本書では(緯度・経度・楕円体高)の座標系を「楕円体面の座標系」としました。教科書によっては「楕円体座標系」とする用語を使っている場合がありますが、測地学では「楕円体座標系」の言葉が他の意味で定義している場合もあり、混同の恐れがあります。

全地球規模の測位であるGPSが出現する以前は、全地球的座標系は「天文座標系」であり、それとの対比で(緯度・経度)は「測地座標系」と呼ばれていました。GPSに適した座標系は「地心直交座標系」です。地心直交座標系も「測地座標系」の一つであり、また、従来の測地座標系は、楕円体高も加えた3次元座標系で扱われるようになりました。

このような経過の中で、(緯度・経度・楕円体高)を表す座標系の名称が確定していないように思います。一つの有力な用語として、地心直交座標系を「測地直交座標系(Geodetic Cartesian Coordinate System)及び楕円対面の座標系を測地曲線座標系(Geodetic Curvilinear Coordinate System)というものがあります。しかし、人々の馴染みが薄いようで、本書では「楕円体面の座標系」とします。

datum 測地系 緯度・経度の測地系を指定できます。world: 世界測地系、tokyo: 旧日本測地系。初期値は world。

5.197 Datum Code (DATUM)

Definition/Description: The “Datum Code” field defines the Local Horizontal Reference Datum to which a geographical position, expressed in latitude and longitude, is associated.

Source/Content: Local Horizontal Reference Datums will be derived from official government documentation. The “Datum Code” field will contain a three letter code corresponding to that government publication. A listing of valid three letter codes is contained in Attachment 2 to this Specification.

Length: 3 characters

Character Type: Alpha

Examples: AGD, NAS, WGA