[1] ブログやニュースなどのWebサービス (Webアプリケーション) や Webサイトでは、 主たる記事に対する短めの投稿のことをコメントと呼ぶのが一般的です。
[2] ブログの記事がそのブログの所有者(達)、 ニュースの記事がそのWebサイトの編集部といったように主たる記事を投稿できる者は限定的であるのに対し、 コメントはそれ以外の一般の利用者にも開放されているのが普通です。 しかし当該 Webサイトの性質や運営方針により、誰がコメントを投稿できるかは様々です。 媒体投稿・共有サイトの場合、画像や動画を投稿できるのも、 それに対してコメントを投稿できるのも一般の利用者であり区別されないことがよくあります。 (もちろん、当該サイトの運営方針にもよります。)
[3] ミニブログやSNSでは、主たる記事がそもそも短文で、コメントとそうでないものとの区別は曖昧かもしれません。 コメントではなく返信という形で類似の機能を提供する場合もあります。 従たる投稿であるものをコメント、主たる投稿ではあるものの参照先があるものを返信と呼んで区別することができますが、 実際にはサービス上でどのように表示されるかはそれぞれの運営方針等で異なります。 コメントと返信は共存しないのが普通ですが、両方存在するサービスもあります。 コメントが他のコメントを参照する形になっている場合もあります。 それはコメントへのコメントとされている場合もあれば、 返信関係が木状に表示されているに過ぎない場合もあります。
[7] コメントそれぞれが単独の記事として、単独の Webページが用意されることがあります。 そのようなものはなく、親記事の Webページの一構成要素としてのみ示されることもあります。
[4] ソーシャルブックマークサービスのコメント機能のように、 異なる Webサイト上でコメント機能が提供されていることがあります。 SNS 等が外部のブログなどのコメント機能を提供し、 ブログの所有者がそのブログパーツを埋め込む形をとっていることもあります。
[16] コメントが SNS と連動していることがあります。例えばコメントを投稿したら、 自動的に Twitter に投稿されることがあります。中には独自でコメントを保持せず、 Twitter のツイートをコメントとして表示しているものもあります。 つまりまったく同じ記事が、当該サイト内では「コメント」として表示され、 SNS 側では独立した記事として表示されることになります。
[5] コメントについて、主たる記事の著者が不適切なものを削除するなど管理権を持っていることもあります。
[17] 数文字程度に限定されている場合もあれば、かなりの長文も認めている場合もあります。 画像や Webサイト (の URL) などをコメントとして投稿できることもあります。
[20] トラックバックをコメントの一種として扱う実装もあります。
[6] このようにコメント機能は多種多様であり、「親記事との関係がある子記事で、 コメントと呼ばれている、または呼ばれそうだ」という以上の定義は困難に思えます。 機能面から客観的にコメントとそうでないものを区別することはできなそうです。
[9] HTML では、記事を表す article
要素をコメントのために使うことができます >>8。
[10] article
の中に入れ子で article
を入れると親記事に関係する記事を表します。これをコメントを表すために使うことができます。
>>8
[11] 単なる記事とは区別したコメントの専用の要素を追加することは度々提案されていますが、 コメントとそうでない記事の区別が明確でなく、コメント専用の要素を追加することにこれといった利点が無いことから、 見送られています。
[13] article
の種類がコメントであることは、
マイクロデータで schema.org の語彙である
http://schema.org/Comment
>>12 を使って明示できます。
[15] HTML5 以前は、記事を表す専用の要素がなかったため、 div
, p
,
li
, dt
と dd
の組などがコメントを表すために使われていました。
[18] なお、ブログ等の記事本体の方も、 schema.org の語彙を使って記事である旨を明記できます >>19。
[23] 「通りすがり」コメントの終焉 - @IT, https://atmarkit.itmedia.co.jp/news/analysis/200903/09/social.html