[1] 聖暦は日時表示でいろいろな意味で使われています。
[1918]
日本の元号の天平
(y~1052)
を天平聖暦 >>1731
や天平聖歴や天平正暦や聖暦と書くものがありました。
天平
[101]
中世頃からちらほら見られます。ただし各文書の成立時からあったものか、
写本で混入したものかは検討が必要でしょう。
- [56] 和漢紀年刊謬叢考, https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/ri04/ri04_04707/ri04_04707.pdf#page=8
- [28] 史籍集覧. 23 - 国立国会図書館デジタルコレクション, https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1920383/4
- [71] ファイル:常光円満寺縁起.jpg - Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E5%B8%B8%E5%85%89%E5%86%86%E6%BA%80%E5%AF%BA%E7%B8%81%E8%B5%B7.jpg
- [40] 行基と竹と文殊のえにし : 『篁山竹林寺縁起』を読む-広島文教大学, http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/h-bunkyo/detail/135020140521124704
PDF 3ページ
- [44] 篁山竹林寺縁起(広島大学蔵写本) 4/21, http://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/portal/dc/kyodo/chikurinji/shahon/4.html
- [42] 篁山竹林寺縁起絵巻 デジタル郷土図書館, http://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/portal/dc/kyodo/chikurinji/1.html
- [54] 七大寺巡礼私記 - 国立国会図書館デジタルコレクション, 大江親通, 昭和11 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1145443/34
- [93] 【三河国小松原山縁起】, http://base1.nijl.ac.jp/iview/Frame.jsp?DB_ID=G0003917KTM&C_CODE=0214-32605&IMG_SIZE=&PROC_TYPE=null&SHOMEI=%E3%80%90%E4%B8%89%E6%B2%B3%E5%9B%BD%E5%B0%8F%E6%9D%BE%E5%8E%9F%E5%B1%B1%E7%B8%81%E8%B5%B7%E3%80%91&REQUEST_MARK=null&OWNER=null&BID=null&IMG_NO=6
- [69] 吹田市史 - Google ブックス, https://books.google.co.jp/books?id=J69AAQAAIAAJ&q=%E5%A4%A9%E5%B9%B3%E8%81%96%E6%9A%A6
[159]
伴信友は、
「今上聖曆承元丁卯歳」
を引いて、
御世を祝した僧徒の文だろうとしました。
(>>1919)
元号名接尾辞
[26]
しかし元号名の上と下とで位置が違うのは気になります。
また、天平に限って出現するのも不審です。
天平聖暦と聖暦元号を安易に同一視するのは躊躇されます。
[11]
日本年号史大事典
は、
天平感宝の誤りであろうとしました。
>>7 普及版 p.145
年号読方考証稿
の見解を繰り返したに過ぎない模様です。
[106]
実際の用例は干支年を併記したものが多く、成り立たないように思われます。
[104]
天平年間の21箇年は聖暦や正暦とは直接接してはいません。
聖暦は天平にわずかに先行しており、
天平前後の時代が則天武后の影響を強く受けていたこと、
天平の次の4字元号の連続もそうした影響の1つであることが注意されます。
[105]
天平の次の「天平何々」の4字元号の連続をみると、
「天平」だけの2字はどこか落ち着かない感があります。
「天平聖暦」「天平正暦」が4字元号として認知されたのは、
むしろそのほうが自然に感じられたからでしょう。
聖武天皇の「聖」と重なることも説得力を高めていたのでしょう。
[27]
教行信証
(草稿)
に、
「奏達太上天皇 諱尊成後鳥羽上皇 今上 諱爲仁土御門天皇 聖暦
承元丁卯歳仲春上旬之候。」
とありました。 >>25
[162]
2月上旬と解されています。
建永2年10月25日に承元に改元されたので、
遡及年号に当たります。
[1919]
日本の江戸時代の研究者伴信友は、
本願寺三世覺如の
親鸞聖人繪詞
に「今上聖曆承元丁卯歳」
とあるのを引いて、
御世を祝した僧徒の文だろうとしました。
>>1731
[195] 日本仏教史之研究 続編, 辻善之助, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1050700/1/55 (要登録)
[196] 承元(じょうげん)の奏状(そうじょう)をめぐる論争史 : 親鸞, hukohitomi, https://hukohitomi.exblog.jp/11681178/
[194] 国文東方仏教叢書 法語部, 鷲尾順敬, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1913631/1/207 (要登録)、
/217
いま今上聖暦永和五年巳未