著述ソフトウェア

著述ソフトウェア

[2] authoring tool は、著者であるソフトウェアです。

仕様書

要件

[4] authoring toolマーク付け生成器 (markup generator) は、 適合文書生成 (generate) しなければなりません著者に対する適合要件 (conformance criteria) は、 適切であれば、 authoring tool にも適用されます。 >>3

[5] authoring tool には、 要素をその適切な用途にのみ用いなければならないとの要件を完全には適用しません。 ただし、これは authoring tool がまだ完全には著者意図 (intent) を判断できない範囲に限られます。 authoring tool は、要素を自動的に誤用したり、 要素の誤用を推奨 (encourage) したりしてはなりません>>3

[6] 例えば address 要素は任意の連絡先の記述に使うのではなく、 文書章節著者の連絡先にしか使えません。 しかし authoring tool がその違いを判定するのは困難でしょうから、 authoring tool には本要件は適用されません。 >>3

[7] しかしだからと言って、任意のテキスト斜体で表示させるために address 要素を濫用するような authoring tool は、不適合です。 >>3

[8] これは自動化された適合性検査器に求められるのと同程度です。

[9] authoring tool が非適合文書を編集する場合には、 編集しない部分に含まれる適合性の誤りをそのまま保持して構いません。 しかしその場合には、出力が適合すると主張してはなりません>>3

WYSIWYG

[10] authoring tool は、 構造的、意味的データ (structure or semantic data) によるものと、 WYSIWYG な媒体依存の編集を行うものに大別されます。 元の情報の構造から最適な要素属性を決定できる前者が HTML には適しています (preferred) が、 後者もまた正当 (legitimate) な利用です。 >>3

[11] WYSIWYG ツールは、 適切だとわかっている要素を使うべきであり、 適切だとわかっていない要素を使わないべきです。 >>3

[12] 極端な場合には、 divbispan のようなわずかな要素のみ使い、 style 属性を使いまくることになるかもしれません。 >>3

[14] HTML5 がこれを明文化するより前の時代、 i 要素のような物理要素を使うのは不適切であるとの主張を無批判に受け入れ、 斜体ボタンが em 要素を生成するような WYSIWYG エディターが現れました。 しかしすべての斜体文字列強調を表すわけではありませんから、 em 要素が適切な要素であるとは言えません。

[13] WYSIWYG ツールもそれ以外のツールも、 利用者がよく構造化された、 意味的に豊かで、 媒体から独立した内容を生成できるよう、 最善を尽くすべきです>>3

製品

[16] HTML authoring tool

歴史

[1] 著者の特殊な場合であって、 HTML生成するプログラムのこと。 https://www.w3.org/TR/html4/conform.html#didx-authoring_tool 参照。

[15] Require UTF-8 (sideshowbarker著, ) https://github.com/whatwg/html/commit/fae77e3c558b9f083dfb9086752863a4789268f5

メモ

[17] テキストエディターなどの類推でソースコード編集を主とするものを HTMLエディターとし、 WYSIWYG など HTML に深く関与するものをその他の呼び名として区別することもあります。 広義にはHTMLエディターauthoring tool と同じ意味です。