HTML要素概説
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HTML要素概説
HTML要素概説
[216]
HTML要素概説
序文
本書は、
HTML
の
要素
を集めたものである。
序文
1989
に始まった
World Wide Web
の
マーク付け言語
として
HTML
が誕生してから、 30年以上の歳月が流れた。 現在の
HTML
のことは
HTML Standard
を見ればよい。 しかし過去のことはあまり書かれていない。 入れ替わりの激しい
Web
の世界では、 時間の経過と共に過去の
HTML
の情報は見つけにくくなっている。
序文
本書は過去の人々が
HTML
をどのように使おうとしたのか、 その様々な試みを眺めるためのものである。 だが、あまりに多様な
HTML
の使われ方を網羅できるはずもない。 本書は、どの時期にどのような
要素
が作られてきたのかに限定し、 仔細は省略して詳細情報への参照だけを示すことにした。 より詳しく知りたいとき探索の範囲を絞りやすいよう、
要素
が生み出された時期に特に紙幅を割いた。
序文
わずか十数年前でも、不明となってしまったことが少なくない。 未解明の事項も多く不満は残る。 漏れや誤りも含まれるだろうが、お気づきの際はやさしくご教示いただきたい。
序文
本書が
HTML
と
Web
の世界を広く深く理解する一助となれば幸いである。
[6]
HTML要素概説
凡例
本書は、
HTML
>>13
という言語の大枠を示すため、 その
要素
を列挙した。 現行の
要素
はもちろんのこと、 過去存在した
要素
、 提案されたが実現しなかった
要素
も可能な限り採録した。
凡例
あるものが「
HTML
という言語の
要素
」かどうかの判断は意外と難しい。 現行仕様と異なる歴史的な言語や
要素
>>9
に対して適用可能な客観的な基準が確立されていないため、 多くは主観により判断せざるを得なかった。 その
言語
体系が
HTML
を称するかどうか、 その
言語
体系と
Webブラウザー
の
HTML
との歴史的関係性、
HTML名前空間
に属するかどうか、
文書要素
の
要素名
、 といった点を重視しつつ総合的に判断した。
凡例
HTML
の
要素
のうち、
標準化団体
によって開発された歴代の標準仕様書に記載があるもの、 実装事例があるものは、 すべて採録した。 それ以外に、
標準化団体
でよく議論されたもの、 実際の文書でよく利用されたもの、 解説等でよく紹介されたもの、 有力者が提案したもの、 その他特に関心を引くものを採録した。
>>5
一方で、
メーリングリスト
や
SNS
などでの単発の提案や思いつきのようなもので具体化しなかったもの、
要素名
のみの対案などは原則的に対象外とした。
凡例
参考のため、
SVG
と
MathML
の
要素
も、 主要な仕様に含まれるものに限って掲載した。
>>10
凡例
各
要素
は、
要素名
の
ASCII
順で掲載した。ただし、
整列
時に
大文字
と
小文字
は区別しなかった。
要素名
は原則として
小文字
で示す。
>>12
ただし
XML
でのみ利用されるものは、元の綴りに従う。
出典
[7]
HTML
:
HTML Standard
,
WHATWG
,
2024-09-19T08:12:39.000Z
,
2024-09-22T12:05:38.031Z
https://html.spec.whatwg.org/
[112]
HTML4-19971218:about
:
About the HTML 4.0 Specification
,
HTML 4.0 Specification
,
W3C
,
1997-12-18T11:22:33.000Z
,
2024-11-02T08:35:09.534Z
https://www.w3.org/TR/REC-html40-971218/about.html
注釈
文書要素
(
document element
)
文書
の最も外側の
要素
。 歴史的にはともかく、現在の
HTML
では常に
html
である。
>>7
HTML名前空間
(
HTML namespace
)
名前空間名
が
http://www.w3.org/1999/xhtml
の
XML名前空間
。 歴史的にはともかく、現在では
HTML名前空間
に属する
要素
が
HTML要素
である。
>>7
[13]
HTML
の語源は Hypertext Markup Language (ハイパーテキストマーク付け言語) の省略。 Hypertext は HyperText とも綴られる。
SGML応用
として規定されていた時代もあったが、 現在は独立した
マーク付け言語
である。 原義である
テキスト
データとしての構文の他に、 計算機メモリー上の
DOM
表現や関係する一連の
API
なども含めた総称となっている。
[9]
HTML
が爆発的なブームとなって以来、 様々な分野で
HTML
の拡張、
HTML
とよく似た言語、
HTML
の一部を取り込んだ言語、
HTML
を埋め込める言語、
HTML
を生成できる言語、
HTML
のようなものを使える
プログラミング言語
の
ライブラリー
、 といったものが作られている。
SW:
HTMLもどき
同じように見える構造が、
HTML
の機能拡張と理解されることもあれば、
HTML
と共存する別言語の構文と理解されることもある。
[5]
採録対象については
*
,
*:*
,
*-*
の項も参照されたい。
[10]
SVG
と
MathML
は
HTML文書
に含められるので、
HTML文書
にそれらの
タグ名
が出現しても、
HTML
の
要素
とは限らないから、索引としての便宜のために収録した。
要素名
と仕様の版以外の情報は省略した。
[12]
要素名
や
属性名
について、
HTML
や多くの
SGML応用
では
大文字
と
小文字
を区別しない。
XML
では区別する。 20世紀末頃まで、
要素名
や
属性名
は
大文字
で書かれることが多かった。
HTML4
は仕様書上の表記法として
要素名
は
大文字
、
属性名
は
小文字
とした。
>>112
多くの解説等がそれに倣った。 ところがその後
XHTML
が
要素名
と
属性名
をすべて
小文字
としたため、
HTML
でも
小文字
が一般化した。
[3]
HTML要素概説
凡例
各
要素
の本文には、 その
要素
が出現するまでの過程を時系列で示す。
>>11
現行
HTML Standard
で規定される
要素
については、
HTML Standard
(またはその前身) に追加された時期も示す。 その他、 重要と考えられる出来事があれば示す。 紙幅等の関係で、最初の形になって以後の変遷や、 意味、
属性
、
内容
、実装状況などはほとんど省かざるを得なかった。
判例
現在の
HTML
に引き継がれている機能は、 「現行仕様である」 と記した。大方の互換性が保たれていれば仔細の変化は無視した。 現在の
HTML
に引き継がれていない機能は、 現在の
HTML
や他の
Web技術
で近いものがあれば 「現在の何々に当たる」 と記した。互換性やアイデア・作業の連続性を表すものではない。
凡例
既に消失した資料も多く、正確な時期を特定できていない事項もある。 ある時点で「何々がある」か「何々が追加された」かの表現の違いに注意されたい。 後者は1つ前の版により、または変更履歴の存在により時期を確認できたことを示す。
>>20
なお、 「現存最古」 とは執筆時点で入手し得た資料の最古を意味する。
凡例
本文の後には、
要素
が主要な
HTML
の仕様書に出現する場合に、 それを示した。 仕様書として、 歴史的変遷と知名度などを考慮しつつ、 初期
HTML
>>17
,
HTML1
,
HTML 2.0
,
HTML 2.x
,
HTML+
,
HTML 3.0
,
HTML 3.2
,
HTML4
,
ISO-HTML
,
XHTML 1.0
,
XHTML 1.1
,
XHTML m12n
,
XHTML Basic
,
XHTML-Print
,
XHTML 2.0
,
HTML5
,
HTML Standard
を取り上げた。詳しくは各注釈を参照されたい。
凡例
借用先
欄には、
HTML
以外の
マーク付け言語
でその
要素
を取り込んだと考えられるものを示す。 当該言語の
仕様書
等に明確に記述されない場合も多く判断が難しいため、 仮に
要素名
と一致するもののうちから主観的に選んだ。
>>2
凡例
文献
欄には、 その
要素
の技術開発の過程を取り扱った文献を示す。 開発当事者がまとまった分量で述懐したものや、 ある程度の時間が経過してから技術史的観点で取りまとめられたものを対象とした。
凡例
→
欄には、 関係する他の
要素
を示す。ただし本文中で言及したものは省いた。
凡例
SVG
欄,
MathML
欄には、
SVG
や
MathML
でその
要素名
を定めた主な仕様書の版を示す。
>>4
凡例
HTML
の
要素
には
QRコード
を示す。 その
要素
に関する
SuikaWiki
の記事の
URL
を表している。
SuikaWiki
の記事には、 より詳細な情報や、 関連する文書等への
リンク
が書かれていることがある。
>>14
出典
[16]
Re: Is there a paper which describes the www protocol?
,
Tim Berners-Lee
,
Thu, 9 Jan 92 12:34:24 GMT+0100
,
2003-08-04T15:50:19.000Z
,
2024-08-12T07:41:57.901Z
https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992JanFeb/0000.html
[1]
WG8n1935
:
Information Technology―Hypertext Markup Language (ISO-HTML)
,
Final CD 15445
,
ISO/IEC JTC1/WG4
,
October 14th, 1997
,
2024-08-15T08:53:46.000Z
https://web.archive.org/web/20010605011051/http://www.ornl.gov/sgml/wg8/document/1935.pdf
[15]
SW
:
SuikaWiki
,
SuikaWiki著者ら
,
2024-11-02T03:24:45.000Z
https://wiki.suikawiki.org/
注釈
[18]
最終的に
HTML 2.0
へと発展する
HTML DTD
の最古の版に当たる。
SW:
HTML2
[20]
組織内部の非公開版への追加は知り得ないので、原則として考慮しない。
注釈
[17]
本書では
Tim Berners‑Lee
の
1992-01-09
版仕様書、
Dan Connolly
の
1992-07-15
版
HTML DTD
>>18
,
1993-01-06
版
HTML DTD
に含まれるかを示した。
>>16
HTML19920606
HTML19930106:DTD
規定が未完成のものは、「言及のみ」と示した。 また、
1991
までの
日付
の
HTML文書
で使われた
要素
は、 本文中に現存最古の出現日を示した。
[11]
非標準の
要素
などは、出現過程が未だ明らかでないものも多い。
[2]
記号主体の
Wiki構文
等、
HTML
との関係が明白でも対象外としたものがある。
[4]
HTML
,
SVG
,
MathML
で同じ
要素名
が使われるとしても、 その
意味
や用法は異なる場合がある。
[14]
SuikaWiki
は、
Wiki
の1つ。
Web技術
関連の記事が多数ある。
>>15
本書は
SuikaWiki
の
HTML要素
関係の記事を要約して再編集したものである。 本書の誤り、 記載漏れ、 新出史料などをご存知の方は、
SuikaWiki
に情報提供いただけると幸いである。
[19]
HTML要素概説
凡例
用語や固有名詞には、 古くなり意味が分かりづらくなりつつあるものを中心に、注釈を付した。
凡例
本書の記載内容には可能な限り出典を明記した。 出典となる文献は巻末に、 参照記号の
Unicode
順でまとめた。 ただし、
整列
時に
大文字
と
小文字
は区別しなかった。 実際の用例群などが根拠ですべてを出典として示すと煩雑になる場合は、 関係する
SuikaWiki
の記事を示したので、あわせて参照されたい。
凡例
本書の編集にあたり、
SuikaWiki
の記事や
data-web-defs
のデータファイルを活用した。
SW
>>21
それらすべての編集者や貢献者に感謝する。
凡例
なお、本書の電子版は公式サイト
https://suikawiki.org/b1
で配布する予定である。
出典
[21]
data-web-defs
:
manakai/data-web-defs: Definitions
,
the manakai project
,
2024-11-04T01:15:49.000Z
https://github.com/manakai/data-web-defs
HTML要素概説
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