[200] 法令により定められた時刻系を、法定時刻 (法定時, 法的時刻, 適法時) といいます。
[231] 近代的社会生活の便宜はもちろん、 法令や契約における日時や期間の解釈を一意に決定する必要性からも、 法令により標準時を定めることが近代法体系では求められます。
[1] 現代においては、法令により標準時が1つ (または地域を区分してそれぞれ 1つ) 定めるのが基本となっています。
[2] 加えて、夏時刻の時差とその実施期間を定める場合があります。
[3] 標準時や夏時刻の改正や、 夏時刻の期間の決定については、 標準時を参照。
[201] 旧英国植民地各国では、 Interpretation Act (法令の解釈に関する法律) で標準時が規定されていることが多いです。
[202] 日本のように、標準時を定める独立した法令が存在する場合もよくあります。
[203] 米国のように立法府の制定する法律として定められていることもあれば、 日本のように行政府の政令として定められていることもあります。 大枠は法律で規定し、夏時刻の期間のような詳細を政令に委任するケースもあります。
[143] 米国のように制度の一部または全部を連邦の構成国家の裁量に委ねている場合もあります。
[31] 夏時刻の期間は、予め法令により定められる場合もありますが、 多くの地域では毎年関係機関が決定して発表しているようです。 時代と地域によっては即日実施の場合すらあります。
[42] 本来時刻の決定は内政事項のはずですが、 欧州や北米のように近隣諸国間で共通の標準時や夏時刻を定めて協調実施される例もあります。 単独実施であっても、周辺国や関係機関との調整を行わずに実施して非難される例もあります。
[24] 標準時や夏時刻は、各国の法令によって定められています。 その適用範囲も、各国法令の規定するところとその効力の及ぶ範囲によります。
[25] 各国政府の主張する領域と実効支配の及ぶ領域に差がある場合には、 実際に当地で用いられているのは実効支配勢力の定める時刻と考えるのが自然です。
[27] 一般的に法令の効力が及ぶのは領土、領空、領海と思われます。 接続水域やEEZに標準時法制の効力が及ぶのかは定かではありません。
[28] 国内であっても、在外公館や外国軍基地、租界など治外法権的性格を持つ地域がある場合があります。 そうした地域では独自の時刻を定めている可能性もありますが、 普通は便宜上、周辺地域と同じ時刻を採用しているものと思われます。
[9] On the Timing of Time Zone Changes () https://codeofmatt.com/2016/04/23/on-the-timing-of-time-zone-changes/
[10] [tz] Pyongyang Time transition plan announced () https://mm.icann.org/pipermail/tz/2018-April/026439.html