[4] HTML2 は、HTML 2.* の総称、あるいは HTML 2.0 を指す言葉です。 西暦1990年代半ば頃 (平成時代初期) の HTML仕様でした。
[5] IETF によって標準化された HTML 2 には、
... の2種類がありました。同時期の HTML 仕様として RFC 1867 (<input type=file>
)
もありました。
[2] HTML 2.x は HTML 2.1 と呼ばれていたこともありました。 その拡張として HTML 2.1E もありました。
[11] HTML 2.0 に結実する仕様案の途中の段階のものが、現在では HTML 1.0
と通称されています。
[12] HTML 1.0 として「完成」したものではなく、開発の流れでいえば HTML 2.0 で「完成」に至る過程として一体的に理解されるべきものです。 HTML 1.0 と呼ばれるようになった事情や書誌的事項は HTML 1.0 の項を参照。前後の流れなどその他は本項を参照。
[6] おおよそ当時の実装に相当する HTML2 の系列に対して、新機能をふんだんに盛り込んだ (当初は) HTML+、あるいは (後に) HTML 3.0 の系列も同時期に存在していましたが、 こちらは直接の成果は残せないまま破棄されてしまいました。
[8] その後の HTML 3.2 が事実上の HTML 2.0 の後継といえるものでした。 しかし HTML 2.x を含め HTML2 や HTML3 世代の様々な提案は HTML 3.2 には含まれませんでした。
[13] 混乱した仕様書群が一つにまとめられ事態が収拾に向かうにはその次の HTML4 を待たなければなりませんでした。
[15]
TimBL によって開発された HTML の仕様は、
当初は
TimBL
が執筆し
CERN
の World Wide Web プロジェクトWebサイトで公開されていました。
また、時折 WWW-Talk メーリングリストに送付されていました。
機能追加等は WWW-Talk メーリングリストで議論されていました。
[17] HTML は SGML応用である CERN SGMLguid から作られたものでしたが、 SGML は直接参照せずに大幅に簡略化されて実装・利用されていました。 そこで SGML に精通していた Dan Connolly は、 HTML を SGML応用として整える役を担いました。 DanC は HTML DTD を初めて作成するとともに、 それに対応する仕様書を執筆しました。
[20] 末には、
が CERN の World Wide Web プロジェクト Webサイトで公開されていました。
当時のスナップショットと思われるファイル群が W3C
のWebサイトで公開されています。
>>211
[24] CTB 案は HTML を Webブラウザーだけでなく汎用の SGML
の実装でも処理できることを目指すとしていました。文書を
header section と body section に分けるとしていました
(現在の head
, body
に当たりますが、
具体的にどのような方法で分離するとは明記していませんでした)。
>>19
[27] CTB 案掲載の要素は TimBL の仕様に現れるものとほぼ共通しており、
特に説明はありません。 CTB が作成した当時の仕様書に掲載されていた要素がすべて示されている可能性があります。
[28] 唯一独自なのが keywords
です。これも特に説明がないので、
独自の追加ではなく、当時そのような構想があったのかもしれません。
[215] Dan Connolly の仕様書は、 版 >>29 (の一部?) と版 >>18 があります。
[97] MIME as a hypertext architecture, Dan Connolly, Sat, 06 Jun 92 00:53:20 CDT, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992MayJun/0020.html
[98] >>97 WWW-Talk への DanC の最初のメール。 HTML の SGML DTD が必要だとし、 DTD 案を掲載している。
<!-- This DTD was produced by DeveGram on Tue Jun 2 18:58:16 1992 --> <!-- and hand-edited by connolly@convex.com -->
とありに生成してから編集してに投稿したものであることがわかる。
[100] この案は HTML を SGML や MIME と整合的にすることを目的としているので、 当時の HTML そのままではなく少し違う。
[101] これが HTML DTD の現存最古で、現存に限らずおそらく HTML が DTD で表されたこと自体がこれが最古とみていいだろう。
[96] HTML が SGML ではない現実にどう立ち向かうかと悩む DanC。
[106] >>104 >>105 はハイパーテキスト機能を MIME ベースとする提案。
[103] >>97 は URL を SGML の記法で表す案だったが、
>>102 は URL を MIME の message/external-body
寄りの構文に改める案。
[107] Re: misconceptions about MIME [long], , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992SepOct/0042.html
[108] >>105 で DanC は >>104 のあと有力者から反応がなくて困っていると書いていた。 >>107 は TimBL の反応。 HTTP2 (現在の HTTP/1.0) で MIME を採用するのがいいだろうか (その後そうなる)。 であれば HTML の SGML DTD を登録すればいいのか。と。
[109] Re: misconceptions about MIME [long], , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992SepOct/0045.html
[110] >>109 は URL と message/external-body
の違いをどう吸収するのか、
移行のため URL をアクセス方法の1つとするのがいいのか、と。
(後にそれは実現するが、 HTML の URL はそのままで残った。)
[85] Re: proposed registration of type 'text/html' for MIME, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992NovDec/0028.html
[86]
(時系列的には >>102 と >>107 の間)
>>85 MIME型 text/html
を登録しようという提案に対して、
まず仕様書の SGML 適合性を改善してからにするべきというのが
DanC の意見。
[87] Re: proposed registration of type 'text/html' for MIME, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992NovDec/0030.html
[88] >>87 DanC は SGML との互換性のため若干の修正は必要としながらも、 SGML構文解析器を Web で使うべきという主張ではない、と。 (そうすれば既存の SGML ツールが使える。実際他のメールによると DanC は Emacs の SGML mode で HTML を編集していたとのこと。)
[156] MIME, SGML, UDIs, HTML and W3, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992MayJun/0038.html
[111] Re: misconceptions about MIME [long], , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992SepOct/0046.html
[112] >>111 は >>109 への DanC の返信。 >>102 があるので DanC は URL をもっと MIME 寄りに改める意見かと思いきやそうでもないみたい。
[113] >>88 にせよ >>112 にせよ、どうやら DanC は SGML や MIME と体系として HTML が整合的になることでエコシステムとしてメリットを享受するべきとは考えていても、 個別具体的な構文レベルの詳細まで全部が全部それらに揃えるべきという教条的な考え方は採らないらしい。
[155] Re: HTML DTD, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992MayJun/0063.html
[119] Re: MIME vs. HyTime, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992NovDec/0130.html
[120] >>119 一方で HyTime にはあまり興味をそそられていないらしい。
[89] SGML Cop backs off, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992NovDec/0051.html
[90] >>89 text/html
は SGML文書実体ではなく SGML文実体とする、というアイデアの説明。
[83] の DanC のメールでは、 MIME型を IANA に登録することと、 実装を適合させることが目標と述べられています。 >>81
[84] ここで列挙されているのが当時存在した実装と考えていいのでしょうか。
[92] curses browser, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992NovDec/0015.html
[93] >>92 こういうのもあったらしい。あと tkWWW もあったらしい。 ということはあのリストはごく一部だけなのか。
[121] Freezing the HTML spec Re: Comments in HTML ?, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992NovDec/0078.html
[122] >>121 そろそろ IETF で WG 作ろうという DanC の提案。
[117]
内容モデルから head
(header
) と body
の登場:
head
参照。
[118] Lets keep the web together, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992NovDec/0134.html
[123] HTML のカンブリア爆発は NCSA Mosaic が悪いって言われがちだけど >>118 の時点でもう学級崩壊みたいになってて TimBL 先生の手に負えなくなりつつあるのね。。。
[174] EMail Msg <9301120436.AA00126@pixel.convex.com>, , https://ksi.cpsc.ucalgary.ca/archives/WWW-TALK/www-talk-1993q1.messages/39.html
[172] EMail Msg <9301131053.AA01794@www3.cern.ch>, , https://ksi.cpsc.ucalgary.ca/archives/WWW-TALK/www-talk-1993q1.messages/50.html
[173] >>172 DanC の SGML 化は重要事業だと応援する TimBL
[175] EMail Msg <9301132034.AA01693@pixel.convex.com>, , https://ksi.cpsc.ucalgary.ca/archives/WWW-TALK/www-talk-1993q1.messages/55.html
Perhaps HTML2 will provide a handle on how to get ahold of the relavent person -- it should!
[176] >>175 これは WWW-Talk における HTML2 の初出かもしれないもの。 具体的な何かではなく、このメールの筆者の DanC が今まさに作っている HTML ではなく将来の何か、を指している。
[177] EMail Msg <9301140920.AA00272@www3.cern.ch>, , https://ksi.cpsc.ucalgary.ca/archives/WWW-TALK/www-talk-1993q1.messages/61.html
<A HREF="mail:timbl@info.cern.ch" TYPE="author">tim</A>
でリンク型を表す type=""
(今の rel=""
) の提案なのだけど、
将来 mailto:
となるものの起源?
You mean http2 or html2?
と HTML2 は通じていない。
[170] EMail Msg <9301212240.AA24439@pixel.convex.com>, , https://ksi.cpsc.ucalgary.ca/archives/WWW-TALK/www-talk-1993q1.messages/89.html
[171] >>170 は DanC が MIME の text/x-html
でメールを送った実例。
(探せばもっと古いのもあるかもしれない。)
[179]
DanC の SGML (HTML) と MIME の統合案はその後も発展していきます。
>>62 の develop.tar.gz
の drafts/
に関連ファイルがいくつか入っています。
[180] それとも関連する DanC の HTTP と NNTP の統合案については HTTP2 を参照。
[45] Hypertext Markup Language - 2.0 - Table of Contents http://www.w3.org/TR/WD-html2-950922/
1995-08-08 11:58:49 +09:00
版) http://www.w3.org/MarkUp/html-spec/html-direction.htmlToward Closure on HTML April 1994 Unpublished
Launching the HTML 2.0 standardization effort. (see also the www-talk mailing list archive for responses)
2000-06-20 03:02:20 +09:00
版) http://www.w3.org/MarkUp/Bibliography[48]
HTML Design Notebook (1996-02-23 13:07:41 +09:00
版) http://www.w3.org/People/Connolly/drafts/html-design
[49]
Toward Closure on HTML (1994-04-07 09:56:59 +09:00
版) http://www.w3.org/People/Connolly/drafts/html-direction.html
Making HTML an internet standards-track RFC involves more overhead than is warrented. In the future, the HTML specification will be published as informational RFCs (FYI documents) from the WWW team at CERN.
[35] >>34 draft-ietf-iiir-html からの標準化が IETF ではなかなか進まなかったので標準化過程を使うのをやめて CERN 中心の標準化体制に変えようとしていたのか。
[36] でも実際にはこの時点では IETF から離れられなくて HTML 2.0 を作ることになるんだよな。結局 HTML 3.0 で駄目だとなって CERN その他で W3C を作ることになるんだが。
[50] Toward a Formalism for Communication On the Web ( 版) http://www.w3.org/People/Connolly/drafts/html-essay.html
[51] HTML 2.0 at WWW '94 ( ( 版)) http://www.w3.org/People/Connolly/events/www94/htmlplus-maloney.html
[52] HTML 2.0 Materials () https://www.w3.org/MarkUp/html-spec/
[30] html-wg-95q2: Re: new Postscript: 8.5x11 [was: HTML 2.0 LAST CALL: Hyperlinking,, , https://ksi.cpsc.ucalgary.ca/archives/HTML-WG/html-wg-95q2.messages/1108.html
[31] >>30 によるとかつて版が >>18 にあったらしい。
[41] >>39 は仕様書の版 2.0 と書かれているが、未完成っぽくて、 RFC 1866 ともかなり違う。 >>38 はファイル内にもとあるが、 仕様書本文と同じ版なのかどうかはよくわからない。 >>40 には June 1993 やの日付もあるが、 内容は1993ではなさそう。
[53] HTML Test SUITE () https://www.w3.org/MarkUp/html-test/README.html
[54] () https://www.w3.org/MarkUp/html-test/Makefile
[32] HTML Design Notebook, , https://www.w3.org/People/Connolly/drafts/html-design.html
[55] Index of /MarkUp/html-test/ncsa () https://www.w3.org/MarkUp/html-test/ncsa/
[56] Index of /MarkUp/html-test/forms () https://www.w3.org/MarkUp/html-test/forms/
[57] Index of /MarkUp/html-test/latex () https://www.w3.org/MarkUp/html-test/latex/
[58] Index of /MarkUp/html-test/implementors-guide () https://www.w3.org/MarkUp/html-test/implementors-guide/
[59] HTML Spec: Publication History, , https://web.archive.org/web/19970605041704/http://www.w3.org/MarkUp/PubHistory.html
[66] User talk:Pbb - Wikipedia, the free encyclopedia ( ( 版)) http://en.wikipedia.org/wiki/User_talk:Pbb#HTML
[70] https://web.archive.org/web/20001020040556/http://ecco.bsee.swin.edu.au/text/html-spec/html-spec/ChangeLog
[237] 当初は SGML を活用する実験的提案の DTD
[238] ここから、既存の HTML を SGML 化する提案の DTD
[144] >>125 と >>29 の関係は要検証。ほぼほぼ同じようには見えるが。 >>29 には DTD なし。
[116] >>114 の仕様本体と実装は現存せずか (未発見)。 DTD は >>115 か。 (1日違うが時差か。) >>18 はファイルの日付がでかなり近接しているので、 >>114 の内容が >>18 だった可能性も。
[239] >>114 のファイル名は、 >>115 の日付が、 >>114 の投稿日がで日付がずれていることには注意。
[153] の >>152 で TimBL が DanC の仕様書をサーバーに置いたと書いている。 >>18 は付。ということはかに DanC が用意したということなのだろうから、 >>114 はその次の更新がもう出来てきていたと考える方が辻褄が合う。
[158] >>157 は別案の DTD 片。 xref
要素, see
要素。
<!-- Jul 1 93 -->
の日付が入っているものの、 >>240 とは異なる。
web/html-spec/.DDK.adm/html-spec.N
$Id: html-spec.N,v 1.2 1994/06/28 20:27:04 connolly Exp $
$Date: 1994/06/13
22:50:44 $
Date = Thu Jun 30 11:28:07 CDT 1994 Version = 2.42とある
$Id: html.dtd,v 1.22 1994/11/30 23:45:40 connolly Exp $
>>181 web/html-spec/.#html.dtd.1.22
$Id: html-s.dtd,v 1.1 1994/11/30 23:45:34 connolly Exp $
>>181 web/html-spec/html-s.dtd
$Id: html-0s.dtd,v 1.1 1994/11/30 23:45:24 connolly Exp $
>>181 web/html-spec/html-0s.dtd
$Id: html-1.dtd,v 1.6 1994/11/30 23:45:26 connolly Exp $
>>181 web/html-spec/html-1.dtd
$Id: html-1s.dtd,v 1.1 1994/11/30 23:45:29 connolly Exp $
>>181 web/html-spec/html-1s.dtd
HTML 2.0 | I-D 1995-02-08 | urn:ietf:id:draft-ietf-html-spec-01 |
Hypertext Markup Language - 2.0 | I-D 1995-05-06 | urn:ietf:id:draft-ietf-html-spec-02 |
HTML 2.0 | I-D 1995-05-31 | urn:ietf:id:draft-ietf-html-spec-03 |
HTML 2.0 | I-D 1995-06-16 | urn:ietf:id:draft-ietf-html-spec-04 |
HTML 2.0 | I-D 1995-08-08 | urn:ietf:id:draft-ietf-html-spec-05 |
HTML 2.0 | WD 1995-09-22 | http://www.w3.org/TR/WD-html2-950922/ |
HTML 2.0 | RFC (PS) 1995-11 | RFC 1866 urn:ietf:rfc:1866 |
[63] Dan Connolly の初期の HTML DTD (の CVS, というか RCS のファイル) として http://suika.fam.cx/gate/cvs/*checkout*/test/html.dtd が参照されていることがあります。 なんと Dan Connolly 御本人がこの URL を参照していますw >>68
[64] この URL はドメイン消失のためアクセスできなくなっていますが、今は https://suika.suikawiki.org/gate/cvs/*checkout*/test/html.dtd にあります。サーバーが貧弱なので繋がらないことが多いですが、 辛抱強く待っていればいつかアクセスできるタイミングが来ます。そのうち改善します。
[65] このファイルの来歴ですが、 W3C かどこかに置いてあったものを拾ってきてテスト用に配置したものです。 なので探せばもっと然るべき場所にあるはずなのですが... それがどこだったかは今は思い出せませんし、 Dan Connolly までがなぜかこんな野良コピーを参照しているのですから、 消えてしまった可能性もありますね...
[67]
>>69 に発見しました。かつては W3C の Webサイトでアクセスできたはずですが、
現在は 300
応答が帰ってきます。ファイル名に ,
が入っているためになにか扱いが変わったのかもしれません。
[229] EMail Msg <9406151544.AA00648@ulua.hal.com>, , https://ksi.cpsc.ucalgary.ca/archives/HTML-WG/html-archive.messages/51.html
[74] と御本人の説明があるように、初期の DTD の CVS 履歴は後から作られたものなのであまり信用できないようです。 途中からが実際に CVS で管理されるようになったものです。
[71] これはお宝!
[217] 全部のファイルを分析するのは大変そうだけど、大変なだけの価値はある
[218] ただすごい大量のファイルなのでこの記事や他の記事に全部はまだ反映できない
[225]
>>226 >>48 あたりを見ると >>181 の web/drafts
は
http://www.w3.org/People/Connolly/drafts/
と対応関係にあるものの、全ファイルがWeb上にあるわけでもないらしい。