[21] 品暦 (旧字体: 品曆, y~1178) は、日本の中世私年号の1つです。
[22] 用例は現時点で1つだけ知られています。
[28] 史料編纂所の翻刻では、 昭和7年のものは元号名にママ注があり >>5、 昭和36年のものは時期不明とありました >>2。
[29] 昭和時代の初期から阿蘇文書に存在が知られていましたが、 それがいつを表すのかは不明でした。 >>5, >>2
[6] 昭和時代後期、 日本史研究者前川清一は、 阿蘇文書から熊本県の私年号の1つとして品暦を示しました。 >>23, >>513 p.31
[14] 時期について、
[16] 嘉暦を誤写した可能性があるとしました。 >>513 p.31
[17] 「品」が経典で「章」や「編」を意味するので仏教的色彩があるとしました。 そして、
と2説示しましたが、確定できないとしました。 >>23
[19] 初出・刊行年が互い違いになっていて、 誤写説と阿蘇家建元説のどちらが新しい説なのかよくわかりません。
[20] なお前川清一は阿蘇品保夫から品暦を知ったとのことです。 >>23 阿蘇品保夫は熊本県の高校や博物館で勤務し、 熊本地方の歴史に関する著作があります。 自身で品暦に関して何か書いたものは見当たりません。
[30] 昭和時代後期、 日本史研究者の西尾嘉美は、 品曆元年はくずし字字形よりの可能性が高いとしつつも、 祭祀組織の発展度から12世紀の可能性もあるとして、 公年号の永暦, 元暦, 建暦を候補に挙げました。 >>27
[31]
千々和到の板碑とその時代は、南北朝時代頃としました。
[35] なお前川清一・千々和到と西尾嘉美とは互いに引用していないので、 相手方の説を知らなかったと思われます。
[10] 私年号 - Wikipedia, , https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%81%E5%B9%B4%E5%8F%B7
私年号 異説 元年相当公年号(西暦) 継続年数 典拠・備考 品暦 - 延元-興国年間(1336年-1346年) 不明 『阿蘇文書』
[34] この期間が何に基づくものか不明。
[40] >>23 の写真を見ると、 嘉暦の「嘉」が「品」に変化する可能性は確かに感じられるものの、 本用例それ自体は「嘉」だとするのは難しいと思われます。 永暦, 元暦, 建暦から変化する可能性は低そうに感じられます。
[36] 現在まで時期を絞る確定的な情報がないので、
としておくのが正確でしょう。
[3] 国史大図鑑 第3巻, 国史大図鑑編輯所, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1120286/1/71 (要登録)
草書 OCR は品暦と誤読しているが正しくは嘉暦
[4] 日本の古文書 上, 相田二郎, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/3007198/1/467 (要登録)
同 翻刻あり