[1] ISO/IEC2022 で、符号の要素である文字集合を符号表に配置する 操作を、呼び出し (invoke; invocation) といいます。
[5] C0文字集合やC1文字集合は指示と同時に呼び出されます。 それぞれ CL と CR および ESC Fe にだけ呼び出すことが 出来るので、呼び出し動作を明示的に実行することや他の場所に呼び出すことは 出来ません。
G0, G1, G2, G3 各図形文字集合は、 既にその要素が呼び出されている場合は、文字集合の指示と同時に 呼び出された状態になります。そうでない場合は、 明示的に指示動作を指示します (洒落じゃないです(藁))。
要素 | 呼出先 | 略称 | 名前 | 符号表現 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
G0 | GL | SI | SHIFT-IN | 00/15 | 7ビットのみ |
G1 | GL | SO | SHIFT-OUT | 00/14 | 7ビットのみ |
G0 | GL | LS0 | LOCKING-SHIFT ZERO | 00/15 | 8ビットのみ |
G1 | GL | LS1 | LOCKING-SHIFT ONE | 00/14 | 8ビットのみ |
G2 | GL | LS2 | LOCKING-SHIFT TWO | ESC 06/14 | |
G3 | GL | LS3 | LOCKING-SHIFT THREE | ESC 06/15 | |
G1 | GR | LS1R | LOCKING-SHIFT ONE RIGHT | ESC 07/14 | 8ビットのみ |
G2 | GR | LS2R | LOCKING-SHIFT TWO RIGHT | ESC 07/13 | 8ビットのみ |
G3 | GR | LS3R | LOCKING-SHIFT THREE RIGHT | ESC 07/12 | 8ビットのみ |
G2 | SS2 | SINGLE-SHIFT TWO | 08/14 | ||
G3 | SS3 | SINGLE-SHIFT THREE | 08/14 |
[2] SS2, SS3 を C0 に入れたい時には、 01/09 と 01/13 を使うことが 推奨されています。
NAPLPS は、 LS1R, LS2R, LS3R にそれぞれ ESC 06/11, ESC 06/12, ESC 06/13 も示し、互換性のために対応するが 新しいデータには使ってはいけないとしています。
[8] ISO/IEC 2022 に基づく符号体系は普通は初期状態でいくつかの符号要素を呼び出しした状態と定義されています。 例えば日本語EUCでは GL に G0 が、 GR に G1 が呼び出しされた状態となっています。
[9] ISO/IEC 2022 単体において、 呼び出しがないときの初期状態がどうなっているのか、 あまり明確ではありません。 符号はシフト状態を定めても良いし未定義にしても良い >>10 8.3.3, >>11 9.3.3 となっていますが、 「未定義」 がどんな状態なのかは謎です。 属するどのビット組合せも使用禁止の状態と解するべきなのでしょうか。
[12] JIS X 0201 や JIS X 0208 が ISO/IEC 2022 に基づき規定した符号では、 情報交換の当事者間の同意によって定められるべきで、 JIS としては規定しない、という呼び出しの初期状態があります。