longdesc 属性 (HTML)

[2] HTML の img 要素や frame 要素や iframe 要素の longdesc 属性は、画像やフレームの長い説明への連結を指定するものとして提案されていました。

[136] この属性はほとんど利用も実装もされず、 HTML5 以降廃止 >>141 されています。

[150] この属性は HTML におけるアクセシビリティー機能の失敗の代表例として取り上げられることがあります。

代替

[137] 画像に説明が必要な場合、画像の周囲に記述したり、 figcaption 要素や title 属性で補ったりできます。

仕様書

属性値

[7] この属性の値は %URI です。 SGML 的には CDATA です。

[8] この属性は省略可能です。

レンダリング

[5] img は a の中にあるかもしれませんから、 longdesc 文書への access 方法は a href への access 方法と異なるものでなければなりません。 HTML 4.01 13.2

IDL 属性

[146] img 要素 (HTMLImageElement), iframe 要素 (HTMLIFrameElement), frame 要素 (HTMLFrameElement) の longDesc IDL属性は、 longdesc 内容属性を URL として反映するものです >>142, >>143, >>144。

[147] HTML の内容属性としては廃止されていますが、 Webブラウザーは後方互換性のため IDL属性を実装し続けなければなりません。

歴史

HTML4

[6] longdesc 属性は HTML 4 で導入されました。 >>1 によれば WAI から要求があったそうです。

[3] 仕様書:

HTML 4
- img 要素 longdesc 属性 <IW:HTML4:"struct/objects.html#adef-longdesc-IMG">
- frame 要素 longdesc 属性 <IW:HTML4:"present/frames.html#adef-longdesc-FRAME">
- 16.4.2 Long descriptions of frames <IW:HTML4:"present/frames.html#idx-accessibility-1">
- iframe 要素 longdesc 属性 <IW:HTML4:"present/frames.html#adef-longdesc-IFRAME">
- HTML 4 Changes <IW:HTML4:"appendix/changes.html#h-A.1.1.9">

[91] <IW:SMIL:"extended-media-object.html#adef-longdesc">

HTML5

[145] HTML5 で実装状況・利用状況から longdesc 属性はむしろ有害であるとして、削除されました。

[140] HTML5 の開発者らは、 HTML4 がアクセシビリティーの向上のためと称して導入した機能のほとんどが使われなかったか、間違って使われている状況を分析・反省し、アクセシビリティーのためのアクセシビリティーとなってしまう機能の設計は間違っていたと指摘しています。 longdesc 属性の場合、既に alt 属性があり、更に longdesc 属性がある理由がそもそもよくわかりません。画像が非表示設定の環境や視覚障害者を対象として alt 属性とは別に詳細な説明が必要なら、それは画像がわかりにくいなど、画像が表示できる場合でも有用な情報でしょうし、「アクセシビリティーのため」別に説明を用意するのではなく、同じ文書に (画像の隣にでも) 含めて説明するべきでしょう。

[151] longdesc 属性は Webブラウザーに実装されませんでしたし、 longdesc 属性を使っている文書のほとんどは説明でない URL を指定していたり、 URL でない文章を書いていたりするものでした。「アクセシビリティーのため」特別な機能を用意しても、普通の Webブラウザーで意味をなさないなら、ほとんどの著者は無視しますし、無視しない著者も正しく運用しなかったり、古い情報を更新しなかったりして、結局それを必要とする人にはかえって邪魔になってしまう状態でした。

例

[9] サイト構成図を画像写像と別文書で提供する例 HTML 4 img、改

<P>
<IMG src="sitemap.png"
     alt="HP Labs Site Map"
     usemap="#SITEMAP"
     longdesc="sitemap.html">

[11] 同じ文書内にある説明を参照する例

<p> <img longdesc="#event-flow-desc" alt="Event propagation flow diagram" src="images/event-flow.png"><br>
<em id="event-flow-desc">Event flow in DOM2: an event targeted at an
element (marked 'target') in the tree passes down the tree from the
root to the target in the phase called 'capture'. If the event
type allows it, the event then travels back up the tree by the same
route in a phase called 'bubbling'. Any node in the route, including
the root node and the target, may be an 'observer': that is to
say, a handler may be attached to it that is activated when the event
passes through in either phase. A handler can only listen for one
phase. To listen for both you have to attach two
handlers.</em></p>

出典: XML Events <http://www.w3.org/TR/2003/REC-xml-events-20031014/#s_intro>

[59] パソコンふぉあ障害者ずハードウェア(USBとIEEE 1394) (名和田光,Ko Nawata 著, 2006-08-08 12:39:23 +09:00 版) <http://www9.ocn.ne.jp/~pcvolu/pcnet/pcpage116.htm>

<img class="float-l" src="img/ieee1394_usb_seinou.gif" width="132" height="54" alt="USB1.1と2.0,IEEE1394転送速度の比較表" longdesc="longdesc/img_ieee1394_usb_seinou.htm" /> [<a href="longdesc/img_ieee1394_usb_seinou.htm" title="USB1.1と2.0,IEEE1394転送速度の比較表の説明">詳細2</a>]

longdesc のリンク先は

「USB1.1と2.0,IEEE1394転送速度の比較表」の説明
USB1.1、USB2.0、IEEE1394の一般的な転送速度の比較を表している。
USB1.1・・・12Mbit/秒 (1.5MB/秒) USB2.0・・・480Mbit/秒 (600MB/秒) IEEE1394・・・400Mbit/秒 (500MB/秒)
以上
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