[6] 既定言語 (言語タグ i-default
)
は、適切な言語を特定できない時に使われる「既定」の言語です。
英語の話者が理解できるテキストであると定義されています。
[5] 既定言語は特定の言語ではなく、利用者の言語として適切なものが何かわからないという状況を表しています >>3 4.5.。
[7] 既定言語のメッセージは英語の話者が理解できなければなりません。 とはいえ英語と折衝することは既定言語とまったく同じではありません。 多くの場合は英語だけを使うのが適切でしょうが、 場合によっては他の言語でも補足するのが好ましいかもしれません。 >>3 4.5.
[42] このような「英語 = 既定」という考え方は、インターネットの歴史的発展経緯や情報技術分野の置かれた現実には即していますが、 必ずしも政治的に正しいあり方とはいえません。
[43] 事前情報がなく何かを選べない時に既定が英語となるのは、致し方がない面もあります。 しかし「既定とは英語話者が理解できることを意味する」 と明言しているこれは、英語帝国主義との非難を逃れ得ないでしょう。
[44] これなら素直に「既定値は英語とする」としたほうがまだマシだったかもしれません。 言語に対して中立であろうとして、その方法を間違えて自ら地雷を踏みに行くような形になってしまっています。
[45]
i-default
の「default」に惑わされてはならず、
i-default
とは英語 (en
) の方言 (位相言語)
の1つと解する他ありません。
[4] 人間可読なテキストを、どの言語で表すのが好ましいか不明であるにもかかわらず提示する必要がある時 (例えば、ログインの失敗や電子メールの警告や、言語折衝が行われる前の段階である時)、 既定言語を使うべきです >>3 4.5.。
[2] i-default
は、既定の言語を示すことが要求されている場合を除き、
使うべきではありません。
RFC 5646 4.1. >>8
[28] RFC 4647 は、言語タグの一致に関する演算において、見つからない時の既定値の例として
i-default
を挙げています。
[16] i-default
は電子メール関連の仕様を中心に既定の言語として使われています。
[41] RFC 2244 - ACAP -- Application Configuration Access Protocol, , https://tools.ietf.org/html/rfc2244#section-6.2.2
[1]
i-default
は、元々、 IMAP
で自然言語が決定できない時に (空文字列などよりも)
何か言語名があった方がよいということで用意されました。
[9] 1998年1月付けで発行された RFC 2277 で既定言語 i-default
が規定されました。
[10] 1998年3月10日には IANA 登録簿に追加されています >>11。
[12] 2009年9月に発行された RFC 5646 は言語タグの RFC として初めて i-default
について言及しましたが、既定の言語を示す必要がある場合を除き使うべきではないと述べています (>>2)。
i-default
という言語タグを使うことを忌避しているとも解釈できますが、
単に本来の目的外の利用を否定しているだけとも読め、その意図するところは RFC の文章だけからは伝わってきません。
[31] XML の xml:lang
属性や HTML の lang
属性では、言語情報無しを表す値として空文字列を使っています。
[32] ISO の言語符号には言語が特定できないことを表す und
があり、
言語タグとしても使えます。
[33] >>31 や >>32 いずれも特定の言語を表さないという点において i-default
と似ていますが、意味は異なります。