[13] 元号 (年号) もまた「号」 ですから、元号が改まること、すなわち改元も改号と呼ぶことが、 語義上は可能です。
[14] いくつかの辞書は、 「改号」 の項を立てて、 意味の1つとして元号を改めることをわざわざ挙げています。 Wikipedia は「改元」 の本文中で改号を同義と説明しています。 >>5, >>6, >>3
[15] ところが実際には改元ではなく改号ということはほとんどありません。 改元という語は広く浸透していて、敢えてそれと違う言い方をする必要性も感じられません。
[16] Google Books や Google Scholar で検索しても、 元号以外の「号」 を改めた話ばかりで、 上位の結果から改元のことを改号と呼んでいる例は拾うことができません。
[17] 日本国語大辞典は、出典を明治元年の行政官布告としていました >>5。 一世一元を定めたもので、全文は次の通りでした。
今般 御即位御大礼被為済先例之通被為改年号候、就テハ是迄吉凶之象兆ニ随ヒ屡改号有之候得共自今 御一代一号ニ被定候、依之改慶応四年可為明治元年旨被 仰出候事
たしかに「改号」とありますが、その前には「改二年号一」 ともありますし、この文脈を離れて「改号」が改元の意味だと言えるかどうか、 これだけでは判断し兼ねます。
[25] 九州大学法学部教授 (専門は民法) の七戸克彦は、 元号を改めるのが改号、 元号年を改めるのが改元、 改号と改元の総称がまた改元である >>33 としましたが、その根拠は示しませんでした。
[31]
この論文の元号に関する記述は Wikipedia
に基づくとみられており (
[27]
なお七戸克彦の説でいう改元しない改号の事例は、
他国に極めて少数だけありました。
[32] 七戸克彦が何を根拠にこのように断定的に語義を説明したものか不思議です。
[34] 出典は特に示されていないが、 >>33 だろうか。
[28] ぬらくら第92回 「鬼を笑わせる」 | フォント・書体の開発及び販売 | ダイナコムウェア株式会社, mk88, https://www.dynacw.co.jp/fontstory/fontstory_detail.aspx?s=359&r=29&ftag=%E9%80%A3%E8%BC%89%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0
2019年5月1日からは未だ発表になっていませんが新しい元号がスタートします。 これを改元と呼ぶことが多いようですが、改号とか称元(しょうげん)と呼ぶのが正しいようです。
この改号を受けて、今年の9月末に開かれた「文字情報技術促進協議会 (* 1) 」の会合でIT業界としてどのような対応が必要になるのかが論議されました。
[29] 意味のわからないことが書かれているが、 >>33 と言っていることが似ている。 >>33 を信じてしまった上で更に何かを誤解したものか?
[30] その不正確な知識を「受けて」実施された会合は大丈夫だったのかな、心配になる。
[18] Twitter では、 少数ですが改号の語が使われているようです。 確認できる初出は平成23(2011)年の投稿 >>12 で、 東日本大震災などの天変地異を承けて改元に言及したものでした。 その後何度か使われていることが確認でき、 令和改元前後にやや多く使われたようです。
[19] Web でも令和改元の前後にごく少数利用例が確認できます >>8, >>9, >>11, >>10。 そのほとんどは意図的に改元ではなく改号と書いたといえる根拠には欠けます。
[20] 判子販売業者の商品名で改号というものがあり >>7、 印刷済みの平成を消すための打ち消し線と新元号の令和を印字できるもののようです。 これは改元というより改号がしっくり来るので、 あるいは意図的にこの語を選んだのかもしれません。
[36] >>35 の記事は改元が元号を変えること、 改号が称号 (元号を含む) を変えること、 と説明している。 出典は示されていないし、 例文が各1つ示されているが人工的な例に見える。 説明も全体的にぼんやりしていていまいち信憑性が置けない。