RDFデータ・モデル

RDFデータ・モデル

[6] RDF データモデル (data model) は、 RDF におけるデータモデルで、 主に三項組によって構成されています。

概要

[7] RDFデータモデルにおいては一つの単位となる言明は

... の3つの値の組によって表されることになっており、これを三項組 (トリプル) (triple) といいます。

[11] 三項組は、主語目的語の2つを、 述語有向辺によって接続したものとして表すことができます。 このことから、零個以上の三項組集合RDFグラフといいます。

[12] 主語述語目的語は、資源を表す識別子、空白節点リテラルのいずれかによって表されます。 これらをRDF語といいますが、そのうちいずれを用いることができるかは、 RDF とその関連仕様の版によって次のように異なっています。

仕様主語述語目的語
RDF 1.0RDF URI参照 / 空白節点RDF URI参照RDF URI参照 / 空白節点 / リテラル
SPARQLIRI / 空白節点 / リテラルIRIIRI / 空白節点 / リテラル
RIFIRI / 空白節点 / リテラルIRI / 空白節点 / リテラルIRI / 空白節点 / リテラル
RDF 1.1IRI / 空白節点IRIIRI / 空白節点 / リテラル
RDF 1.1 一般化三項組IRI / 空白節点 / リテラルIRI / 空白節点 / リテラルIRI / 空白節点 / リテラル

[13] 述語の種類 (有向辺名札に当たるもの) は特性 (property) と呼ばれます。

[17] リテラルは、値と、データ型言語によって構成されています。 RDF 1.0 にはデータ型のない値が存在しますが、 RDF 1.1 には存在しません。 (詳しくはRDFリテラルの項を参照。)

[18] 一つ以上のRDFグラフの組み合わせで、既定のグラフ以外のものに名前をつけたものを、 RDFデータ集合といいます。 SPARQL では IRI を、 RDF 1.1 では IRI空白節点名前とできます。 一般化RDFデータ集合では更にリテラル名前とできます。 (詳しくはRDFデータ集合の項を参照。)

歴史

SPARQL の RDF データモデル

[19] RDFデータ集合SPARQL で追加されました。

RIF の一般化 RDF グラフ

[16] RDF 1.1 ではそうならず、「一般化 RDF グラフ」という拡張として定義されるのみとなっていますが。
[14] RIF RDF and OWL Compatibility ( 版) <http://www.w3.org/TR/2009/WD-rif-rdf-owl-20090703/#note-generalized-rdf-graphs>

Standard RDF graphs, as defined in [RDF-Concepts], do not allow the use of literals in subject and predicate positions and blank nodes in predicate positions. The RDF Core working group has listed two issues questioning the restrictions that literals may not occur in subject and blank nodes may not occur in predicate positions in triples. Anticipating lifting of these restrictions in a possible future version of RDF, we use the more liberal notion of generalized RDF graph. We note that the definitions of interpretations, models, and entailment in the RDF semantics document [RDF-Semantics] also apply to such generalized RDF graphs.

We note that every standard RDF graph is a generalized RDF graph. Therefore, our definition of combinations applies to standard RDF graphs as well.

We note also that the notion of generalized RDF graphs is more liberal than the notion of RDF graphs used by SPARQL; generalized RDF graphs additionally allow blank nodes and literals in predicate positions.

RDF 1.1

[20] RDF 1.1 では RDF URI参照IRI に変更され、リテラルがすべて型付きリテラルとなりました。 RDFデータ集合rdf:HTML が追加されています。

[21] しかし SPARQLRIF で行われていた RDFグラフの拡張は標準としては採用されておらず、 一般化RDFグラフとして参考として触れるにとどまっています。 別の定義とするだけでなく、なぜ規定にせず参考にしたのかは不明です。