[30] 世界時 (UT) は、世界標準時です。 幾つかの種類がありますが、特に協定世界時 (UTC) が広く使われています。
[33] 歴史的にグリニッジ標準時、GMT と呼ばれてきました。
[31] UT には、 UT0、UT1、UT2、UTC があります。
[99] UT1 は、 UT0 から観測地に依存した極運動による経度の変化分を補正したものです >>98, >>93。
[102] UT1 は、静止座標系に対する地球の真の回転角を定義するものです >>93。地球の自転量を最も忠実に表しています >>98。
[105] UT1R は、 UT1 から短期間 (35日未満) の長周期潮 (zone tide) を除いたものです >>92。
[81] W3C XML Schema Definition Language (XSD) 1.1 Part 2: Datatypes ( ( 版)) http://www.w3.org/TR/xmlschema11-2/#dt-utc
[86] LEGAL TIME; USE OF THE TERM UTC () https://www.itu.int/rec/dologin_pub.asp?lang=e&id=T-REC-B.11-198811-W!!PDF-E&type=items
[87] Legally elapsed time () https://www.ucolick.org/~sla/leapsecs/epochtime.html
[85] 2004年7月~2006年6月 協定世界時と各国の標準時の時刻差 () http://www2.nict.go.jp/aeri/sts/Open/tai_utc.pdf
[75] UTC は本来閏秒の挿入や削除による調整を行った結果を表していますが、 主に計算機やネットワークの領域では、閏秒の存在を無視したものを UTC と称することがあります。
[74] 通常そのような場合に用いられるのは何らかの方法で閏秒を存在しないものとした UTC の変種であり、閏秒の調整を行っていない UT2 とは異なります。
[94] 過去の日時を扱う多くの日時形式は、 UTC が過去に延長できるとみなしています。ただし、そのような先発UTCとでもいうべき時刻系を明示的に規定しているものは、 それほど多くありません。
[73] NTP時刻の定義では、便宜上 UTC が過去にも延長できるものと考えるとされています。
[76] HTMLの先発UTCは UTC 制定前の時刻の解釈を定めています。
[34] 元々のグリニッジ平均時 (GMT、 グリニッジ標準時) は、グリニッジ子午線の平均太陽時です。 長年世界標準時とされてきました。
[3] GMT が正式な世界の標準時となる過程で、世界時 (UT) という名前が与えられ、更に幾度か UT の定義が改められて現在に至っています。 つまり GMT は旧称というべきものです。
[1] 元来の GMT と現在の UT は厳密には異なりますが、多くの場合同じものとして扱われます。
中でも特に UTC を指すと解すのが普通です。
[7] 古い時代に制定され半ば放置状態の法令では、UTC の意味で未だにグリニッジ時間や GMT のような表現を用いていることがあります。
[2] 後方互換性のため安易に変更できない情報交換用の時差の記述方式、
例えば RFC 822の日時形式とそれに由来する各種日時形式
(電子メールや HTTP など) では、現在の UTC
の意味で GMT
という時間帯の名前を使っています。
[6] かつては、グリニッジ時間というとき、常用時を表す場合だけでなく、 天文時を表す場合もありました (>>12)。
[9] 古い時代の記述を解釈する時は、 文脈等によりどちらを指しているのか推測するしかありません。
[71] ISO 8601の日付形式をはじめ、多くの日付形式で時間帯を表す文字列 「Z」が UTC (あるいは GMT) の意味で用いられています。
[77] 日本で現在 NICT が標準時として標準電波により通報している時刻は、 UTC を9時間早めたものとされています。
[10] 18世紀後半、GMT は船舶の事実上の世界標準時として使われるようになりました >>8。
[4] 1884年の本初子午線並計時法万国公会で、 グリニッジ子午線が経度の基準 (本初子午線) に定められました。 これによって GMT は世界標準時となりました。
[14] 1911年、パリの国定暦本編製に関する国際的な天文学者の会議で、 暦で原則としてグリニッジ平均時を用いることが決議されました >>8。
[12] 「グリニッジ平均時」というとき、 現在と同じ常用時を指す場合 (グリニッジ常用時 (GCT) とも。) もあれば、 旧天文時を指す場合もありました。天文学や航海では旧天文時がよく用いられました。 両者は日界が12時間ずれていました。
[16] 英国の王立航海暦局は、両方の意味でグリニッジ標準時と言っていました >>5。
[22] 1921年、ヘンリープラマーらは、常用時を グリニッジ常用時 (GMT) やグリニッジ標準時 (GST) などと呼んで区別するべきと主張しました。 これに対してフランクダイソン (グリニッジ天文台長) は、 航空省の気象電報をはじめ一般社会で GMT が常用時の意味で使われているとしました。 >>8
[18] 米国海軍天文台は、 1925年まで両方の意味で GMT といっていました。 1924年から1952年には、 常用時をグリニッジ常用時 (GCT) と呼んでいました。 >>5
[17] 、英国ケンブリッジの国際天文学連合第2回会議で、 常用時の方の呼称が議論になりました。フランスの Marie-Henri Andoyer 教授は「Universal Time」を提案しました。しかし結論は得られませんでした。 >>29
[35] ドイツでは、1925年のはじめから「Weltzeit」 (世界時) と呼んでいました。コペンハーゲン回報、大英天文協会回報、ハーバード回報も、 会議後「Universal Time」を採用しました。 >>29
[26] 、ライデンの国際天文学連合第3回総会で、 第4委員会 (天文暦部) のアイケルベルガー委員長の発議により、 常用時の方を 「Greenwich Civil Time (GCT)」 (グリニッジ常用時)、 「Weltzeit (W.Z.)」、 「Universal Time (U.T.)」 と呼ぶことが決議されました >>29。 天文学者は「GMT」を使うべきではないとされ、旧天文時の方は グリニッジ平均天文時 (GMAT) と呼ぶことと定められました >>8。
[21] -、 巴里の国際天文学連合第5回総会で、 常用時の方を 「Universal Time (U.T.)」、 「Temps Universel (T.U.)」、 「Weltzeit (W.Z.)」と呼ぶこと >>29、 将来的にグリニッジ常用時と呼ばなくすることが定められました >>8。
[27] 1948年、国際天文学連合第7回総会第4委員会 (天文暦部) は、 天文学者が常用時の方を 「Temps Universel」、「Universal Time」、「Weltzeit」 とだけ呼ぶことを求めました。 >>29
[36] 1955年、 ダブリンの国際天文学連合第9回総会第31委員会 (国際報時局) は、... を決定しました。これは1956年から実施されました。 >>29
[44] 1959年、米英が報時信号の国際同期の実施を決め、 その後各国にも参加を呼びかけました。 >>29
[46] 1960年の国際電波科学連合第13回総会、 1961年のバークレイの国際天文学連合第11回総会で、 報時信号の国際同期の方法が議論されました。 日本もから実施しています。 >>29
[45] 1964年、 ハンブルクの国際天文学連合第12回総会は、 報時信号の国際同期を実現した協定世界時 (UTC) を決議しました。 >>29
[47] 現在この方式は「旧協定世界時」と呼ばれています。 旧協定世界時は、 UT2 に近似するよう1年間一定の周波数オフセットと 0.1 秒のステップ調整を行うもので、 周波数オフセットと秒信号の修正の量と時期は国際報時局で決定するものとされました。 >>29
[49] 旧協定世界時は、運用が煩雑で、1秒の刻みが一様ではないという問題を抱えていました >>29。
[48] 1960年代には、何度か世界各地の天文台の採用経度値の改正が行われました。 これによって、 UT1 や UT2 に不連続が生じました。
[50] 1970年、英国のブライトンの国際天文学連合第14回総会で、 協定世界時の大幅な改善が決議されました。 >>29
[23] 同第14回総会第31委員会(時)で、勧告6.2が決議され、 「G.M.T.」は航法や通信において UTC と同義とされました。 >>8
[51] 1971年の国際無線通信諮問委員会 (CCIR) 中間会議で、 新協定世界時が決定され、1972年に実施されました。 >>29
[52] 新協定世界時では、 国際報時局が UTC と UT1 の差が一定の範囲内になるように調整することとされ、 閏秒が導入されました。 >>29
[55] 閏秒は6月末・12月末に実施され得ると定められました。
[53] 1973年、シドニーの国際天文学連合第15回総会で、 UT1 - UTC の許容差を ±0.7s 未満から ±0.950s に変更すること、 閏秒の実施時期を追加することが決議されました。 >>29
[54] 、国際無線通信諮問委員会により、 UTC - UT1 の絶対値の許容限界を 0.9s 以内に変更すること、 閏秒の実施を第1優先の6月末・12月末と第2優先の3月末・9月末に変更することを定めました。 に実施されました。 >>29
[24] 1976年、グルノーブルの国際天文学連合第16回総会第4委員会(暦)及び第31委員会(時)の共同決議第1号で、 次の通り定められました。 >>29
[64] 1982年、パトラの国際天文学連合第18回総会では、 決議C5号 (第4、第9、第31委員会) によって、導入の分点による UT1 とグリニッジ平均恒星時の関係式が定義されました。 決議C9号 (第19、第31委員会) により、長周期潮に関係して35日未満の周期の補正を行ったものを UT1R のように「R」を付けて表すことが決められました。 >>29
[65] 1985年、 デリーの国際天文学連合第19回総会の決議B1号 (時の責任) と決議B2号 (基準座標系) により、国際報時局 (BIH) と国際極運動観測事業 (IPMS) を統合して国際地球回転観測事業 (IERS) に移行することとなり、 に実施されました。 >>29
[67] 以後 ⊿UT1 (UT1 - UTC) や極運動の決定、 閏秒の決定は、IERS 中央局が行うこととなりました。 >>29
[68] 1988年、 ボルチモアの国際天文学連合第20回総会決議C1号 (基準座標系作業部会 (WGRF)) で、基準座標系についての方針が決定されました。 同決議C2号 (委員会合同プロジェクトの継続) で、 章動、天文定数、原点、基準座標系、時刻に関する作業を基準座標系作業部会で継続すること、 国際測地学・地球物理学連合 (IUGG)、国際測地学協会 (IAG) と共に IERS と緊密に連携することが定められました。 >>29
[69] 1991年から2006年にかけて、 一般相対性理論に基づいた基準座標系の採用、 歳差章動理論、 国際天球基準座標系、 国際地球基準座標系の改訂が行われ、 UT1 は IAU 2006 章動理論・座標変換により定義されるようになりました。 >>29
[8] グリニッジ標準時 - Wikipedia () https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%B8%E6%A8%99%E6%BA%96%E6%99%82
[5] 常用時 - Wikipedia () https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E7%94%A8%E6%99%82
[29] 世界時 - Wikipedia () https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%99%82
[82] +00:00 (time zone offset) - SuikaWiki Data ( 版) https://data.suikawiki.org/tzoffset/+00:00
[98] 暦Wiki/世界時 - 国立天文台暦計算室 () http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C0A4B3A6BBFE.html
[107] Be more consistent about UT vs UTC (eggert著, ) https://github.com/eggert/tz/commit/7d22ad65a71179588a0e49398c8745e1feeafca4
[111] この「GMT」って UT1 のことのように聞こえるんだけど、 >>23 や >>24 とは違う「GMT」の定義がどっかにあるの?
[115] () http://www.nict.go.jp/publication/kiho/23/125/Kiho_Vol23_No125_pp165-170.pdf
[116] Time Scales () https://www.ucolick.org/~sla/leapsecs/timescales.html
[117] [tz] Why is `Etc/UCT` not an alias of `Etc/UTC`? () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2019-March/027734.html
[118] [tz] Why is `Etc/UCT` not an alias of `Etc/UTC`? () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2019-March/027736.html
[119] [tz] Why is `Etc/UCT` not an alias of `Etc/UTC`? () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2019-March/027741.html
[120] [tz] Why is `Etc/UCT` not an alias of `Etc/UTC`? () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2019-March/027743.html
[121] [tz] Why is `Etc/UCT` not an alias of `Etc/UTC`? () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2019-March/027763.html
[122] [tz] Why is `Etc/UCT` not an alias of `Etc/UTC`? () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2019-March/027766.html
[123] [tz] Why is `Etc/UCT` not an alias of `Etc/UTC`? () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2019-March/027772.html
[126] [tz] What's "right"? (, ) https://mm.icann.org/pipermail/tz/2020-November/029440.html
[127] RFC 2244 - ACAP -- Application Configuration Access Protocol (, ) https://tools.ietf.org/html/rfc2244#page-3
[128] RFC Errata Report » RFC Editor, https://www.rfc-editor.org/errata_search.php?rfc=2244
[129] [tz] JavaScript IANA date/time library, now with support for leap seconds, TAI, TDT (, ) https://mm.icann.org/pipermail/tz/2021-April/030034.html
[130] Proleptic UTC - Tony Finch's blog — LiveJournal () https://fanf.livejournal.com/69586.html