HTML 1991

1991年のHTML

[12] HTML は、 まだ誕生直後で、非常に簡潔なものでした。

付 WorldWideWeb ParseHTML.h

[1] Webブラウザー WorldWideWebソースコードParseHTML.h では、次のようにHTML構文解析されるようです。

[13] 構文解析器の動作であって、言語の仕様ではありません。
<a attr>
です。href属性があれば、 その値が参照先となります。name属性があれば、その名前 (素片識別子) となります。もしname属性値整数で、次の番号として覚えているものより大きければ、 nameより1大きな数を次の番号とします。
<address>text</address>
内容番地スタイルになります。
<dd>
定義リスト中の定義のはじめを表します。
<dl>...</dl>
定義リストです。内容でも構いませんが、 文字データから始まってはいけません。
<dt>
定義リスト中の用語のはじめを表します。
<hn>...</hn>
内容見出しスタイルになります (n = 1, 2, 3)。 コンパイル時に定数CERN_LIKEが定義されていれば、 終了タグを待たず、次の改行を見つけ次第見出しスタイルを終えます (SGMLguid互換な動作)。
<hpn>...</hpn>
内容強調して表示します (n = 1, 2, 3)。 まだ実装は不完全なようです。
<i1>
行末まで無視します。SGMLguid索引の飛び先を記述する要素型です。
<isindex>, </isindex>
索引であることを表します。索引フラグを立てるだけです。 4月のソース・コードでは終了タグにのみ対応していましたが、 9月のソース・コードでは開始タグにも対応しました (多分4月のは間違いですが、そのまま残されています)。
<li>
リストの最初以外では、改段落します。
<listing>text</listing>
終了タグまたはファイル末尾までが内容になります。 改行やその他のタグもそのままデータとして処理されます。
<nextid n>
新しいを挿入する時にnameとする番号を設定します。
<node>...</node>
部分節点構文解析の段階で認識はされますが、 処理は実装されていません。仕様も未決定だったようです。
<ol>text</ol>
内容リスト・スタイルとします。 まだulの同義語として実装されています。
<p>
新しい段落にうつります。
<plaintext>
HTMLとしての構文解析は終了し、 以後は平文として処理します。注釈で、廃止と書かれています。
<restoffile type>
HTMLとしての構文解析は終了し、 以後は平文またはRTFとして処理します。
<title>title</title>
題名です。
<ul>text</ul>
内容リスト・スタイルとします。
<xmp>text</xmp>
です。終了タグまたはファイル末尾までが内容になります。 改行やその他のタグもそのままデータとして処理されます。

1991年8月版新しいHTML文書の雛形

[2] WorldWideWebで新しいHTML文書を作成する時に雛形として使われたとみられるHTML文書 (1991年8月付) は、こんなものでした。

<title>(No title)</title>
<h1>Heading</h1>
Text<p>
__________________________________________________________________
<address>Author</address>

1991年10月29日版仕様書

[6] TimBLHTMLの仕様書について www-talk メーリングリストに投稿しています。

[9] 残念ながら仕様書自体は含まれていません。

[10] 英語Wikipediahttp://www.w3.org/History/19921103-hypertext/hypertext/WWW/MarkUp/Tags.html が当時のものだとしています。

関連

[11] 1992年以降は HTMLの仕様書を参照。

メモ

[3] HTML Design Constraints (1995-10-18 14:13:28 +09:00 版) http://www.w3.org/MarkUp/HTMLConstraints.html

(名無しさん 2007-04-01 09:21:09 +00:00)

[4] >>3

1991

Tim Berners-Lee originally drafted this as a somewhat informal reference on the HTML elements. The document has been edited continuously since then, with snapshots published through various means.

  • Note on constraints of original level1

(名無しさん)

[5] Hypertext HTML formatting example ( 版) http://www.w3.org/History/1991-WWW-NeXT/Implementation/Test/backup_of_test.html