TM_ReferenceSystem
[4]
時間参照系すなわち
TM_ReferenceSystem
は、
時間位置の測定の基準となるものです。 >>1 4.1.35, 5.3.1
[5] 地理情報では、 ISO 8601 の規定するグレゴリオ暦と 24時制地方時または UTC を基本時間参照系として使用しなければなりません。 >>1 5.3.1
[6] それ以外の時間参照系が適切と考えられる場合には、 地物カタログや、応用スキーマやデータ集合と関連するメタデータに、 時間参照系を記述した文書の引用か、 時間参照系に関する記述が含まれなければなりません。 >>1 5.3.1
[7] 単一の地物カタログ、応用スキーマ、データ集合で複数の時間参照系を使うときは、 各時間特性の定義で、 時間参照系を明確に識別しなければなりません。 >>1 5.3.1
TM_Calendar
。より高い分解能が必要なときは TM_Clock
と併用。TM_CoordinateSystem
。TM_OrdinalReferenceSystem
。[9] TM_ReferenceSystem
は、次のものを持ちます。
>>1 5.3.1
[14] OWL-Time は、グレゴリオ暦と 24-hour clock では不十分な応用があり、 他にもいろいろな calendar や時間参照系があるとし、 いくつか名前を列挙し (>>30)、 時間位置や時間長に利用する時間参照系を示せるようにした >>3 と説明しています。
[15] 「時間参照系」はこのように事例を挙げて「calendar」と並列に並べて説明されていますが、 定義は与えられていません。 (しかもこの節は規定でなく参考です。)
[16] 時間参照系の説明 (?) に続いて、 順序時間参照系、 時計、 暦、 時間座標系が説明されています。 順序時間参照系と時間座標系では ISO 19108 が参照されており、他の用語も含めたこの節の用語体系は ISO 19108 の影響を受けたことが明らかです。 >>3
[25] ISO 19108:2002 では時間参照系について暦 + 時計の系、 時間座標系、 時間順序参照系に整理していることや、 ISO 19111:2019 では時間座標参照系 (ISO 19108 時間座標系) のデータモデルを定めていることは紹介されています。 >>19
[24] しかし OWL-Time 全体としては ISO 19108 モデルに十分に揃えられておらず、 後付感・不完全感を匂わせています。
[18] OWL-Time は暦時計系という語を定義なく何度も使っています。 calendar-clock combination と呼んでいる例もあり、 字の如く暦と時計の組を指すと思われます。 暦時計系は時間参照系の一種といえます。
[20]
time:TRS
は、
時間参照系であり、
時間座標参照系、
calendar-clock combination、
(階層的かもしれない) ordinal systemのようなものです。
>>19
[21] time:TRS
は、 owl:Class
です。
>>19
[22] 定義の方法は適用範囲外であり、
:TRS
は「stub」であって、実質的にはすべての時間参照系型の超クラスである
>>19 とされています。
time:TimeZone
と同じく標準化が放棄されています。
[12] OWL-Time はグレゴリオ暦以外の暦法も扱えることになってますけど、 抽象的な規定があるだけで、具体的なことは何もなくて、とても怪しい。 具体的なものは別途語彙として規定するべきという趣旨なんでしょうけど、 具体例がないと本当に実用レベルで他の暦法を記述できるものなのか、 評価もできない。
[13] 例えば元号や干支や閏月を記述できるのかどうか。 できないとしたら意図的(対象外)なのか、欠陥なのか。 (閏の対応が不十分なことは言及あり。)
[11] 例えば time:generalMonth
は01月から20月まで記述できるとされているが、
この値域に理論的根拠はあるのかどうか。名前の月名を使う暦法に適用することを想定していているのかどうか、
しているとしたらどう採番するのか (年始改正などどう取り扱うんか)、
などグレゴリオ暦以外の色々な暦を扱うときに必要な情報がまったく言及すらされていない。
[30] 想定したと思われる暦法として、次のものが挙げられています。 >>3
[23]
地質時代のような順序時間参照系は
:ProperInterval
の集合に適当に順序関係を示すなどの方法で記述できる
>>19 とし、一応利用例は示されています。
[27]
:TemporalPosition
と
:GeneralDurationDescription
の
:hasTRS
は、
使用する時間参照系 :TRS
を指定するものです。 >>26
[28] 具体的な :TRS
の例として
http://www.opengis.net/def/uom/ISO-8601/0/Gregorian
があります。