履歴 (Web)

履歴 (Web)

[9] Webブラウザー閲覧文脈は、 navigate により次々と Webページの遷移を行ったり、スクリプトによって Webページ内での状態を変化させたりして変化してゆきます。 こうした変化の各段階を記録したものを履歴 (history) といいます。

目次

  1. 仕様書
  2. 履歴に関する概念
  3. 利用者インターフェイス
  4. メモ

仕様書#

履歴に関する概念#

[16]

利用者インターフェイス#

[5] 多くの Webブラウザー履歴上を「戻る」、「進む」 といった操作を利用者インターフェイスで提供しています。 1段階だけではなく、メニューなどを提示して複数段階移動することができる Webブラウザーもあります。こうした移動は ⊿ 付きの履歴の探索操作として扱われます。

[7] メニューバー上のボタンとして実装される場合の他、 鍵盤やハードウェア上の専用のボタンが提供されている場合もあります。 またキーボードショートカットマウスジェスチャーが割り当てられている場合もあります。 (マウス操作鍵盤操作も参照。)

[2] History インターフェイスの仕様は、 セッション履歴をどう利用者に提示するか制限するものではありません >>1

[3] navigateHistory の操作はセッション履歴を編集することがありますが、 これは必ずしもその通りに利用者に示さなければならないわけではない HTML Standard とされています。

[4] 仕様上はセッション履歴線形のリストとなっていますが、 「進む」が分岐する木構造で表示することもできます >>1

[8] 著者pushState を濫用した場合のため、 複数段階移動するためのメニューに状態オブジェクトが異なり文書が異ならないエントリーへの移動を表示しなかったり、 状態オブジェクトのみ異なる移動と URL が異なる移動で2種類の移動操作を提供したりすることも考えられます >>1

[18] replaceState が乱用された場合 (開発者の能力不足により不適切に使われている場合を含みます。 国立国会図書館デジタルコレクション ) に備え、 WebブラウザーreplaceState で上書きされたセッション履歴上の URL利用者がアクセスする手段を提供するべきでしょう。


[19] 多くの Webブラウザーは、 Webブラウザープログラム (プロセス) を一旦終了した場合であっても、次に起動したときに前のセッション履歴の全体を復元する機能を実装しています。 平成時代の中頃から実装されるようになり、今では当然の機能になっています。

[20] セッション履歴の復元は、Webブラウザープロセスの一部又は全部が不意に強制終了させられた場合であっても機能するべきです。 現在の多くのWebブラウザーはクラッシュ対策でそのような機能を備えています。

[21] Firefox は有無を言わさず復元します。 Chrome は復元するかどうかを尋ねるポップアップを表示します。 Firefox の方が便利に思われます。 Chrome は再クラッシュを懸念してそのようにしているのでしょうか。 うっかり履歴を喪失するリスクの方が大きく好ましからざるUIのように思われます。

[22] このような復元機能は、 標準的なセッション履歴以外の >>18 のような履歴機能も含めて復元するべきです。

[23] 最近の Chrome は行き過ぎた HTTPS化が酷いです。 素のHTTPで開いていた頁がWebブラウザーの再起動後に勝手に HTTPS に切り替わっていたりします。


[6] 多くの Webブラウザーは、セッション履歴とは別に、(セッションに関わらず) 最近表示したページの一覧を表示する機能を実装しています。そうした一覧からの移動は、 セッション履歴の移動ではなく新たな navigate として実装されているのが普通です。

メモ#

[10] Using Graphic History in Browsing the World Wide Web http://www.w3.org/Conferences/WWW4/Papers2/270/

[11] Graphical History - Torisugari の日記 http://slashdot.jp/~Torisugari/journal/357506?from=rss (名無しさん 2006-11-18 02:32:41 +00:00)

[12] Graphical History その2 - Torisugari の日記 http://slashdot.jp/~Torisugari/journal/357584?from=rss (名無しさん 2006-11-18 02:32:59 +00:00)

[13] w3m にも同様の機能が・・・

[14] w3m ではなく emacs-w3m でしたか?

[15] chrome.history - Google Chrome ( ()) https://developer.chrome.com/extensions/history

[17] Firefox の履歴一覧表示ウィンドウは表示順で整列されていて、 履歴から開き直すとその項目が今日の最新のところに移動してしまいます。 これがすごく使いにくい。履歴を遡って目的のページを探したいときにいちいち順番が入れ替わって選んだページ = 最後に表示されたページにスクロールしてしまう。

メニューにはこの挙動をオフにする項目がちゃんと用意されています。 なぜこの困った挙動の方がデフォルトなのかが謎。