SGML architecture

体系 (SGML)

[6] 文書体系という概念は一応 SGML 本体規格にもあるのですが、 概念だけでほぼほぼ実態はありませんでした。

[7] ISO/IEC 10744体系SGML 本体とどう関係し、 技術的にどう記述するかを定めています。

[8] 実のところ SGML 本体の体系と ISO/IEC 10744 の体系が意味的に同じといえるのか (等しいとするべきか、 1種とするべきか、 同名類義の別概念と考えるべきか) どうかは、 検討の余地があります。

[9] 体系DTDは元はメタDTDと呼ばれていましたが、 適切な命名とは言い切れないとして体系DTDに改められました ( 体系DTD )。 新たに選ばれた体系 (アーキテクチャー, architecture), 体系的 (architectural) の語の方も、 情報科学分野でアーキテクチャーは色々な意味で使われていますから、 本当にわかりやすい用語だったか疑義がないでもありません。

[10] 体系, メタ (高次) とは、 通常の SGML文書要素等の構造に対して、 より抽象化された構造を指しています。

[11] 例えばソフトウェアマニュアル用の文書型にも論文用の文書型にも 「見出し」 「段落」 といった共通性のある構造が出現します。 ところが SGML文書型だけではソフトウェアマニュアルの「段落」 と論文の「段落」が同じなのか (または違うのか) が記述できません。 「段落」くらいならまあわかってもわからなくてもいいのかもしれませんが、 「ハイパーリンク」 であるかどうかはわかると便利です。 ハイパーリンク閲覧ソフトウェアはどの文書型のどの要素型が 「ハイパーリンク」 なのか事前に知らなくても、 「ハイパーテキスト文書体系」に属する「ハイパーリンク要素体系」 に相当するものがどの要素かさえわかれば適切に処理できるからです。 文書型の自由度はそのまま残しつつ、 文書型を超えた共通の機能性を実現できるのが体系なのです。

[2] 体系の適合性: 体系DTD体系から派生した体系クライアント文書適合性に関しては、 体系DTD の項を参照して下さい。

[4] 体系機関適合性に関しては、体系機関の項を参照して下さい。

[1] A Tutorial Introduction to SGML Architectures http://www.isogen.com/papers/archintro.html#div-1

[3] >>1体系使用宣言処理指令の構文が古い。

[5] 体系の具体例: