Compact URI

展開URL

[15] 展開URL (expanded URL) は、 QName名前空間URL局所名を連結して得られる URL です。

[16] XML 業界では QName は (名前空間URL, 局所名) のと考えていました。 QName

[26] 一方で RDF 業界では識別子は1つの URL となる必要があり、 名前空間URL局所名を連結することとしていました。

[32] その後 RDFXML を使わないようになりましたが、 QName 的なものも XML から独立して独自の (関連各技術でそれぞれ似たようで少しずつ違う) 仕組みに発展しました。

本項は歴史的事項を説明しています。本項の内容の一部または全部は、現在の状況とは異なるかもしれません。

(なお本項の内容の一部または全部は、互換性または歴史的連続性のために現在も有効な場合もあります。しかし新たに利用することは避けるべきです。)

目次

  1. RDF/XML における展開 URI
  2. DC-XML における展開名の解釈
  3. WebDAV における展開 URI
  4. LTM における展開URI
  5. N3 や SPARQL の接頭辞付き名
  6. CURIE
  7. Compact URI
  8. 関連
    1. 相対 URI 参照に対する絶対 URI 参照
  9. メモ

RDF/XML における展開 URI#

[33] RDF/XMLXML名前空間を前提に、要素名属性名RDFデータモデルRDF URI参照 / IRI として解釈する方法を定めています。


[3] RDF W3C勧告では、 RDF/XML において、 名前空間URI局所名を連結し、それを相対URI参照とみなして、 基底URI に基づき解決するという方法が規定されていました。 >>34

[35] ただし、 XML名前空間において名前空間URI相対URI参照を使用することは、 XML 総会で非推奨とされています。

[4] RDF/XML W3C勧告では、 修飾名名前空間URI局所名を連結するだけで RDF URI参照となります。 >>36


[11] RDF namespace conventions (Tim Berners-Lee著, ) https://lists.w3.org/Archives/Public/xml-uri/2000May/0320.html

[14] Re: XML namespaces and RDF (Garret Wilson著, ) https://lists.w3.org/Archives/Public/semantic-web/2007Dec/0070.html

DC-XML における展開名の解釈#

[19] DC-XML では QName展開名の連結が URI を表すとされています。 >>18

WebDAV における展開 URI#

[13] RFC 2518 では QName名前空間URL局所名を連結した URL として解釈することとされており >>12DAV: 名前空間に属する要素DAV: URL を表していました。

[2] Why are WebDAV's XML namespace rules different than the W3C's? from Yaron Goland (Exchange) on 1999-12-28 (w3c-dist-auth@w3.org from October to December 1999) http://lists.w3.org/Archives/Public/w3c-dist-auth/1999OctDec/0343.html, mid:7DE119D3D0E15543874F7561EECBDBED02619DDE@BEG.platinum.corp.microsoft.com

WebDAV展開URI を使っている理由のまとめ。

  • 元々 HTTP では文化的に、名前とは URI である。
  • 伝統的な名前の組の方が、 名前空間URI局所名の組よりも扱いやすい。
  • W3CXML名前空間WG と協議したが折り合わず、諸々により展開URI の規定が残った。
  • 他の XML応用との兼ね合わせから、 WebDAV 次版ではこの規定は削除した方が良い。
  • 現実には、実装しているものと実装していないものがある。

[10] この規定は RFC 4918 で削除されています。

[9] それでも仕様書内のみの表記として、 特性を表すために展開URLを使うことがあります >>8

LTM における展開URI#

[1] LTM でも QNameURI の省略形として扱っています。 >>20

N3 や SPARQL の接頭辞付き名#

[5] N3 では、修飾名接頭辞名前空間URI展開され、 局所名を連結させて IRI を得ます。 >>28


[29] SPARQL照会言語Turtle では、 接頭辞付き名 (prefixed name) は、その接頭辞に対応するIRIと、 局所部とを連結した IRI を表すものと規定されています。 >>30, >>27

[31] N-Triples にはこの構文はありません。

CURIE#

[23] CURIEW3C HTML WGQName展開URIの考え方を RDFa 用に発展させたものです。 CURIE

Compact URI#

[24] CURIE とよく似たものがなぜか Compact URICompact IRI と呼ばれて独自に定義されていることがたまにあります。

[131] JSON-LD 1.0 ( ( 版)) http://www.w3.org/TR/json-ld/#compact-iris

[137] OSLC Core Version 3.0. Part 6: Resource Shape () http://docs.oasis-open.org/oslc-core/oslc-core/v3.0/cs01/part6-resource-shape/oslc-core-v3.0-cs01-part6-resource-shape.html

Prefixed Name

The compact IRI [IRI] of the defined property being described in the current row of the table. This corresponds to the oslc:propertyDefinition property.

[138] Activity Streams 2.0 () https://w3c.github.io/activitystreams/core/#h-compact-uris

The JSON-LD syntax supports the use of "Compact URIs". A "Compact URI" is an alternative encoding of a URI that uses a defined prefix to simplify serialization.

関連#

相対 URI 参照に対する絶対 URI 参照#

[6] 相対URI参照に対して、絶対URI参照のことを指して展開 (てんかい) (expanded) URI などということがあります。

この言い方は紛らわしいので、仕様書で使われている絶対URI(展開ではなく) 解決のような用語を使うべきです。

メモ#

[37] ハイパーリンク: suchowan's blog, https://suchowan.seesaa.net/article/202408article_21.html

この pdf、ndl:994174/1/127 のような表現にハイパーリンクが設定されて いることに気づかない読者向けの対策として、ハイパーリンクが設定され ているところを青や赤の色付き文字で強調するようにしました。こうすれば、 モノクロ印刷したものは出版されたものと同一のままで済みます。

上記の例で“ndl:”は“https://dl.ndl.go.jp/pid/”の略記です。

のように使うと、dc:date は http://purl.org/dc/elements/1.1/date として扱われますが、同じ考え方です。