[1] HTTPメッセージによって転送される対象を、payload といいます。
payload body
[32] payload に含まれるデータの本体の部分のことを payload body
といいます。 payload body はそのままメッセージ本体となることもあれば、
そうでないこともあります。
[14] RFC 2616 までは実体という用語が用いられていました。
実体は HTTP/1.0 が MIME を取り込んだことによって MIME
から輸入した用語でした (MIME実体参照)。
[15] RFC 3229/RFC 3230 は実現値なる用語を導入しました。
両 RFC は実体という用語は MIME の電子メールと HTTP
とではプロトコルの構造が異なるために意味が混乱していると指摘しています。
[13] RFC 723x は実体も実現値も採用せず、かわりに payload
という用語を使っています。ただし payload という語の明確な定義はなく、
また過去の実体や実現値という用語との差異も明確にはなっていません。
[17] 実体は payload と近そうですが明確ではありません。
[16] 実現値は、 RFC 723x の用語では「選択された表現」が近そうです。
[18] HTTP の要求や応答で転送される資源の表現が実体です。
構文的には entity-header
(実体頭欄)
と entity-body
(実体本体) で構成されます。
HTTP 要求・応答メッセージは、必要なら実体を含めることができます。
(しかし場合によっては含めてはならないこともありますし、
含めなければならないこともあります。)
後に辞書的意味からこの概念に実体
という語を充てたのは誤りだったとして実現値という用語が導入されています。
[22] MIME と HTTP
では、実体の定義・扱いはほとんど同じながら、細かい点で幾つもの違いがあります。
その違いはどれも重要なものですから、よく理解しておかないと、
(いずれかに慣れていると)
うっかりひどい間違いを犯してしまうかもしれません。
[23] また、 HTTP から派生したプロトコルである RTSP
や SIP は、ほとんど HTTP
と同じながらも微妙な点でこれと異なったりしていますから、注意が必要です。
[24] >>23 これは MIME の標準化の失敗だよなあ。そりゃあ Usefor も HTTP も RTSP も SIP も「Internet Mail」ではないのは確かなのだけれども。
Content-*
という似た名前を持っていても、 ここに分類されているものと表現メタデータに分類されるものとでは、 かなり性質が異なります。