[19] 暦とは、日時と、それにまつわる天文学的、 社会的、政治的、民俗的な諸事項を求めたり、定めたりする一連の規則と、 その定めた結果、その運用の総称です。
[20] 日時制度の歴史は人類の文化と政治・宗教の歴史でもあります。 古今東西様々な日時制度が運用されてきました。 暦や calendar のような語は、その色々な側面を表すのに使われています。
[38] どの暦を用いるかは、極めて政治的で宗教的な判断でもあります。 かつては多くの国で君主の在位年数を紀年法としていたことからもわかるように、 暦に関わる事項の決定は政府または宗教組織の統治行為で、 どの暦を用いるかはどの政府・教団に従うか、 という意思表示でもありました。
[30]
台湾では、
日本統治時代を西暦や民国紀元で記述するか、
日本の元号で記述するかの問題があります。
[41] 現代においては、世界中のかなりの地域で西暦が通用しており、
あまり政治的な問題とならない紀年法ではあるようです。
計算機システムなど、西暦のみに対応して世界展開している製品も少なからずあります。
しかし、地域によっては一般市民が西暦に馴染みが薄かったり、
宗教的にあまり好ましく思わなかったりすることもあるようです。
日本のように、西暦が一般市民に浸透していても、
公的には元号が好ましいと考えられているような地域もあります。
[5] 対立する勢力が異なる標準時を用いている事例は枚挙に暇がありません。
[6] スローガン的元号は日時制度としての実用性を切り捨て、 政治性だけを取り出したものといえます。
[28]
こうした事情ゆえ、暦法、時間帯の選択はプライバシーに関わる繊細な情報たり得ます。
[32] ところでそのように高度に政治的でイデオロギー性も高い日時制度というものですが、 反制度、反権力、反政府、新提案反対的な立場の人ほどその政治性に着目し、 反発の材料に使いがちです。 標準時や夏時刻の変更に反対する人達、 他の国や指導者を非難する材料に標準時や夏時刻を使う人達、 元号に反対する人達などに見られます。 歴史研究者や愛好者にも、 日時制度を無闇矢鱈と政治に結びつけがちな人達がいます。 曰く、日時制度の改変は為政者の時の支配の意欲の表れなのだとか >>36。
[33] 確かにそのような側面はあるのでしょうし、東洋思想における元号の役割や、 近代化における標準時の役割など日時制度と政治・思想の関わりは無視できないものではあります。
[34] ですが、より基本的な事実、つまり日時制度が社会生活の維持に必須の要素だということを忘れてはいけません。 日時制度が当たり前に整備されている現代の人達からすると見過ごしてしまいがちですが、 歴代の為政者達が日時制度を制定・改正したのは、 それが欠けていたからに他なりません。
[35] 暦法を改正した権力者が圧政を敷いたとは限りません。 標準時を改正した為政者が暴君とは限りません。 地方の日時制度を国家の標準制度に統一した為政者が地方を無視したとは限りません。 時刻制度改正を提案した大手IT企業が支配者気取りとは限りません。 そのような側面もあるかもしれませんが、 それは日時制度の改変とは別の材料と組み合わせて個々に証明されるべきことです。
[31] 城西語学12号表01のみ.ec6 - JOS-18801919-1202.pdf, , https://libir.josai.ac.jp/il/user_contents/02/G0000284repository/pdf/JOS-18801919-1202.pdf
[3] 暦の基礎知識 ( ( 版)) http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/hon_kataru/katudou/012.html
[4] 日本の古暦の様式について ( 版) http://www.media.saigaku.ac.jp/bulletin/pdf/vol13/human/04_yuasa.pdf
[8] Wikipedia:各日のスタイルガイド - Wikipedia ( 版) https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E5%90%84%E6%97%A5%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89
[9] 新聞記事文庫 : 読売新聞 1941.5.3 ( 版) http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/ContentViewServlet?METAID=10071813&TYPE=HTML_FILE&POS=1&LANG=null
[10] 貴重資料-NAOJ Library ( 版) http://library.nao.ac.jp/kichou/open/052/
[11] 暦Wiki/歴史/明治以降の編暦 - 国立天文台暦計算室 ( 版) http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/CEF2BBCB2FCCC0BCA3B0CAB9DFA4CECAD4CEF1.html
[12] ( 版) http://www.hutime.jp/documents/documents/report_20140118.pdf
[13] Calendar feedback (Ian Hickson <ian@...> 著, 2008-04-20 04:10:55 +09:00
版) http://permalink.gmane.org/gmane.org.w3c.whatwg.discuss/13776
[14] 貴重資料-NAOJ Library (Junko Oguri 著, 版) http://library.nao.ac.jp/kichou/archive/9052/kmview.html
[15] 天文月報目次一覧 ( 版) http://www.asj.or.jp/geppou/contents/index.html
[16] 貴重資料-NAOJ Library () http://library.nao.ac.jp/kichou/open/052/
[17] 暦 - Uyopedia () http://uyopedia.a.freewiki.in/index.php/%E6%9A%A6
[21] 暦 - Uyopedia () https://web.archive.org/web/20151225103608/http://uyopedia.a.freewiki.in/index.php/%E6%9A%A6
[37] 神宮略本暦解, 中倉祺氐, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/954982/1/81
[42] [Home] Calendar Localization, https://www.emacswiki.org/emacs/CalendarLocalization
[43] 東京大学学術機関リポジトリ, https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/48267
[44] テーマはおもしろそう、文章がポエムがかってて読むのがしんどい