Hong Kong Supplementary Character Set

Big5

[1] 香港増補字符集 (Hong Kong Supplementary Character Set) (略称 HKSCS) は、香港特別行政府政府 (HKSAR) による符号化文字集合です。 Big5私用域に独自に文字を割り当てるものとなっています。

[25] 本項は HKSCS の拡張部分に関するものです。全容については、 Big5 を参照。

仕様書

符号化文字集合

次の表は 2001年版時点でのものです。

[3]

符号位置名前内容
0x81400x8DFEUDA31999年版で 641 文字。2001年版で 757 文字。
(0x81400x84FE)UDA3628符号位置。 HKSCS は使用しない (外字用)。
(0x8C400x8CDC)UDA32001年に116文字を追加。
0x8E400xA0FEUDA2漢字 2898 文字。GCCS から 84 文字削除し、701 文字追加。(追加の内 100 字程は以前より GCCS の拡張として使用されていたもの。)
0xA1400xA3FEBig-5 Symbols and Control Codes
0xA4400xC67EBig-5 Primary Character Set
0xC6A10xC8FEVDA359 文字。倚天から部首 6 文字を削除したもの。
0xC9400xF9D5Big-5 Secondary Character Set
0xF9D60xF9FEVDA41 文字。倚天から。
0xFA400xFEFEUDA1漢字 763 文字。GCCS から 22 文字削除し、17 文字追加。

HKSCS は追加部分だけで、 Big5 本体部分は規定していませんが、 多くの実装は 1984年版 Big5 に加えて EURO SIGN を実装しているようです。

Unicode

[33] 前の版で Unicode PUA に対応付けられていたのが Unicode の新しい文字に置き換えるケースがかなり多いです。 たまに Unicode の既存の文字から他の新しい文字に置き換えられるケースもあります。


[31] HKSCS-2016 では Big5 への新規追加ではない、 CJK統合漢字の出典 H としての漢字の追加が行われています。

[32] HKSCS-2016 の JSON ファイルには Unicode符号点と、 出典 H としての Big5 の符号が書いてあります。 UnicodePUA は含まれていません。 Big5ETen 由来部分 (非漢字含む。) も含まれていますが、 元祖由来部分は含まれていません。 GCSS 重複符号も入っていません。

[34] 0x8862 のような Unicode 1文字で表せない旧 HKSCS の文字が HKSCS-2016JSON ファイルには入っていません。

[35] HKSCS-2016JSON ファイルと Unihan の出典 HBig5 を比較すると、パッと見た感じ漢字部分は等しいようです。 がよく見ると稀に違う (変更されている) ことがあります。 (非漢字Unihan に入っていません。)

[36] どちらも一般的な実装が採用している旧版の UnicodeBig5 の対応関係と違っているところがあるので要注意です。

[37] 以上の理由より、 HKSCS を実装するなら、 HKSCS-2016 ではなく旧版に従うのが妥当でしょう。 HKSCS-2016 はもはや Big5 の一種ではなく Unicode の香港用部分集合と考えるべきものです。 Big5

[50] 昭源字體的新造字元 | 昭源字體, , https://chiron-fonts.github.io/technical-details/codepoint-additions/#%E9%A6%99%E6%B8%AF%E5%A2%9E%E8%A3%9C%E5%AD%97%E7%AC%A6%E9%9B%86%E8%A3%9C%E7%B7%A8%E6%96%B0%E6%94%B6%E5%AD%97%E5%85%83

[51] CJKUI修正笔记(一):WG2 N5006R(未竟) - 知乎, https://zhuanlan.zhihu.com/p/44819911

CJK統合漢字の出典HBが後から変更された事例

[54] グループ:prefix-h - GlyphWiki, https://glyphwiki.org/wiki/Group:prefix-h

[56] GlyphWiki:VillagePump - GlyphWiki, https://glyphwiki.org/wiki/GlyphWiki:VillagePump#i3


[41] Adobe-CNS1UnicodeHKSCS のものです。 Adobe-CNS1

[39] Appendix:Unicode/Private Use Area/HKSCS - Wiktionary, , https://en.wiktionary.org/wiki/Appendix:Unicode/Private_Use_Area/HKSCS

[52] 03411-gbhkscs.pdf, , https://www.unicode.org/L2/L2003/03411-gbhkscs.pdf

出典H

[57] CJK統合漢字CJK互換漢字IVC (未成) の出典H

[61] CJK互換漢字Big5 重複漢字2字にも出典 HB が付いています。

[83] 文字関係
key
unihan:kIRG_HSource
desc
Unihan kIRG_HSource

[62] 字形Unicode 5.2 時点と現在とで変わっているものがあります。 例えば: U+20046 (H-9376)

字形

[8] 字形には常用字字形表 (二零零零年修訂本) (香港教育學院, 2000, urn:isbn:962-949-040-4) のものを採用しているそうです。 (この表の字形は香港の教育課程で使われているそうです。)

実装戦略

Big5

HKSCS IDS

IDS

IVC

[43] 中華人民共和国香港特別行政区当局のウェブサイトには HKSARG Collection と称する IVC の登録提案が掲載されています。 >>42 しかし現在に至るまで IVD 登録に至っていません。

[44] 本提案は HB-hhhh 形式のグリフ部分集合IVS を登録するものでした。 >>42 HBBig5 (本体) を表しており、 PDF の字形一覧には台湾側の字形と対照して、 香港用の字形が示されています。 >>45

[47] 本提案のファイルの日付はで、その後に HKSCS-2016 が出版されました。 HKSARG Collection が頓挫した理由は不明ですが、 IVS を使わないことにしたのでしょうか。

[49] 中華人民共和国澳門特別行政区当局は同時期に MSARGIVD に登録しました。

[55] Wayback Machine, https://web.archive.org/web/20150910055607/http://appsrv.cse.cuhk.edu.hk/%7Eirg/irg/irg43/IRGN2038LQ_Unicode%2038.pdf

関連

[29] MSCS, Adobe-CNS1

歴史

[17] 1998年に Big5 の拡張として GCCS (Government Common Character Set) が規定されました。

[28] 中文編碼網頁 → Windows NT 4.0 Workstation 國際中文版香港字集, , http://code.web.idv.hk/charset/pcntw.php

[39] グループ-ノート:Big5-GCCS外字 - GlyphWiki, https://glyphwiki.org/wiki/Group-talk:Big5-GCCS%e5%a4%96%e5%ad%97

[40] Unicode mappings for GCCS "not verifiable" characters · GitHub, https://gist.github.com/Artoria2e5/63fa5747c7093238ddcc1458a7582aca

[2] 1999年9月28日版 (HKSCS-1999) は、 GCCS から一部重複 (真の重複・包摂規準を考慮した重複) を削除 (その符号位置は保留) し、新たな文字を大幅に追加したものでした。 1984年版 Big5 に対して 4702 文字の追加漢字非漢字が含まれています。

[9] 2001年12月版 (HKSCS-2001) は、 HKSCS-1999 に更に116文字 >>16 を追加すると共に、ISO/IEC 10646‐2:2001 にあわせて変換表を修正しています >>16。 Big5 に対して 4818 文字の追加となっています。

[10] 更に、 2001年以降に承認された123文字の追加 >>16ISO/IEC 10646:2003/Amd.1 に対応した変換表を含む HKSCS‐2004 が制定されました (2005年5月)。 これによって文字数は4941文字になっています。

[11] HKSAR は文字登録の申請・審査手続き >>19 を定めているので、 規格自体の改訂を待たずに随時文字が追加されています。

[18] 2009年12月には更に68文字を追加 >>16 した HKSCS-2008 が出版されています。 ISO/IEC 10646:2003/Amd.6:2009 に対応しています >>16

実装

[4] HKSAR は Windows 用の EUDC フォントを提供しています。 このフォントは GCCS にあって HKSCS で削除した文字にも字形を用意しています。

[5] Windows や多くの GNU/Linux の配布も含めて、 中文対応のほとんどのシステムで HKSCS が実装されているようです。

[12] Microsoft Character Code Conversion Routines for HKSCS-2004 http://www.microsoft.com/globaldev/outreach/dnloads/MSCCCR_HKSCS_2004.mspx (名無しさん 2006-01-11 11:05:54 +00:00)

[13] I'm not a Klingon : How do I get HKSCS 2004 characters from Big-5 in .Net? ( 版) http://blogs.msdn.com/shawnste/archive/2007/05/03/how-do-i-get-hkscs-2004-characters-from-big-5-in-net.aspx (名無しさん 2007-05-05 02:10:56 +00:00)

識別子

[6] MIME などで使用される IETF (IANA) の charset 名としては、 Big5-HKSCS が登録されています。 この名前は HKSCS-1999 に対応します。

[20] Web で使用される Encoding Standard符号化ラベルとしての Big5-HKSCS文字符号化 big5 を表しています。 big5符号化器が素の Big5 相当となっており、 復号器HKSCS 相当となっています。

歴史

[14] GovHK: Hong Kong Supplementary Character Set (HKSCS) ( 版) http://www.gov.hk/en/about/helpdesk/softwarerequirement/hkscs.htm

[15] OGCIO : Hong Kong Supplementary Character Set (HKSCS) ( 版) http://www.ogcio.gov.hk/en/business/tech_promotion/ccli/hkscs/

[16] OGCIO:Development of the HKSCS ( 版) http://www.ogcio.gov.hk/en/business/tech_promotion/ccli/hkscs/development.htm

[19] OGCIO:Inclusion of New Characters in the HKSCS ( 版) http://www.ogcio.gov.hk/en/business/tech_promotion/ccli/hkscs/new_characters_inclusion.htm

[21] 912470 – Merge big5-hkscs and big5 as per the Encoding Standard ( 版) https://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=912470

[22] Opera: Opera 11.00 for Windows changelog ( (Frank M. Palinkas, Technical Writer, Opera Software ASA 著, 版)) http://www.opera.com/docs/changelogs/windows/1100/

[27] char2015-06 - char2015-06.pdf, , https://www.ogcio.gov.hk/tc/our_work/business/tech_promotion/ccli/cliac/doc/char2015-06.pdf

[30] 36329 - Hong Kong Special Character Set display problem - chromium, https://bugs.chromium.org/p/chromium/issues/detail?id=36329

[38] 中文編碼網頁 → 香港增補字符集(HKSCS), , http://code.web.idv.hk/hkscs/hkscs.php

[53] Main Page - FreeFonts, , https://web.archive.org/web/20050216095932/http://freefonts.oaka.org/en/index.php/Main_Page