selecting header field

Vary: ヘッダー (HTTP)

[3] Vary: ヘッダーは、内容折衝に用いた要求中のヘッダーを示します。

[4] このヘッダーは、同じ URL で出し分けされている複数の応答キャッシュで正しく処理するためのものです。

仕様書

意味

[2629] Vary: ヘッダーは、 要求メッセージの (要求メソッドHost:要求対象以外の) どの部分が起源鯖における当該応答の選択と表現の処理に影響したかもしれないかを説明するものです >>2625

構文

[2630] 値は、 * のみか、または1つ以上ヘッダー名リスト (#) です。 ヘッダー名大文字・小文字不区別です。 >>2625

  1. |
    1. *
    2. =
      1. ヘッダー名
      2. *
        1. OWS
        2. ,
        3. OWS
        4. ヘッダー名

文脈

[2638] 起源鯖は、要求メソッド要求対象以外の要求メッセージの状況を元に異なる表現を選択している場合には、異なりを示せない場合や敢えてキャッシュ透過性を失くすよう設定されている場合を除き、 Vary: ヘッダーを送信するべきです>>2625

[2639] 例えば Authorization: ヘッダーは定義上別の利用者応答を再利用できないと決められているので敢えて Vary: に示す必要はありません。 >>2625

[2640] 起源鯖は、 Vary:キャッシュに影響することによる性能の問題に比べると異なった表現の存在は重要ではないと考えるなら、 Cache-Control: ヘッダーを使って制御できます。 >>2625

[42] リスト応答選択応答臨時応答Vary: ヘッダーを含まなければなりませんVary: * でも構いませんし、より詳細な指定でも構いません。 >>41, >>45, >>47, >>46 より詳細な指定を行う場合は、次のようにします >>46

  1. [49] negotiate を追加します。
  2. [50] Alternates: ヘッダー異体説明のいずれかに次の属性が含まれていれば、対応するヘッダー名を追加します。
    属性ヘッダー名
    typeaccept
    charsetaccept-charset
    languageaccept-language
    featuresaccept-features
  3. [51] 起源鯖が場合によっては独自の折衝方法を (例えば透過内容折衝に対応しない利用者エージェント向けに) 使っており、他のヘッダーも使うなら、それも追加するべきです
  4. [53] 内容符号化内容折衝も行っているなら、 Accept-Encoding を追加します。

[39] Prefer: の指定 (またはその欠如) によって応答キャッシュに影響を及ぼし得るなら、 Vary:Prefer* を指定しなければなりません >>38

[8] 304 の項も参照してください。

[2645] Vary: ヘッダーは複数指定できません。

ヘッダー名

[2634] ヘッダー名は、選択に関わったヘッダー (selecting header field) 、 すなわち表現の選択に関わったかもしれないヘッダーを表します。 >>2625

[2644] このヘッダー名は、要求に明示されているヘッダーの名前でなくても構いません。 あるヘッダーが存在しないことが応答表現の選択に関わったなら、 それを指定することができます。

[2635] 例えば、

Vary: accept-encoding, accept-language
... は、起源鯖応答表現を選ぶに当たり要求Accept-Encoding:Accept-Language: (あるいはその不存在) を考慮したかもしれないことを表しています >>2625

[2646] Accept, Accept-Language, Accept-Encoding などがよく指定されています。 Negotiate が (意味もなく) 指定されることもよくあります。

[2647] User-AgentCookie が指定されることもありますが、明示されないこともよくあります。

[2648] 側で逆串たるキャッシュの裏にアプリケーション鯖が存在する構成の時、 アプリケーション鯖Vary: User-Agent などと指定するとほとんどキャッシュが効かなくなる可能性があります。

[6] RFC 7231ヘッダーの仕様書に対し、 Vary:ヘッダー名を指定するのが適当かどうか明記することを検討するよう求めています >>2

[7] ただし RFC 723x は明記していません。

*

[2631] *要求の何かが応答表現の選択に影響したかもしれないことを表します。影響した要素はメッセージ外の何か (例えばクライアントネットワークアドレス) かもしれません。 >>2625

[2649] クライアントIPアドレスによって出力が変化するようなページでは、 Vary: * を使うことができます。しかし実際にはほとんど明示されません。
[2650] IPアドレスによって 200 を返したり 403 を返したりする場合にも表現の選択に影響したと言えるのでしょうか?

[2632] 受信者は、この応答を以後の要求に適切かどうかを、 要求起源鯖転送することなく決定はできません。 >>2625

[2633] は、 Vary: *生成してはなりません >>2625

処理モデル

[2636] キャッシュ受信者は、蓄積された応答Vary: ヘッダーで指定されたヘッダーが元の要求と以後の要求とで一致しない限り、 その以後の要求を満足するために当該応答を使ってはなりません >>2625, >>9蓄積された応答一致した場合、これを選択された応答 (selected response) といいます >>9

[10] ヘッダーの比較にあたっては、空白の加除を行ったり、 同名のヘッダーを結合したり (HTTPヘッダー参照。)、 ヘッダーの定義に則り同じ意味を持つ値を正規化したりすることにより同じ値となるなら、 一致とします >>9

[29] 値の正規化においては、値を列挙していて順序が重要でないときにこれを入れ替えたり、 大文字と小文字を区別しない場合にこれを書き換えたりすることができるとされています >>9 が、仕様上明確には定義されていません。各ヘッダーの仕様書に従いキャッシュの実装者が判断する必要があります。

[30] ヘッダーの比較にあたっては、 (正規化後に) 一方に当該ヘッダーがないなら、 他方もそのヘッダーがない場合のみ一致します >>9

[34] Vary: * の場合は、常に一致しません >>9

[35] 選択された応答が複数ある場合で、 Vary: で指定されたヘッダーによる選択方法が既知の場合は、 それを使って応答を選択して構いません。例えば Accept: なら q 値を使って選択できます。 そうでない場合は Date: の日付が最も新しいものを使わなければなりません。 >>9

[36] 候補となる応答Vary: がないものが含まれることにも言及はあります >>9 が、その場合に選択方法をどう決定するのか、あるいは Vary: が異なる応答が複数ある時に選択方法をどう決定するのかは明らかではありません。

[37] 選択された応答がない場合、普通は起源鯖へと (場合によっては条件付き要求で) 転送します >>9

[2637] 利用者エージェント受信者は、 Vary: ヘッダーヘッダー名が指定されていることによりその応答内容折衝の対象であると認識し、 指定されているヘッダーに更に値を加える事で別の表現が得られるかもしれないと判断できます (proactive negotiation)。 >>2625

[2641] 実際のところ proactive negotiation は使われておらず、 利用者エージェントは一般に Vary: ヘッダーを無視していると思われます。 理論上は利用者エージェントキャッシュでも区別が必要ですが、 実用上は同じ利用者エージェントで頻繁に Accept:Accept-Language: の値を変更することはありませんから、 問題とはならないはずです。

[2642] 実際にはVary: ヘッダーを指定することや正しい内容を記載することは保証されていませんから、 これを信頼するのは難しいと思われます。例えば多くのWebアプリケーション側で User-Agent: による応答の出し分けを行っていますが、 Vary: User-Agent を明示しないのが普通です。 共有キャッシュのような任意のに接続するでは、 URLVary: のみによるキャッシュの管理は実用的ではなさそうです。 著者側が構成を完全に管理可能な逆串型のキャッシュであれば Vary: によるキャッシュの管理は可能で、実際に大規模な Webアプリケーションのキャッシュのために用いられています。

[2643] ところでキャッシュを行うの中には Vary: に対応しておらず、対象資源URL のみに基づくものもあります。

[48] キャッシュAlternates: ヘッダーを取り出して再利用する時は、 Vary: も取り出して同時に再利用して構いません。ただしきれいな Vary: を取り出せるのは異体も「vary」しない場合、 つまり Variant-Vary: ヘッダーがない場合だけです。 >>46

[52] ただし Variant-Vary: の有無によって動作を変えなければならないという要件も特に無いようです。

[54] 透過内容折衝に対応するキャッシュは、Vary: ヘッダーで示された条件が一致しなかったとしても、キャッシュされた新鮮リスト応答を返すことができます >>55

歴史

[5] RFC2068RFC2616 で、大体書いてある内容は同じなのに、かなり修正が加えてあって、段落の順序が行ったり来たりしていて比較するのに厄介です。

RFC 2068 2616 のようにして差分を分かりやすく書いたはずだったのですが、段落の移動とかのせいでぐちゃぐちゃで却って分かりにくくなったような気がしています。ごめんんさい。

順序は RFC 2616 base なので、削除部分を読み飛ばせば 2616 として読むことができます。

目視で差分取りつつ merge してるので、うっかり落とした単語とかがあるかもしれません。原文も併せて参照して下さい。

[2626] RFC 2068 2616 (HTTP/1.1) 14.4344 Vary

The Vary response-header field is used by a server to signal that the response entity was selected from the available representations of the response using server-driven negotiation (section 12). Field-names listed in Vary headers are those of request-headers. The Vary field value indicates either that the given set of header fields encompass the dimensions over which the representation might vary, or that the dimensions of variance are unspecified ("*") and thus may vary over any aspect of future requests.

[1] Vary 応答頭欄は、が、応答実体サーバー駆動折衝を使って利用可能な応答の表現から選択したことを通知するために使います。 Vary 頭欄に列挙される欄名は要求頭欄のものです。 Vary 頭欄の値は、その頭欄の集合が表現が変化し得る範囲を含むことも、 変化の範囲が未指定 ("*") で、従って将来の要求のどの角度によっても変化しうることをも示します。

The Vary field value indicates the set of request-header fields that fully determines, while the response is fresh, whether a cache is permitted to use the response to reply to a subsequent request without revalidation. For uncacheable or stale responses, the Vary field value advises the user agent about the criteria that were used to select the representation. A Vary field value of "*" implies that a cache cannot determine from the request headers of a subsequent request whether this response is the appropriate representation. See section 13.6 for use of the Vary header field by caches.

[11] Vary 欄の値は、 キャッシュが、要求が新鮮な間において、 再検証すること無しにその応答を後続の要求に返信するのに使うことが認められるかを完全に決定する要求頭欄の集合を示します。 キャッシュ不能であるか、又は新鮮でない応答に対しては、 Vary 欄の値は、 表現を選択するのに使われた基準を利用者エージェントに助言するものとなります。 Vary 欄の値 "*" は、キャッシュが、 この応答が後続の要求に対して適切な表現であるかどうかをその要求頭だけから決定出来ないことを示します。 キャッシュの Vary 頭欄の使用については13.6節 (>>17) をご覧下さい。

An HTTP/1.1 server MUST SHOULD include an appropriate Vary header field with any cacheable response that is subject to server-driven negotiation. Doing so allows a cache to properly interpret future requests on that resource and informs the user agent about the presence of negotiation on that resource. A server SHOULD MAY include an appropriate Vary header field with a non-cacheable response that is subject to server-driven negotiation, since this might provide the user agent with useful information about the dimensions over which the response might vary varies at the time of the response.

[13] HTTP/1.1 サーバーは、サーバー駆動折衝の対象であるどんなキャッシュ可能な応答についても適切な Vary 頭欄を含めなければなりませんべきです。 そうすることで、キャッシュが将来の要求を適切に解釈することが出来ますし、利用者エージェントにその資源についての折衝があったことを知らせることとなります。 サーバーは、サーバー駆動折衝の対象であるキャッシュ可能でない資源についても、適切な Vary 頭欄を含めべきですても構いません。 というのは、これによって、利用者エージェントに変化し得る応答の時点での応答の変種の規模についての有用な情報を提供することが出来るのです。

(RFC 2068 では次は >>18)

(RFC 2068 では >>16 から次の段落に続く。)

A Vary field value consisting of a list of field-names signals that the representation selected for the response is based on a selection algorithm which considers ONLY the listed request-header field values in selecting the most appropriate representation. A cache MAY assume that the same selection will be made for future requests with the same values for the listed field names, for the duration of time for which the response is fresh.

[14] Vary 欄の値は、欄名の一覧で構成します。 これは、最も適切な表現を選択するに当たって、 列挙された要求頭欄の値のみを考慮する選択算法に基づいて、その応答の表現が選ばれたことを表します。 キャッシュは、応答が新鮮である時間内においては、 列挙された欄名に対して同じ値を持った将来の要求があった時に同じ選択がなされるものと仮定しても構いません

The field-names given are not limited to the set of standard request-header fields defined by this specification. Field names are case-insensitive.

[15] 与える欄名はこの仕様書 (RFC 2616) で定義された標準の要求頭欄の集合には制限しません。 欄名は大文字・小文字を区別しません。

(RFC 2068 では >>15 で 14.43 節は終わり。)

(RFC 2068 では >>20 から次の段落に続く。)

A Vary field value of "*" signals that unspecified parameters, possibly other than the contents of not limited to the request-headers (e.g., the network address of the client), play a role in the selection of the response representation. Subsequent requests on that resource can only be properly interpreted by the origin server, and thus a cache MUST forward a (possibly conditional) request even when it has a fresh response cached for the resource. See section 13.6 for use of the Vary header by caches. The "*" value MUST NOT be generated by a proxy server; it may only be generated by an origin server.

[16] Vary 欄の "*" という値は、要求頭に限らない、記述されていない変数 (例えばクライアントのネットワーク・アドレス) が応答の表現の選択に影響したことを表します。 この資源に対する後続の要求は、源サーバーによってのみ適切に解釈され得、従ってキャッシュは、その資源の新鮮な応答がキャッシュされていても、 (おそらく条件付で) 要求を転送しなければなりません 串サーバーは "*" という値を生成してはなりません。源サーバーのみがこの値を生成できます。

(RFC 2068 では >>14 に続く)

[2627] RFC 2616 (HTTP/1.1) 13.6 Caching Negotiated Responses

Use of server-driven content negotiation (section 12.1), as indicated by the presence of a Vary header field in a response, alters the conditions and procedure by which a cache can use the response for subsequent requests. See section 14.44 for use of the Vary header field by servers.

[17] サーバー駆動内容折衝を使用 (12.1節) することによって、 Vary 頭欄が応答中に現れることで示される通り、 キャッシュが後続の要求に対してその応答を使用することで状態と手続きが変更されます。 サーバーによる Vary 頭欄の使用については 14.4 節 (>>11) をご覧下さい。

(RFC 2068 での >>17 の続き)

A server MUST use the Vary header field (section 14.43) to inform a cache of what header field dimensions are used to select among multiple representations of a cachable response. A cache may use the selected representation (the entity included with that particular response) for replying to subsequent requests on that resource only when the subsequent requests have the same or equivalent values for all header fields specified in the Vary response-header. Requests with a different value for one or more of those header fields would be forwarded toward the origin server.

If an entity tag was assigned to the representation, the forwarded request SHOULD be conditional and include the entity tags in an If- None-Match header field from all its cache entries for the Request- URI. This conveys to the server the set of entities currently held by the cache, so that if any one of these entities matches the requested entity, the server can use the ETag header in its 304 (Not Modified) response to tell the cache which entry is appropriate. If the entity-tag of the new response matches that of an existing entry, the new response SHOULD be used to update the header fields of the existing entry, and the result MUST be returned to the client.

The Vary header field may also inform the cache that the representation was selected using criteria not limited to the request-headers; in this case, a cache MUST NOT use the response in a reply to a subsequent request unless the cache relays the new request to the origin server in a conditional request and the server responds with 304 (Not Modified), including an entity tag or Content-Location that indicates which entity should be used.

(>>23 に続く。)

(RFC 2068 では >>13 の後が次の段落。)

A server SHOULD use the Vary header field to inform a cache of what request-header fields were used to select among multiple representations of a cacheable response subject to server-driven negotiation. The set of header fields named by the Vary field value is known as the "selecting" request-headers.

[18] サーバーは、サーバー駆動折衝の対象であってキャッシュ可能な応答の複数の表現から選ぶのにどの要求頭欄が使われたかをキャッシュに告げるために、 Vary 頭欄を使用するのが良いです。 Vary 欄の値に挙げられた頭欄の集合は 「選択」要求頭とも呼ばれます。

When the cache receives a subsequent request whose Request-URI specifies one or more cache entries including a Vary header field, the cache MUST NOT use such a cache entry to construct a response to the new request unless all of the selecting request-headers named in the cached Vary header are present in the new request match the corresponding stored request-headers in the original request.

[19] Request-URIVaryを含むキャッシュ項目を1つ以上指定している後続の要求をキャッシュが受信した時は、 キャッシュは新しい要求にある全てのキャッシュされた Vary 頭に名前が挙げられた選択要求頭が出現する保管している元の要求の対応する要求頭と一致するので無い限り、 新しい要求への応答を構築するのにそのようなキャッシュ項目を使ってはなりません

The selecting request-headers from two requests are defined to match if and only if the selecting request-headers in the first request can be transformed to the selecting request-headers in the second request by adding or removing linear white space (LWS) at places where this is allowed by the corresponding BNF, and/or combining multiple message-header fields with the same field name following the rules about message headers in section 4.2.

[20] 二番目の要求の選択頭欄を、相当する BNF で許されている箇所に置いて線形空白間隔 (LWS) を追加したり削除したりすること及び/又は4.2節のメッセージ頭についての規則に従って同じ欄名の複数のメッセージ頭欄を結合することによって、最初の要求の選択頭欄に変形できる場合、 この場合に限って、2つの要求の選択要求頭は一致すると定義します。

(RFC 2068 では >>16 に続く)

A Vary header field-value of "*" always fails to match and subsequent requests on that resource can only be properly interpreted by the origin server.

[21] Vary 頭欄の値が "*" の時には、 その資源への後続の要求は源サーバーによってのみ適切に解釈出来るので、 絶対に一致しません。

If the selecting request header fields for the cached entry do not match the selecting request header fields of the new request, then the cache MUST NOT use a cached entry to satisfy the request unless it first relays the new request to the origin server in a conditional request and the server responds with 304 (Not Modified), including an entity tag or Content-Location that indicates the entity to be used.

[22] 新しい要求の選択要求頭欄がキャッシュされている項目の選択要求頭欄が一致しなければ、 キャッシュはその要求を満足させるのにキャッシュされた項目を使ってはなりません。 但し、最初に新しい要求を源サーバーに条件付要求で中継して、 使用される実態を示す実体札又は Content-Location を含んだ 304 (未修正) のサーバー応答を受け取った場合を除きます。

If an entity tag was assigned to a cached representation, the forwarded request SHOULD be conditional and include the entity tags in an If-None-Match header field from all its cache entries for the resource. This conveys to the server the set of entities currently held by the cache, so that if any one of these entities matches the requested entity, the server can use the ETag header field in its 304 (Not Modified) response to tell the cache which entry is appropriate. If the entity-tag of the new response matches that of an existing entry, the new response SHOULD be used to update the header fields of the existing entry, and the result MUST be returned to the client.

[23] キャッシュされた表現に実体札が割当てられていたなら、 転送する要求は条件付として、その資源のキャッシュ項目全ての実体札を If-None-Match 頭欄に含めるべきです。 これによってサーバーに現在キャッシュが保持している実体の集合を伝えることが出来て、 その実体のいずれかが要求された実体と一致していれば、サーバーは 304 (無修正) 応答に ETag 頭欄を使用することでキャッシュのどの実体が適切か教えることが出来ます。 新しい応答の実体札が既存の項目と一致したなら、 新しい応答は既存の項目の頭欄を更新するのに使うべきで、 その結果はクライアントに返さなければなりません

If any of the existing cache entries contains only partial content for the associated entity, its entity-tag SHOULD NOT be included in the If-None-Match header field unless the request is for a range that would be fully satisfied by that entry.

[24] 既存のキャッシュ項目のいずれかが関連付けられた実体の部分内容のみしか含んでいなければ、 その要求がその項目で十分満足される範囲に対するものでない限りは、 その実体札を If-None-Matchに含めるべきではありません

If a cache receives a successful response whose Content-Location field matches that of an existing cache entry for the same Request-URI, whose entity-tag differs from that of the existing entry, and whose Date is more recent than that of the existing entry, the existing entry SHOULD NOT be returned in response to future requests and SHOULD be deleted from the cache.

[25] キャッシュが成功応答を受け取り、その Content-Location 欄が同じ Request-URI に対する既存のキャッシュ項目のものと一致し、 その実体札は既存の項目のものとは異なるもので、 Date は既存の項目のものより最近であるのなら、 既存の項目は将来の要求の応答として返すべきではなく、 キャッシュから削除するべきです

[2628] RFC 2295 (HTTP 透過内容折衝) 10.6 Elaborate Vary headers

[32]

If a HTTP/1.1 [1] server can generate varying responses for a request on some resource, then the server MUST include a Vary header in these responses if they are cacheable. This Vary header is a signal to HTTP/1.1 caches that something special is going on. It prevents the caches from returning the currently chosen response for every future request on the resource.

HTTP/1.1 サーバーがなんかの資源に対する要求で変化する応答を生成することができるときは、 サーバーはその応答がキャッシュ可能であれば Vary 頭を含めなければなりません。 この Vary 頭は HTTP/1.1 キャッシュに何か特別なことをしているのだと通知します。 これによってキャッシュが現在選ばれた応答をその資源についての将来の要求に返さないようにします。

Servers engaging in transparent content negotiation will generate varying responses. Therefore, cacheable list, choice, and adhoc responses MUST always include a Vary header.

The most simple Vary header which can be included is

  • Vary: *

This header leaves the way in which the response is selected by the server completely unspecified.

A more elaborate Vary header MAY be used to allow for certain optimizations in HTTP/1.1 caches which do not have specific optimizations for transparent content negotiation, but which do cache multiple variant responses for one resource. Such a more elaborate Vary header lists all request headers which can be used by the server when selecting a response for a request on the resource.

より詳細な Vary 頭を使用して透過内容折衝には特に最適化しないけれども一つの資源についての複数の変種資源はキャッシュする HTTP/1.1 キャッシュでの最適化を可能にしても構いません。 そのようなより詳細な Vary 頭は、サーバーがその資源についての要求に対する応答を選択するときに使用することが出来るすべての要求頭を列挙します。

10.6.1 Construction of an elaborate Vary header

Origin servers can construct a more elaborate Vary header in the following way. First, start with the header

起源サーバーは次の方法でより詳細な Vary 頭欄を構築できます。まず、頭

  • Vary: negotiate

`negotiate' is always included because servers use the information in the Negotiate header when choosing between a list, choice, or adhoc response.

から始めます。 negotiate はサーバーが目録応答選択応答臨時応答を選ぶときに Negotiate 頭の情報を使用するので、 常に含みます。

Then, if any of the following attributes is present in any variant description in the Alternates header, add the corresponding header name to the Vary header

それから、 Alternates 頭の変種記述のいずれかに次の属性のどれかが示されていれば、 対応する頭名を Vary 頭に追加します。

         attribute  |   header name to add
         -----------+---------------------
          type      |   accept
          charset   |   accept-charset
          language  |   accept-language
          features  |   accept-features

The Vary header constructed in this way specifies the response variation which can be caused by the use of a variant selection algorithm in proxies. If the origin server will in some cases, for example if contacted by a non-negotiating user agent, use a custom negotiation algorithm which takes additional headers into account, these names of these headers SHOULD also be added to the Vary header.

この方法で構築された Vary 頭は串で変種選択算法を使用したときに起こり得る応答変種を指定します。 起源サーバーが、例えば非折衝利用者エージェントにより接触を受けた場合など幾つかの場合では、 追加の頭を考慮に入れた個別折衝算法を使用するのであれば、 その頭の名前も Vary 頭に追加するべきです

10.6.2 Caching of an elaborate Vary header

A proxy cache cannot construct an elaborate vary header using the method above, because this method requires exact knowledge of any custom algorithms present in the origin server. However, when extracting an Alternates header from a response (section 10.4) caches MAY also extract the Vary header in the response, and reuse it along with the Alternates header. A clean Vary header can however only be extracted if the variant does not vary itself, i.e. if a Variant-Vary header is absent.

前述の方法は起源サーバーでどんな個別算法を使ったかの正確な知識が必要となるので、 この方法を使って串キャッシュが詳細な変化頭を構築することは出来ません。 しかし、応答から Alternates 頭を取り出すときには、 キャッシュは応答から Vary 頭をも取り出して、 Alternates 頭と一緒に再利用しても構いません。 しかし、綺麗な Vary 頭を取り出すことが出来るのは、 変種自体が変化しない時、つまり Variant-Vary 頭がないときだけです。

[26] RFC 2616 は Vary: 欄の値になるものを要求頭欄に限定していますが、一般頭欄実体頭欄では駄目なのでしょうか? あんまり普通じゃないだけで、別にいいですよね、そう限定しなくても。

[2617] RFC 3143 - Known HTTP Proxy/Caching Problems ( 版) http://tools.ietf.org/html/rfc3143#section-2.1.1

[2619] Apache HTTP Server Project ( ( 版)) http://httpd.apache.org/docs/1.3/misc/known_client_problems.html#ie40-vary

統計

[2618] HTTP/1.1 Vary header ( 版) http://www.http-stats.com/Vary

関連

[40] 透過内容折衝では Variant-Vary: ヘッダーも使われます。 最善の異体Vary: ヘッダー選択応答では Variant-Vary: ヘッダーで返されます。

メモ

[27] Apache なんかは折衝をしたら negotiate という謎の値を必ず送るんで、なんなのかなあと思うんですが、なんなんでしょう? 実質的に * と同じ意味になるわけですが。

[31] >>27 HTTP 本体の仕様書だけ読んでると確かにそう思ってしまうのですが、 RFC2295Negotiate: という欄が規定されています。折衝時の Vary: 欄の使い方についても言及があるので、ぜひ読んでおきましょう。

[33] 言語を折衝したときに Content-LangageVary に加えると間違って解説しているところがありますが、正しくは Accept-Language を加える、です。クライアントからの受入れ言語申告に基づき折衝するのですから。クライアントからの実体の言語に基づき折衝するという稀な場合は Content-Language で正しいですが、そんな場面ってあるでしょうか?

[2620] Building Smartphone-Optimized Websites - Webmasters — Google Developers ( 版) https://developers.google.com/webmasters/smartphone-sites/details

[2621] Re: [XHR] Open issue: allow setting User-Agent? ( (Boris Zbarsky 著, 版)) http://lists.w3.org/Archives/Public/public-webapps/2012OctDec/0200.html

[2622] HTTP - WHATWG Wiki ( ( 版)) http://wiki.whatwg.org/wiki/HTTP#Assume_Vary:_User-Agent

[2623] CORS and caches explained · fb04b72 · whatwg/fetch ( ( 版)) https://github.com/whatwg/fetch/commit/fb04b72c54fc14d487184c6716a0b0f15832d5c2

[2651] RFC 7089 - HTTP Framework for Time-Based Access to Resource States -- Memento ( ( 版)) http://tools.ietf.org/html/rfc7089#section-2.1.2

[57] Fix #233: note that "force-cache" takes Vary into account · whatwg/fetch@4a71bba ( 版) https://github.com/whatwg/fetch/commit/4a71bba0f5f46fa58d0386936848b234fe8908aa

[58] Web Annotation Protocol () https://w3c.github.io/web-annotation/protocol/wd/#h-annotation-retrieval

For HEAD and GET requests, if the server supports content negotiation by format or JSON-LD profile, the response must have a Vary header with Accept in the value [rfc7231].

[59] 動的な配信  |  Mobile Friendly Websites  |  Google Developers () https://developers.google.com/webmasters/mobile-sites/mobile-seo/dynamic-serving?hl=ja

Googlebot がモバイル端末向けのコンテンツを迅速に検出できるようになります。有効な Vary HTTP ヘッダーは、モバイル端末向けコンテンツを配信する URL をクロールする際に利用できるシグナルです。

[60] その他のデバイスでのモバイル SEO  |  Mobile Friendly Websites  |  Google Developers () https://developers.google.com/webmasters/mobile-sites/mobile-seo/other-devices?hl=ja

パソコンサイトにアクセスしたモバイル ユーザーをモバイルサイトに自動的にリダイレクトする場合(またはその逆の場合)は、Vary HTTP ヘッダーを含めるようにサーバーを必ず設定してください。

[61] Advise `Vary` even for non-CORS-request responses (sideshowbarker著, ) https://github.com/whatwg/fetch/commit/194c2a135682d8cdcc35e31f4cb9466e1e160ebf

[62] Advise `Vary` even for non-CORS-request responses by sideshowbarker · Pull Request #564 · whatwg/fetch () https://github.com/whatwg/fetch/pull/564

[63] 682237 - Backing doesn't handle Vary header correctly () https://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=682237

[64] 1274555 - Two versions of Cache for the same url? () https://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=1274555

[65] RFC 3253 - Versioning Extensions to WebDAV (Web Distributed Authoring and Versioning) () https://tools.ietf.org/html/rfc3253#section-8.3

[66] Tracking Preference Expression (DNT) () https://www.w3.org/TR/2019/NOTE-tracking-dnt-20190117/#x7-4-4-caching