[11] 海洋その他の水域のうち、明確に沿岸各国の国内法が適用されるのは、 各国の領海までです。領土に適用される法令は領海にも適用されるとするのが、 各国の一般的な法解釈であると予想されます。標準時制度に関する法令も、 基本的に領海にも適用されると解するべきでしょう。
[13] 領海外の国の領域として、 接続水域、排他的経済水域、それに大陸棚があります。 こうした領域に沿岸国の国内法がどの程度適用され、 標準時制度がその範囲に含まれているのかは、 明確ではありません。
[16] 公海や深海底について、各国の標準時と同様の制度を定めた条約などは、 存在していないようです。
[17] 艦船で用いる時刻については、 経度に基づき世界時から1時間単位の時差を設定した国際会議の決定があります >>5。
[22] いくつかの国の政府は陸上は国家の標準時、 海上は経度に基づく時間帯に分割した地図をメンテナンスしています。 陸地に近い水面は沿岸国の時間帯に含めて描かれていますが、 各国の主張する領海の幅や群島水域、接続水域、EEZ といった領域を (歴史的な変遷も含めて) 正確に描こうとはしていないようです。 これが当該国の法的な認識を反映したものなのか、 当該地図の歴史的経緯でたまたまそうなっているに過ぎないのかは不明です。
[21] そうした図の陸地から離れた公海部分は1時間単位の時差で塗り分けられており、 国際会議の決議 (>>17) に基いていると思われます。
[23] 太平洋などの島嶼国周辺の時間帯図や日付変更線は、 領海でも経度でもなく、 直線的に引かれた各海洋国の領域に基づき描かれていることが多いようです。 これがどのような法的根拠によるものなのかは不明です。
[27] Wikipedia には排他的経済水域内を沿岸国の標準時とする時間帯図もあります >>26 が、このように描いている時間帯図は珍しいです。
[25] サモアの標準時の改正においては、 サモア独立国の国内法により、 サモア独立国の領水内の時刻が改められると共に、 サモア独立国周辺の日付変更線がサモア独立国の領域を回り込む形で変更されました。 サモア独立国の領域内であって領海外の領域がどのような扱いなのか、 巧妙にスルーされています。
[136] 船舶上の時刻を、船内時といいます。 船内時は船ごとに定めて用いるものです。
[170]船舶上では一般に沿岸国の標準時を使い、 公海上ではその経度から定まる時刻を使うようです。あるいは一貫して当該船舶で定めた時間帯を使うこともあるようです。 >>169, >>171, >>172
[39] 標準時の異なる地点間の航海では、日毎に少しずつ時刻を改めていく (時間改正) のが一般的なようです。
[131] 定期航路などでは、寄港地間の標準時の時差を日割りで修正していくことが多いようです。
[51] 時刻は1時間や30分単位でずらすことが多いようですが、 20分や40分ずつずらす例 >>47 もあります。 一方で、太陽の南中を正午とする伝統的な方式 (視太陽時) を使い、1時間単位にこだわらない場合も少なくないようです。
[55] 切り替え時刻は様々ですが、就寝直前や起床直後の、日中の活動に支障が出ない時刻とするようです。
[52] 日付変更線をまたぐ場合、改正前後を同じ日付の別の日として扱うことがあります >>47 (閏日)。
[132] 航行目的によっては、煩雑さを避けるため敢えて船内時を固定することがあります。
[53] 通信では UTC を使うのが一般的なようです >>44, >>49。
[5] かつては艦船航海中毎日正午に当地標準時を用いる慣例がありましたが、 船舶間、対地上、記録上の時刻の混乱があり、 1919年ロンドン万国会議で東経7度30分子午線を0時線とし、東西経度15度ごとに海域を区切り、 1時間ずつ増減するものとし、海域内すべての艦船で同じ時刻を用いることとしました >>4。 日本の艦船も大正11年4月1日よりこれを採用しました >>4, >>228。
[109] 船舶に時刻を伝達する方法として、 明治時代頃は各地の港湾に設置された報時球が使われていました。 その後は無線による世界的な報時システムが整備されました。
体力を維持するために、夜食は1晩おきにして早く寝る日を作ろう、と乗船前に決めていました。今夜は時差調整のため夜中の2時が1時間進んで3時となります。つまり睡眠時間が1時間減らされるというわけ。なので、今日を早く寝る実行日とし、夕食後、部屋に戻るとさっさと着替えて寝支度。時計もグアム時間に合わせます。
今回の「みらい」の観測はチュクチ、ボーフォート海が中心で、時刻帯としてはアラスカに近い場所に限定されていますので、「みらい」船内ではアラスカ時間を使用しています。しかしアラスカは現在サマータイム中ですので、本来の GMT-9時間ではなく、GMT-8時間となっています。そこで「みらい」船内でもこのサマータイムに準拠して、日本が昼の12時のときは「みらい」船内は夜7時となっています。
しかしそれだけでは終わりません。
ゾンデを放球する場合は世界標準時 GMT の 0, 6, 12, 18 といった時間にあわせる必要がありますので、GMT も把握しておく必要があります。また日本と通信を行うために日本標準時も意識しなければいけません。
しかも、みらいは広い海のうえで一箇所にとどまってはいません。西に向かえば日の出は遅くなり、北に向かえば日は長くなりますが、季節が夏から秋に移るにつれてその一日の長さも一定ではありません。
係留系、ピストンコアに関連した観測作業は明るいうちにしかできませんので、船の移動先での日の出・日の入りの時刻を予測しつつ予定を立てなくてはいけません。さらに夜間は船足が遅くなるので移動距離にそれを加味するなど、時刻の問題はつねに面倒な計算をともないます。
12月14日、最後の時刻帯変更があり、昭和基地との時差が無くなりました。つまり、日本とは6時間の時差があります。1時間ずつ計6回の時刻帯変更だったので時差ぼけは感じなかったです。
昭和基地を出発した時には、日本との時差は-6時間でした。しかし、しらせは、東に進み、日本との時差は次第に短くなります。
時間変更が行われる場合、夜23:00が24:00となります。夜23:00になると、船内の時計の長針が自動的に進みだし、あっという間に24:00を指します。
これまで、7回時間変更があり、今は日本との時差は+1時間です。しらせは、徐々にシドニーに近づいて来ます。シドニーへの入港は3月21日です。
2015年2月4日
南緯43度18.22分、東経147度29.85分
今朝、時計を30分進め、ホバート時間に合わせました。ホバートでは夏時間を使用していて日本時間より2時間進んでいます。
2015年2月3日
南緯47度20.30分、東経142度42.90分
今朝も時計を30分進め、現在、船内時は日本時間+1時間30分です。明日の朝、時計を30分進めホバート時間に合わせます。
2015年2月2日
南緯51度15.79分、東経137度08.88分
今朝も時間改正で時計を30分進め、現在、船内時は日本時間+30分となっています。今晩も時計を30分進める予定です。
2015年2月1日
南緯54度53.75分、東経130度42.29分
今朝から船内時間をタスマニア時間に合わせるため時計の改正を始めました。今朝、30分進め、今晩も30分進めます。
船内時間:UTC+09h30m(日本時間+00h30m)
このまま北上すると今晩には日本のEEZ(排他的経済水域 200海里)に入る見込です。今日から時間改正を再開し、今朝、船内時計を30分遅らせました。明日も30分遅らせて日本時間に合わせます。
2006年4月21日(金) 08:00(船内時間:JST-4.5H)
現在、マーレの西北西270海里(500km)をほぼ全速力で航行中です。にっぽん丸の本日の船内時間は、グリニッジ標準時間から+4時間30分(経度67度30分)となっています。
08:00時点の経度を時間に直して比較すると、7分52秒ほど東に位置していることになりますが、太陽が正午にほぼ南中となる、適正な時間改正をしていると言えます。
なお日本とカタール国とは時問差6時間。往きは船内時計を毎日30分遅らせ,反対に帰りは30分づつ進めます。目覚まし時計の時間改正を忘れると.始業時間に遅刻することがあるので気をつけて 下さい。
時間改正PM6時。30分遅らす。
国内航路の船(内航船)は、日本の国内だけを航海しているので日本の時間(日本標準時)があれば十分ですが、外国航路の船(外航船)は世界中を航海するために、船の位置(経度)や船が入港する国によってその船が標準にする時間(船内時)が異なってきます。このため、船内の生活や寄港地でのやり取りでは船内時を使いますが、世界各地との交信や他の船との連絡には協定世界時を使うことになります。
船内では、1日1回ないし2回、こうした時刻の整合が行われる
今回の「みらい」航海ではダッチハーバーを出港して多少東西を移動する観測になりますので、航海が始まってから3日間、夜10時になると1時間ずつ時計が後進するという措置がとられ、観測中はそこで固定することになっています。
しかし、実際のところ「夜10時に時計が後進する」というとどうなるのかといいますと、夜10時になったとたん、船室内の時計の長針がゆっくりと巻き戻り、自動的に新しい船内時間に正確に合わされます。
5月16日「練習船こじま」は日付変更線を通過しました。日付変更線を通過することで私達は5月16日を二度過ごすこととなります。
そのため、今年5月16日を16日(a)と16日(b)としホノルルに入港した際に現地の日にちとなるよう調整しています。
東へ進むことにより船内時間を1日20分から40分進めていくため1日が24時間ではなくなり、日付変更線通過により再び5月16日が訪れるという貴重な体験をしました。
1月20日(月)
本日20日、「みらい」は、最初の作業地点に向け南シナ海を航海中です。
1月16日に船内時間を後進して日本時間より1時間遅くなっています。
船が東から西に向けて航海するときには、船内時間を遅らせていきます。
時間差の調整は、船内時間の正午にその日太陽が一番高くなるように行われます。
そのようにすれば、調査海域において日の出と日の入りがほぼ同じ時刻になり、陸上にいるときと同じような時間帯で仕事をすることができます。
したがって、船内時間はその船特有の時間となるため、陸上との連絡の際には世界標準時を使うのが一般的になっています。
「みらい」からの連絡は、時差がある場合(JST:-1時間)のように、日本時間との差をわかるようにしています。
日本時間、船内時間、世界時間をあらわしている時計。
A ship within the territorial waters of any nation uses that nation's time. In international waters, time zone boundaries are meridians 15° apart, except that UTC−12 and UTC+12 are each 7.5° wide and are separated by the 180° meridian (not by the International Date Line, which is for land and territorial waters only). A captain can change ship's clocks any time after entering a new time zone; midnight changes are common.
すると、イギリス船の船員達は航海中にグリニッジ子午線からの現在の経度差を計算するために、自分達の時計をグリニッジ平均時(GMT)に合わせるようになった。ただし、船上で通常の生活用途に使われる時計には従来通りに船上の太陽時が用いられた。この習慣と、他国の船で使われていたネヴィル・マスケリンの月距法(航海暦に掲載される天体の視位置と船上での月の観測位置から経度を求める方法)とが結び付いて、やがて GMT は海域における世界共通の経度によらない基準時刻として使われるようになった。
就寝前に時差調整で、時計を1時間遅らせる。
[105] 近代デジタルライブラリー - 北海道から満洲国へ ( 版) http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1025070/65
15秒前からカウントダウン準備、新年を迎えた瞬間は皆で配られたクラッカーを鳴らしました。
本船はグアム時間で航行しているので、部屋に戻って日本の新年はこれからです。NHKの紅白の最後の部分と「ゆく年くる年」を見て、本日二度目の新年気分を味わいました。
部屋に戻った24時半の本船の位置です。もう八丈島も通り越してしまいました。スーツケースは最終日の9時までにドアの外に置いておかなければならないため、これから荷造りをしなくてはなりません。
延々と荷物と格闘していましたが、この間に時刻改正が行われ、船内時間と日本時間が同じになっていました。
[411] >>410 船内時間と日本時間が併記された時計の写真あり。
- 1912年4月14日の夜、ニュ-ファンドランドのCape Raceにあるマルコー ニ社の無線局ではWalter Gray, Jack Goodwin, Robert Hunston, が当 直していた.
- タイタニックは無線局の南南東約400マイルの位置にあり,最初の遭 難信号を受信してからRobert Hunstonが通信の記録を取り始めた.
- Cape Raceでは東部標準時を使用しており,タイタニックとの時差は 1時間50分であった
フィリピンの新聞では午前1時30分(マニラ時間)になっていました。
日本の海上保安庁が言うlocal timeはマニラ時間、米軍は日本時間ということだったのでしょう。
BBCの記事内のコンテナ船の航行記録はグリニッジ標準時でした
[28] 領海外のものも含め、水域内に固定された構造物は、 一般にその所有国の法令の適用下にあると考えられます。 滞在者はその国の標準時を用いていると思われます。
[32] 棚氷については南極の標準時、北米の標準時、ロシアの標準時などを参照。
[8] マイクロネーションである UMMOA は、 海上浮遊物も自国領土と主張しており、 標準時を設定しています。 しかしその領有権の主張自体が実効性の大変怪しいものです。
平成27年6月6日 13時25分ごろ(現地時刻 2015年6月 6日 12時25分ごろ)
のように、所属国である日本の中央標準時と、 事故現場であるシンガポールの標準時が注記付きで混在。 日本政府の委員会の行動だけでなく、 現地の状況が中央標準時で記述されている部分もあることに注意。 日本政府の委員会の行動が元号、 現地時刻の記述が西暦となっているのも興味深い。 ただし日本政府の日時のうち「締約国資格受有者承認証 船長(日本国発給) 交付年月日」は西暦になっている。 (おそらく承認証自体に西暦が記載されているのだろう。)
北米、ワシントン州ベリング公港を出帆日本向航海中五月十五日(東經五月十六日)午後五時廿八分(日本内地標準時にて午後二時十四分)
(2月20日(土)は日付変更線通過により、1日スキップ(1日飛び)となります。)
[34] Papers Past | CORRESPONDENCE. (Nelson Evening Mail, 1898-04-29) (National Library of New Zealand著, ) https://paperspast.natlib.govt.nz/newspapers/NEM18980429.2.19
20時、船内時を20分遅らせ、フィジー標準時とする。
昨日20:00時に30分及び本日08:00時に30分後進してフィジー標準時とした。
T.D.+12-00
經度に於ては、東經一三〇度より同一七五度に至る。從て三つの標準 時が設けられ航海中の船舶は、この標準時に從ふため船内の時計を適宜變更す。 即ち、一標準時施行地より他標準時施行地に航行する場合、その航海日数に略按分して毎夜牛に變 更するものにしで、觀測は何れも船舶時によりて行へるを以て、中央標準時との時差を示すため、 この兩者を併記せり。
[266] Time and the Making of New Zealand: A Theme in the Development of a Settler Society, 1840 to 1868 (Gerard S. Morris, , ) https://ir.canterbury.ac.nz/bitstream/handle/10092/7084/thesis_fulltext.pdf;sequence=2
調査年月日(現地時刻と、そのグリニッジ標準時からのずれを併記する)
この夜台北のラジオを聴く。ただし時間は東経105度の標準時すなわち30分後退となる。
[57] 電波時計を船内時に整合可能な船舶用自動同期時計の開発 () https://www.jstage.jst.go.jp/article/jin/119/0/119_KJ00005186858/_article/-char/ja/
[59] 日誌及要誌(2) (アジア歴史資料センター | Japan Center for Asian Historical Records著, ) https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C06092356500
[60] 関東丸航海報告(3) (アジア歴史資料センター | Japan Center for Asian Historical Records著, ) https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C08020619100
臺灣と内地とは使用標準時に一時間の
差があるが,此天文航法は毎日正午に當り子午線に合はして行くから毎日凡
そ二十除分つつ其航走距離に作ふやうに時計の針を進めて行く.
[62] 海技教育機構さんのツイート: "海王丸 5月31日 正午情報(船内時) 日本との時差 +0:57 天候:晴 風:WSW 4 海面状態:かなり波がある 機走中:7.44kt コメント 鳥島回遊 電波ない 本当に東京? 南鳥島(機関科 H.H & M.F)" () https://twitter.com/jmetsacjp/status/737478233831133184
[63] Kyoto University Research Information Repository: 歐米再遊日誌(5) () https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/167769