Babylonian calendar

Babylonian calendar

[1] バビロンでは、太陰太陽暦が用いられていました。

年始

[3] 年始は、春分の頃でした。 暦法及時法

紀年法

[15] の治世に基づく即位紀年で数え、 王位継承の後の最初の年を元年としました。 >>6 古代オリエントの日時

[16] 2世紀、プトレマイオス紀元前747年まで遡ったと治世期間の一覧表を作成しました。 >>6

[17] 他にも古代のの一覧が見つかっており、 初期は精度があまりよくないものの、 紀元前2000年頃まで遡れています。 >>6

[7] 1年を次の12月に区切る太陰暦でした。 >>6 附属書D表4

n
番号
m
月名
n
1
m
Nisanu
n
2
m
Ayaru
n
3
m
Simanu
n
4
m
Du’uzu
n
5
m
Abu
n
6
m
Ululu
n
(6)
m
Ululu II
n
7
m
Tashritu
n
8
m
Arakhsamnu
n
9
m
Kislimu
n
10
m
Tebetu
n
11
m
Shabatu
n
12
m
Adaru
n
(12)
m
Adaru II

[2] 暦月は、新月を第1日としていました。 暦法及時法

[14] 通常は新月が最初に出現したときにが始まるとしたため、 の長さは29日と30日で不規則に変動しました。 新月を観測できないときは30日をの終わりとしました。 >>6

[5] 紀元前3世紀頃には1太陰月 = 29.53059日とかなり正確な値で運用されていました。 暦法及時法

置閏法

[19] 季節変化とを合わせるため閏月が置かれました。 >>6

[20] 最初は紀元前2400年頃に、 大麦の収穫が年始頃となるよう置かれました。 >>6

[21] 紀元前1000年頃に、 年始プレアデス星団に近接するように置かれました。 >>6

[22] 紀元前500年頃に、 19年周期とされ、 Adaru II が3、6、8、11、14、19年目、 Ululu II が17年目に置かれることとなりました。 >>6

[4] 第六月または第十二月の後に閏月を置きました。 閏月の実施は、政府職員の天体観測の結果により布告されていました。 暦法及時法

日界

[13] の始まりは日没でした。 >>6

ISO 19108

[6] JIS X 7108:2004 D.3.3 は古代バビロニア暦について例示しています。

[23] 附属書D表6はネブカドネザル2世時代のバビロニア暦の記述例を次のように示しています。

[24] TM_Calendar
name
バビロニア暦 (Babylonian calendar)
domainOfValidity
南西アジア
dateTrans
暦日 (Y, M (月番号), D) について、

J = JY + INT ((M - 1) × L N ) + D - 1

JY = YNisanu 月第1日のユリウス日

N = Y 年の月数

... で得られるユリウス日 J
julTrans
ユリウス日 J について、

Y = Nisanu 月第1日のユリウス日J より小さな最大値であるような年

M = INT ( J - JY + 1 LN )

D = J - JY + 1 - INT (M × LM)

.. で得られる暦日 (Y, M, D)
referenceFrame
[25] TM_CalendarEra
name
ネブカドネザル2世
referenceEvent
ネブカドネザル2世のバビロニア王位継承
referenceDate
(01, 01, 01)
julianReference
1721423.25
epochOfUse
[26] TM_Period
begin
2087769
end
2299160

[27] ただしの長さが不明なため、 この方法で得られるのは平均的な長さに基づく近似のユリウス日となります。 >>6

メモ

[18] ネブカドネザル2世の最初の10年は次のようなでした。 >>6 附属書D表5

y
f
Nisanu 第1日のユリウス日
m
d
l
閏月
y
Nebuchadnezzar 1
f
1500163.25
m
13
d
384
l
Adaru II
y
Nebuchadnezzar 2
f
1500547.25
m
12
d
355
y
Nebuchadnezzar 3
f
1500902.25
m
12
d
356
y
Nebuchadnezzar 4
f
1501258.25
m
13
d
382
l
Ululu II
y
Nebuchadnezzar 5
f
1501640.25
m
12
d
355
y
Nebuchadnezzar 6
f
1501995.25
m
12
d
354
y
Nebuchadnezzar 7
f
1502349.25
m
13
d
383
l
Adaru II
y
Nebuchadnezzar 8
f
1502732.25
m
12
d
355
y
Nebuchadnezzar 9
f
1503085.25
m
13
d
383
l
Adaru II
y
Nebuchadnezzar 10
f
1503470.25
m
12
d
355

[28] ヘレニズム時代の暦: suchowan's blog, https://suchowan.at.webry.info/201407/article_8.html

[29] ヘレニズムより前のバビロニア暦: suchowan's blog, https://suchowan.at.webry.info/201407/article_21.html

[30] ヘレニズムより前のバビロニア暦(続き): suchowan's blog, https://suchowan.at.webry.info/201407/article_23.html

[31] ISO19108と古代バビロニア暦: suchowan's blog, https://suchowan.at.webry.info/201407/article_24.html

[32] バビロニア暦という用語: suchowan's blog, https://suchowan.at.webry.info/201407/article_31.html

[33] カルデア: suchowan's blog, https://suchowan.at.webry.info/201408/article_18.html

[34] mitsuma_1.pdf, , https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/5627/files/mitsuma_1.pdf #page=11 #page=13 #page=72