[6] 符号の版とは、 ISO/IEC 2022 によって規定された機能や構造のうちのどれを採用するかによって決定される、 より具体的な符号の仕様を指します。 ISO/IEC 2022 は適合する符号が使える機能や条件を多く規定しており、 実際の符号がどのようなものであるかにはかなりの自由度があります。 その自由度を減らしたのが符号の版です。 しかし、符号の自由度を零にすることは求められていません。 自由度が零でない符号の版を利用する場合は、 更に具体的な符号を情報交換の当事者間で合意する必要があります。
[7] 仕様書:
[8] 例えば、 ISO/IEC 8859‐1 で規定されている符号化文字集合は ISO/IEC 2022 に従い、 G0 に ASCII の図形文字集合を指示、 G1 に ISO/IEC 8859‐1 右半面を指示し、 GL に G0 を呼出し、 GR に G1 を呼出した8ビット符号です (実際にはまだ更に色々と制約を加えた結果です)。 これは自由度が零の ISO/IEC 2022 の符号の版の例です。
EUC は、8ビット符号である、 G0 に ASCII の図形文字集合を指示する、 GL に G0 を呼出す、 G2 と G3 は単独シフトで呼出すなどの規定を持つ ISO/IEC 2022 の符号の版の例です。しかし、 これだけでは単独の符号として用いることはできません。 これに例えば G1 に JIS X 0208 の図形文字集合を指示するなどの規定を加えたのが日本語EUC と呼ばれている符号です。
SS2
や SS3
が含まれるなら、
符号の版は単独シフト領域が GL か GR
かを定義しなければなりません。
JIS X 0202:1998 8.4Fe
型エスケープ・シーケンスを使用するかを規定しなければなりません。
JIS X 0202:1998 8.5.2[13] ISO/IEC 2022 はよく使われそうな符号の構造を実装水準として定義しています。 その十数個の符号の版の詳細は ISO/IEC 2022//実装水準をご覧下さい。
[14] 外部からの参照:
ISO/IEC 2022 に従う完全に指定された符号
を参照する際は、
次の項目を記述するべきであるとされています
JIS X 0202:1998 A.1。
TBD