l

l 要素 (HTML)

[1] XHTML2l 要素 (当初は line 要素) は、 HTML4br に代わり文書中の「」を表すものとして提案されていました。

歴史

[22] HTML要素概説
要素名
l
要素名
br
日付
説明
HTML+ に、 br, l がある。 HTML+19931028 l内容とする。

HDML

[28] HDML には brline がありました。

[29] HTML要素概説
要素名
br
借用先
HDML

DTBook line 要素

[15] DTBookline 要素がありました。

[16] line 要素ブロック要素です。また、 address 要素でも使えます。 >>14

[17] line 要素内容行内要素です。 >>14

[18] line 要素は文章の単一の論理行を表します。 >>14

[19] linenum 要素とも併用できます。 >>14

[20] DTBook には br 要素もありますが、両者の関係は特に説明されていません。

[21] DTBookHTMLもどきですが、 HTML からの影響はあっても HTML への直接の影響はないと考えられます。結果的に XHTML2 を先取りした形になりました。

XHTML2 line 要素

[2] line 要素mimasa 氏により追加が検討されている要素として事前にリークされていましたが、 正式には 2002年8月の最初の XHTML2 作業原案によって公表されました。

[3] br 要素非推奨ながら残されていました。

[6] 2つ目の作業原案では l 要素に改名されましたが、 なぜか規定が削除されていました。 br 要素も削除されました。

[7] 3つ目の作業原案で定義が復活しました。

[4] l 要素に対しては、従来 br 要素pre 要素で表していたプログラミング言語をより“意味的” に記述できると評価する声がある一方で、「」という概念自体が物理的であって XHTML には相応しくないとする批判もありました。

[5] 末期の XHTML2 WG では l 要素を廃して br 要素に戻すべきとの意見もありました [要出典]。

[8] XHTML2 の失敗で l 要素も消滅しました。

[216] HTML要素概説
要素名
l
要素名
line
日付
説明
XHTML 2.0 案に l がある。 名前空間は紆余曲折がありながらも当初案と最終版ではHTML名前空間となっていた。 XHTML 2.0 名前空間の時代の一時期は line だった。 いずれにせよ、現在の br に当たるが、 内容とする。
出典
XHTML2

[25] XHTML 2.0 - <line> or <l>?, SCJessey@aol.com, , https://lists.w3.org/Archives/Public/www-html/2002Dec/0137.html

[9] section 要素のように XHTML2 の有用なアイデアは HTML5 に取り込まれましたが、 l 要素を推す声はほとんどありませんでした。

[26] 皆無ではありませんでしたが。

[23] IRC logs: freenode / #whatwg / 20091208 ( 版) http://krijnhoetmer.nl/irc-logs/whatwg/20091208#l-1095

[10] 平成10年代前半頃には、欧米でも日本でも、 br 式の空要素より、 l 式の子供を持つ要素の方が優れているとの考え方がありました。 その背景には CSSDOM で 「要素要素の間」 よりも 「要素とその内容」 の方が扱いやすいことがあったのでしょう。 p 要素お尻pから子供を持つようになり、 hn の暗示的区切りより section が望まれ hr が敬遠されるといった、 言語全体の方向性もありました。

[13] HTML4 StrictXHTML 1.1 の流れをついで物理要素の排除を目指した XHTML2 にとっては、 物理要素と疑われがちだった br を放置するわけにもいきませんでした。

[11] しかしあらゆるl に入れさせるのは現実的でなく、 明示的な l とそうでない暗示的な行の混在が前提とならざるを得ません (XHTML2 はそれを明確に規定していませんでしたが)。 文書の作成を考えると brpre の従来方式の方が楽です。 CSSDOM の扱いも、 混在を前提にすると l を追加したことにより複雑になるだけです。 (一般性が求められず自分の作ったページだけで通用すればいいスクリプトなら、 対象を span で適宜マーク付けすればよく、専用の要素は不要です。)

[12] むしろ、「行」という表示に密接に関係する要素を新たに追加しても、 表示調整目的で濫用されるであろうことは HTML の歴史から明らかです。 実用性に疑問があり、 言語の意味的な整合性も危うくするようなものを、 敢えて追加する意義は少ないでしょう。

[24] HTML 5: The l (line) element, Dave Hodder, , https://lists.w3.org/Archives/Public/public-html-comments/2008Feb/0013.html

[27] [whatwg] HTML tags for POEM and MUSIC LYRICS, , https://lists.whatwg.org/pipermail/whatwg-whatwg.org/2017-November/000080.html