経緯

[12] 1789年7月14日、 フランス革命の蜂起がありました。 その数年前よりフランス国内には不穏な動きがありました。 その中でマレシャールが改暦案を同志に配布しました。 >>11

[17] 1792年9月21日、王政の廃止が宣言されました。

[18] 1793年9月、 改暦起草委員が選定されました。 航海学者のロンムが幹事長に、 天文学者のバングレー、ラグランヂ、 数学者のモンヂなどが委員に選ばれました。 >>11

[19] 委員会はマレシャールの改暦案を審議し、 ほぼそのまま採用することを決めました。 >>11

[20] 1793年11月24日、 新暦使用説明書が公布され、即時施行されました。 >>11

[37] 1806年、 フランス共和暦は廃止され、 グレゴリオ暦に復しました。 >>38

年

[13] 30日を1月とし、 12月と5日または6日の余日を合わせて1年とするものでした。 >>11

[22] 年始は、 パリにおいて太陽が秋分点を通過する日とされました。 >>11

[23] 第1年は1792年9月22日が年始でした >>11。 すなわち王政廃止の翌日でした。

[36] 秋分を年始とすると、耕作と収穫が別の年となってしまいます。 他の多くの暦法は冬か春を年始としていましたが、 それが北半球では自然でした。 >>11

月

[24] 月は、30日で構成されました。 >>11

[6] 月名は次の通りでした。 (年始が秋分であることに注意。)

[7] 個人的に月名に美しさを感じる。

[35] しかし当然フランスの気候に依存した名称に過ぎず、 南半球はもちろん、赤道付近や高緯度地方には適用できない、 普遍性を欠いたものでありました。 >>11

旬

[8] 月を3分割して10日をもって旬 (Décade) としました。 >>11

[27] 毎月の10日、20日、30日は休日とされました。 >>11

[9] 週は廃止されました。

[34] しかし実行は困難で、次第に曖昧になりました。 宗教的に大きな反発があっただけでなく、 9日連続で働かなければならないことに労働者が不満を持ち、 10日、20日、30日に加えて日曜日にも休みました。 フランス政府は罰則を設けましたが、効果はありませんでした。 >>11

[39] 1802年3月で旬制は打ち切られ、 4月から週に復しました。 >>38

日

[21] 日界は夜半とされました。 >>11

[25] 月に属さない年5日または6日の余日を、 Sans-culottides と呼びました。 これは「ズボン無し」の意味で、 貴族が労役者を呼んだ俗語でした。 1795年8月、 あまりに卑俗であるとして、 jours complémentaires (余日) に改称されました。 >>11

[28] 5つの余日は次の名称の祭日でした。 >>11

• Vertue 徳
• Génie 才能
• Travail 労働
• Opinion 言論
• Récompenses 補償

[26] 閏日を革命日と呼びました。 >>11

時間

[29] 1日は、10時間とされました。 >>11

[30] 時間の$\frac{\text{<span>1</span>}}{\text{<span>100</span>}}$は minute décimale とされました。 >>11

[31] minute décimale の$\frac{\text{<span>1</span>}}{\text{<span>100</span>}}$は seconde décimale とされました。 >>11

[32] この十進法の時計が試作され、 後にオルレアンとパリ (カルナバレ) の博物館に保管されました。 >>11

[33] しかし実行不能であるとして破棄されました。 >>11

関連

[10] その後も改暦は試みられましたが、いずれも失敗に終わりました。 暦法改良案、ソビエト連邦暦

メモ

[40] 国民生活に根付いた習慣を変えるのは革命政府の強権でも困難だった上、 暦法がフランス中心的なことその他配慮が足りなかったことが失敗の理由だろう >>38 とされています。

[2] 星ナビ.com - 星職人「星のソムリエ、パリへ行く」 第3回「パリ工芸博物館」 (2017-03-10 20:38:43 +09:00) http://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/shokunin/061/index-j.shtml

[3] フランス革命暦と10進化時間 (2017-02-11 18:27:16 +09:00) http://www2s.biglobe.ne.jp/~yoss/tuki/FrenchRevolutionaryCalendar.html

[5] 共和暦をめぐって (2017-05-20 04:25:25 +09:00) https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/25577/1/koten0003300240.pdf

[41] フランス共和暦・グレゴリオ暦 日付対照表1792ー1805【PDF形式】 - ShiwasuHuya-Vision's Collection - BOOTH (2021-07-22T11:44:32.000Z) https://shvs-collection.booth.pm/items/3127715

[43] The Calendar in Revolutionary France (2019-03-29T13:41:37.000Z, 2021-07-28T11:33:11.481Z) https://thecharnelhouse.org/wp-content/uploads/2016/03/sanja-perovic-the-calendar-in-revolutionary-france-perceptions-of-time-in-literature-culture-politics-2012.pdf

[57] 黎東方 - 维基百科,自由的百科全书, 2022-06-02T05:38:45.000Z, 2022-06-04T05:57:00.293Z https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%8E%E6%9D%B1%E6%96%B9

1931年獲巴黎大學文學博士學位,論文為《一七九一年至共和三年比利时与列日的革命家的委员会与俱乐部》(Les Comités et les clubs des patriotes belges et liégeois, 1791-an III)

[58] French Calendar Rules, Stephen P. Morse, 2021-10-05T03:35:10.000Z, 2022-06-28T08:50:47.387Z https://stevemorse.org/jcal/frules.htm

[59] 暦Wiki/フランス共和暦 - 国立天文台暦計算室, 2022-08-18T04:38:30.000Z, 2022-08-25T03:05:36.042Z https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/A5D5A5E9A5F3A5B9B6A6CFC2CEF1.html

[60] 法の支配 (1)(80), 日本法律家協会, 1990-01, 2022-12-28T09:26:51.000Z, 2022-12-30T08:05:14.228Z https://dl.ndl.go.jp/pid/2806043/1/48 (要登録)

[61] ディケンズの文体, 山本忠雄 等著, 1960, 2022-12-28T09:26:51.000Z, 2022-12-30T08:06:32.447Z https://dl.ndl.go.jp/pid/1669813/1/118 (要登録)

[62] 世界文化史 近代篇, 内藤智秀, 昭11, 2022-12-28T09:26:51.000Z, 2022-12-30T08:28:51.694Z https://dl.ndl.go.jp/pid/1230680/1/91 (要登録)

[63] 帝王教育思想史, ヴィルヘルム・ミュンヒ, 西田宏 訳, 大正7, 2022-12-28T09:26:51.000Z, 2022-12-30T09:48:25.235Z https://dl.ndl.go.jp/pid/957430/1/502

[73] 百科全書 第4冊, [ウィルレム・チャンブル], [ロベルト・チャンブル], 明16-19, 2023-03-28T13:58:31.000Z, 2023-04-14T13:18:13.688Z https://dl.ndl.go.jp/pid/897067/1/17 (要登録)