[4]
<multicol baseline=vert>
(multicol
要素の baseline
属性の値
vert
)
は、
要素の内容を縦書き表示するよう指定するものでした。
[1] JustView は (おそらく公開された WWWブラウザで初めて) 縦書き表示に対応しました。 WinIE 5.5 が CSS で縦書き対応する遥か以前の話です。
[2] baseline
属性の値を vert
にすると、縦書きで表示されます。例えば、
<MULTICOL height="90%" baseline="vert">縦書き文</MULTICOL>
とします。
[3] 縦書きでも height
属性の意味は変わりません。
箱の高さを表すことになります。
(縦書きなので箱の高さ = 行の長さになります。)
[30] 普通は multicol
要素に baseline
属性と
height
属性を指定していたようです。
[11] 既に長い年月が流れてしまっており、当時の Webサイトは大半が消失してしまいました (幸い Internet Archive に断片的に情報が残っています)。
[12] 当時はパソコン雑誌やインターネット雑誌の全盛期でしたから、 なにか情報が残っているかも知れません。
[31] この機能の設計には謎が多いです。
multicol
要素が選択されたのかbaseline
属性なのか、基線と何か関係するのかmulticol
開始タグをどこに書く想定だった?[41] JustView の縦書き対応は当時話題にはなったはずで、 JustView を使っていない著者や利用者も (雑誌記事や口コミで) 存在は知っていた人が多かったと思われます。
[42] しかしそれだけで JustView のシェアが広がるには至らず、 JustView のためだけに縦書き対応する Webサイトは多くありませんでした。 (おそらく JustView を持っていて表示確認できる著者がほとんどいなかった。)
[43] それ故に (当時はまだ多数の事業者が参入していた) 日本の他の Webブラウザーや Netscape Navigator や Internet Explorer のような大手の Webブラウザーが追随することもありませんでした。
[44]
その後の日本人の縦書きに対する執念を見れば、
この機能に需要があったことは間違いないのですが
[53] >>7 JustView 2.0 が含まれる。縦書き表示や段組に対応したそうです。
[46] ジャストシステム、一太郎8の発売日を発表, Reported by hiroe@impress.co.jp, '97/1/27, https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970127/8taro.htm によれば 一太郎 8 一太郎 8 バリューパック は発売。
[25] 縦書きサンプル, , https://web.archive.org/web/20001214014300fw_/http://www3.justnet.ne.jp/~kasahara/Vert.htm
[26] >>25 は head
に書くとしていました。出典は不明。
「JustViewの、あまり知られていない機能達」
として紹介されていました。
[5] 縦書きのテスト 和香作『年うつり』より「第一日」, , https://web.archive.org/web/20020720171103/http://www5.justnet.ne.jp/~skd02/sita/0000/25/test111104.HTM
[13]
>>5 は body
の前に multicol
を持っていくと
body
の属性の指定が効かないと書いていました。
multicol
は
body
の中に書くものなので、
妥当な動作でしょうが、
head
の中に書くべきというドキュメントまたは俗説があったのでしょうか。
[14] 「テーブル内にリンク色などが反映しなくなります」
という書き方なので、 table
外には
multicol
→ body
という順序での指定が効いていた可能性もあります。
[15] multicol
内でも、
table
内は左横書きに戻っていたようです
>>5。仕様なのか不具合なのか不明。
全角の「−」は、どちらでも横棒ですが、「―」は、横書きなら横棒、縦書きなら縦棒となります。
今の Unicode になってしまってわかりにくいが、前者は負符号、 後者は全角ダッシュか。
[17]
こちら >>8 によると head
内でも
body
内でも使うことができ、
前者は終了タグ不要、
後者は終了タグ必須だそうです。
ドキュメントがあったのか俗説かは不明。
[18]
body
内なら table
内でも縦書きが有効とありますが
>>8、
multicol
内の table
にも継承されるという意味か、
table
内でも multicol
が使えるという意味か不明です。
インターネット・ブラウザで使用されるフォントは、「明朝体」 であれ 「ゴシック体」 であれ、通常は文字ピッチが自動的に変動する 「プロポーショナル・フォント」 が初期値として選択されており、そのまま使用されています。
しかし、「縦書き表示」 される文書にこの 「プロポーショナル・フォント」 を使用すると、一文字毎に文字が左右に振れてしまい、醜いものとなってしまいます。
回避策は tt
か <font face>
で固定幅フォント指定。
デフォルトでうまく使えないのはちょっと辛そう。
[24]
例文 >>21, >>22, >>23 はおおむね全角文字を使っていますが、
「----」だけ半角文字です。
-
は縦書きグリフになったのでしょう。
[9] 困ったことに JustSystem の WWW サーバーの公開情報には縦書き表示の技術解説の類が全くありません。 (もしかしたら製品のヘルプ・ファイルにでもあるのかもしれませんけどねぇ...)
そのブラウザのVer2 及び Ver3 では、なんと縦書きタグを持っていたのだ(なぜか隠し機能で)。
公式なドキュメントは存在しなかったのでしょうか。
でも知られていたということは、利用例か何かがあったのでしょうか。
[45] >>7 によれば 2.0 の発売時に公式で発表されてるらしいが (書き方までは明かされてなかった?)
[49] 新版の売りとして発表に記載されるくらいの機能なのに、大々的に技術紹介していない、 ってどういうマーケティング戦略なのでしょうかね。
[50] それとも現存しないだけでちゃんと広報してたのでしょうか。
[51] でもジャストシステムガチ勢みたいな人々がみんな知らないみたいだから、やっぱり周知されてなかったのでは。
[28] >>10 は <html>
と <head>
の間に書くと説明していました(!)。
ページ全体が縦書きになる。つまり「縦書きページの中に横書きの表などをいれる」というレイアウトはできない。実際に作ってみると結構つらい。
実は table
では効かないということだし、
body
内で使えば一部だけ縦書きにできるのだが、
body
に書けないという理解もあってそれ以外は試さなかったのか。
それとも JustView の版によって挙動が違っていたのか。
[48] Just View 3.01 による縦書きのテストと「炎のJustView」, , http://www10.plala.or.jp/wk/skd02/sita/0000/25/000025.html
multicol
要素の初実装は公開の Netscape Navigator 3.0。