言えないものです。 スローガン的元号

[52] フィクション作品内で使われる架空の紀年法も数多く作られています。

[33] これらの私年号元号的なものは、 時代の変化もあって中世幕末私年号とも性質が変化していることが明らかです。 しかしあまりに時代が近すぎるためか、 歴史学的研究の対象にはほとんどなっていないようで、 あるいは社会学的な研究対象からも外れているようです。

[11] 日本では現代社会における日時のような基礎的要素を取り巻く様相の学術的な研究は数えるほどしか行われていないようなので、 私年号のようなマイナーな現象に着目する研究者は現れにくいのでしょう。 諸外国の日本研究でもなかなか取り上げられにくいテーマなのではないでしょうか。

[10] 日本私年号の研究明治時代までのものを収録するにとどまっており、 その後発見された多くの私年号を欠いています。 Wikipedia の一覧もわずかにしか掲載していません。 この時代の私年号を中心テーマとした文献は同人誌として世に出た 近代諸元号現象 くらいでしょうか。

[12] 本項の一覧表に掲載した私年号の大多数は、 既存の学術論文私年号リスト等に掲載されたことがなかったものです。

[15] 同時代の社会の一部で起こっている現象は意外とわからないものです。 昭和時代中期頃の 日本私年号の研究明治時代征露しか収録していません。 近世以後私年号は稀で「維新以後においても私年号の発生は少なく、特筆すべきものはない。」 とあまり重視していませんでした >>106 p.四四五平成時代まで多くの研究者がこの見解を踏襲していました。 明治時代私年号の終期と解説したものもありました。 しかしそれ以後の私年号を否定する根拠は特に提示されておらず、 情報を得られなかったという1点に尽きると思われます。

[16] 昭和時代後期に全国的ブームになったミニ独立国の代表格だった新邪馬台国は、 豊国という元号を制定、利用していました。 しかし当ウィキにに記事が作成されるまで、 元号一覧の類に掲載されたことはありませんでした。 昭和時代から平成時代にかけて新聞などで何度も紹介され、 書籍の用例もあり、 平成時代にはブログで回想記事が連載されて利用されていたにも関わらず、 研究者や好事家の網にかからなかったのです。

[17] 同じくミニ独立国イノブータン王国猪豚は、 昭和時代から平成時代にかけて利用されていました。 平成時代に制作された公式や第三者の Webサイトに用例があり、 現在まで公開され続けている上、 Wikipedia にまで紹介されているにも関わらず、 当ウィキにに記事が作成されるまで、 やはり元号一覧の類に掲載されませんでした。 Wikipedia私年号の一覧表にすら掲載されていません。

[18] 宗教団体の独自の元号である聖日なども Wikipedia の記事に言及がありながら、 Wikipedia私年号の一覧に掲載されていません。 Wikipedia の膨大な記事の中には再発見を待つ元号がまだまだ眠っている可能性があります。

[19] 宗教系の私年号紀年法は一般人が触れる機会が少なく、 平成時代前半までは同時代的に情報を得るのは困難だったのではないでしょうか。 現在では WebSNS で生の用例を豊富に発見できるようになりました。 それでも閉鎖的な教団の情報を入手するのは難しく、 まだ発見されていないものがあるかもしれません。

[63] 近現代には公式にも西暦皇紀といった新しい紀年法が使われるようになり、 元号をめぐる状況は一変しました。 元号をはじめとする紀年法と日本の社会の関わりを理解する上で、 これら公式、非公式の紀年法の相互接触と多様化の諸相を検討していかねばなりません。

[91] 現代の私年号の中には、 反政府的性質が薄いものがいくつもあります。 ミニ独立国の元号がその端緒の1つでしょうが、 フィクションの元号のような娯楽性の高い紀年法の普及とも関係する流れでしょうか。 政府首脳すらスローガン的元号を発信するという事実も見逃せません。

[169] 近現代私年号媒体として注目されるのが年賀状です。

[6] 年賀状私年号

[7] 他にも広く知られることがなかった個人レベルの私年号年賀状で使われたかもしれません。

[3] テーマパーク系異年号娯楽系異年号

[13] ミニ独立国の日時も注目するべきものといえます。 ミニ独立国町おこし目的の自称「独立国」ですが、 国制の整備の一環として複数のミニ独立国元号 (建国紀元) や標準時を制定したことが確認されています。 広義のテーマパーク系異年号といえるでしょう。 昭和時代後記の人々の国制と日時制度の関係性に対する意識の現れとしても興味深い事象といえます。

[14] 現在確認されているだけでも数箇国で制定されていたことが知られており、 他に全国各地に多数建国されたミニ独立国でも同様の制度が行われていた可能性があります。 残念ながらその実態はほとんど解明されていません。 (歴史と言えるほど古い時代のことでもなく、 しかし WebSNS のない古い時代のことで、 公的な記録も個人レベルの記録も見つけにくい狭間の期間であるためでしょう。)

[4] テーマパーク系異年号の類例にリゾートタイムがあります。

[27] なお人工言語の日時にも独自の紀年法, 暦法を有するものがあります。

[183] それにしてもこの紀年法の急激な増加は、何を意味しているのでしょうか。 紀年法の新造が流行しているのでしょうか。 それともたまたま時代が近くて多くの用例が残っているだけで、 実は過去にもこれだけ多くの紀年法が作られては消えていっていたのでしょうか。 日本以外の地域ではどうなのでしょうか。

[2] 外国でも現代の私年号がいくつか報告されていますが、 日本ほど多くはありません。 天運, 中華人民共和国の私年号, 越南の私年号, マイクロネーションの日時, Stardate, 人類紀元 日本を中心とする現象なのでしょうか。 それとも見つかっていないだけでまだまだ世界には私年号が溢れているのでしょうか。

[31] 近代諸元号現象 は、 金蛙の項で、 意識しないと西暦が使われる現在のコンピュータに飽き足らない人はいるはずで、 ホームページ上で独自の元号や紀年法を使う人は金蛙以外にもいるだろうと予測していました。 しかしそれをどう探せばいいかわからないとも書いていました。 >>431

[32] これは本当にその通りで、当ウィキで記事化している私年号私的紀年法もほとんど偶然の発見に頼っていて、 体系的な捜索方法を見つけ出せずにいます。 その過程でミニ独立国人工言語のように私的紀年法を作りがちな集団は発見されているんですけどね。

[20] 改元デマの歴史は長いですが、近現代にも多発しています。 令和改元の折には新元号予想が流行しました。 デマでも予想でもない、新元号発表のパロディーも SNS配信番組テレビ番組インターネット広告などで流行し、 令和5年現在未だにたまに見かけます。 そして中にはこうしたものから発展した私年号もあります。

[26] 多様化する日本紀年法文化は今もまさに新しい展開の進行途中なのでしょうか。

前の時代のものは幕末維新期の私年号

[21] #日本国 (現代) の紀年法の変遷 - 紀年法 - SuikaWiki, https://data.suikawiki.org/tag/1001/graph

これはどう見ても乱世www 隋末や明末と見間違うレベルw

[28] 日本の紀年法改良運動も参照。


[29] 大阪学院大学論叢 (21), 大阪学院大学, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1797331/1/132 (要登録) 右下

[30] >>29 元号法制定の頃 ( 元号法 )。 元号法制化によって私年号を抑制できると論じた人もいたらしい。

[34] 平成31年(2019)3月の主な活動記録(抄) – かんせい汗青PLAZA, 所功の「かんせい汗青PLAZA」, 投稿者: 所 功, 投稿日: 2019年6月13日, http://tokoroisao.jp/?p=4373

・「高齢化社会を共生する私年号「和成」」『歴史研究』3月号巻頭言、3月10日