ISO/IEC 10179:1996/Amd.1:2003

ISO/IEC 10179:1996/Amd.1:2003

[11] DSSSL は、 SGML 用のスタイル言語でした。

仕様書

[38] DSSSLISO/IECSGML 関連規格群の1つとして開発、制定されました。 他の ISO/IEC 国際規格と同じように各国の国内規格にもなっています。

ISO

[19] 初版制定後、 1回技術訂正票が発行、 2回改正されました。

  • ISO/IEC 10179:1996
  • ISO/IEC 10179:1996/Cor 1:2001
  • ISO/IEC 10179:1996/Amd 1:2003
  • ISO/IEC 10179:1996/Amd 2:2005

[20] 令和2年時点でこの4つの組合せが最新版です。 廃止手続きは取られていませんが、 利用実態がなく今後改正される可能性も低いと思われます。

JIS

[12] JIS X 4153 は、 DSSSLJIS です。

[21] この種の JIS要約JISと称して全文翻訳せず ISO/IEC を参照するものが多いのですが、 JIS X 4153 は全文翻訳された完全な規格として発行されたようです。

[13] 2003-04-30 12:52 名無しさん: そのうち直されるでしょうが、 JISC で入手できる PDF にはひどいミスがあります。 (もしかしたら JSA の規格票にもあるのかも。)

[14] 何箇所か JIS X 4153:0000 になってます。一体いつ制定された規格なんでしょう。 (正しくは 2001。)

[15] また、2頁目 (本文最初の頁) の左上に Z 8301 : 2000 なんて書いてあります。原版を JISZ8301 から取ってきたんでしょうか・・・。不思議なことに他のページは正しいです。

[22] 初版発行後2回改正されました。

JIS対応度対応国際規格
JIS X 4153:1998IDTISO/IEC 10179:1996 (第1版)
JIS X 4153:2002IDTISO/IEC 10179:1996/Cor.1:2001
JIS X 4153:2005IDTISO/IEC 10179:1996/Amd.1:2003

[23] 2002 は「追補1」、 2005 は「追補2」 として、 改正前の規格票との差分の形で発行されました。 ISO の TC1 が JIS では追補1と数えられ、 ISO と番号がずれているので注意が必要です。

[24] ISO の Amd.2:2005 は JIS 化されていないようです。

[25] 令和2年時点でこの3つの組合せが最新版のようです。 廃止手続きは取られていませんが、 今後改正される可能性も低そうです。

[35] JIS X 4153:1998 (の委員会原案)

[37] >>6 DSSSLJIS解説。類義語に対する訳語の選択についての議論もおもしろい。


[18] 関連して日本独自の TR X 0010:2000 があります。

[31] 特定DTD

[33] 技術セミナー 1997, , https://web.archive.org/web/19971015214216/http://bishamon.on.cs.keio.ac.jp/miyake/jbms/semina~1.htm

[34] BUCS

CNS

[28] CNS 14234 (X 6025) は、 ISO/IEC 10179:1996CNS 版です。 民国87年8月31日制定。

[29] 令和2年時点で、その後改正も廃止もされていないようです。 今後も改正される可能性は低そうです。

アーキテクチャー

[45] DSSSL の仕様書によれば DSSSL は4つの部分から構成されます。 >>36

[61] 後の XSL が構文を XML にしたのに対して、DSSSLS式でした。 DSSSL 開発者らにとって SGML はあくまで文書の記述言語で、 なんでも XML で記述できるという XML 時代の発想はまだなかったのでしょうかね。

[62] おおまかな処理モデルはのちの XSL とほぼ同じです。 つまり入力となる SGML文書を、 出力用の構造と書式情報が付いた SGML文書に作り変えてから、 書式情報を見ながら出力データを作っていく、 の2段階構成です。

[63] 入出力はSGML文書とされていますが、処理モデルは木立ベースで定められています。 木立は後の Web でいう DOMXML でいうXML情報集合に相当するデータモデルで、 SGML 本体規格はそういうものを何も定めていませんでしたが、 その次の世代に当たる HyTimeDSSSL木立が基礎概念になっています。

技術

[70] DSSSL

実装

[26] 実装はいくつかあったようですが、 そもそも SGML 自体が限られた分野でしか使われず、 DSSSL はその更に一部でしか使われませんでした。 広く使われることのないまま消えていきました。

[30] HTML 3.0 の頃、 CSS の他に、 DSSSL-Lite を使うことが提案されていました。

[32] dsc-1.0: An online DSSSL syntax checker and implementation framework, , https://web.archive.org/web/19980115182941/http://www.cogsci.ed.ac.uk/~ht/dsc-blurb.html

XSL

[27] XML の時代となり、 DSSSL をベースに XSL が作られました。 (はじめは DSSSL 色も強かったのですが、徐々に薄まっていきました。)

[9] W3C Activity: SGML, XML, and Structured Document Interchange ( 版) http://web.archive.org/web/19970605042212/http://www.w3.org/XML/Activity

Phase III: The specification of a standard stylesheet language for XML publishing applications based on DSSSL (ISO/IEC 10179) together with public text and extensions needed to apply the DSSSL stylesheet language to Web browsers. Target delivery: a draft (WD-xml-style) to be delivered at the SGML/XML 97 Conference in Washington, D. C., December 1997. A discussion draft that is expected to form the basis for xml-style is currently being circulated under ISO leadership on the DSSSList.

メモ

[39] 結局 DSSSL はほとんど使われずに終わった失敗規格ですが、 西暦1990年代SGML 業界の期待の星で関連技術の設計にも影響を与えています。 HTMLCSS の設計思想を知る上でも (技術史、 技術思想史の研究という意味で) DSSSL を理解することは重要です。

[40] ただし DSSSL は複雑で難解で当時から開発当事者以外には (もしかしたら中心メンバー以外の関係者ですら) ほとんどよく理解されていませんでした。 Web標準化とは違って ISO/IEC の標準開発はクローズドが基本で (今のようにウェブで公開で開発という手段にも乏しく) 詳細情報へのアクセスも限られていました。

[41] なので Web などの周辺分野の人々には

という情報の非対称性があって、それぞれの立場から綱引きしていたことには注意が必要となります。

[8] Publishing DocBook Documents http://www.docbook.org/tdg/en/html/ch04.html#jade

DocBook 本ですけど、なにげに DSSSL 入門なので参考にどうぞ。 (名無しさん)

[10] The Best Guide to OpenJade and DSSSL ( 版) http://dsssl.netfolder.com/ (名無しさん)

[16] DSSSList - The DSSSL Users' Mailing List (Mulberry Technologies, Inc.著, ) http://www.mulberrytech.com/dsssl/dssslist/