[1] RFC 822 は、長年インターネットメールのメッセージ形式を規定するインターネット標準だった RFC です。
[2] RFC 822 は出版から十数年を経て改訂され RFC 2822 となりました。その後更に改訂されて RFC 5322 となっています。
[21] メッセージ形式に固有の名称がないため、改訂により廃止された現在もあえて RFC 822 形式と呼び続けていることがあります。
[17] RFC 822 はインターネットの電子メールで使われるメッセージ形式を規定しています。
この形式は MIME では message/rfc822
と呼ばれています。
message/rfc822
[18] SMTP を使う標準のインターネットメールの他、 USENET (UUCP や NNTP)
や MMS など他のプロトコルでも使われています。
message/rfc822
[19] ヘッダー部、空行、本体で構成され、ヘッダーは名前、:
、
本体で構成されるといった本メッセージ形式は、 HTTP をはじめとする様々なアプリケーションプロトコルの設計に影響を与えました。
[7] RFC 822 が規定するメッセージ形式は、明確な呼称がありません。
(RFC 2822 は Internet Message Format と呼んでいるようですが...)
RFC 822 により規定されているため、しばしば「RFC 822 (の形式)」や
「822」などと呼ばれます。 MIME型も message/rfc822
となっています。
[8] RFC 822 が廃止された後も、(他に呼びようがないので) RFC 822 と引き続き呼ばれる場合があります。しかし廃止された RFC の番号で呼び続けるのもおかしな話なので、 RFC 2822 や RFC 5322 の形式と呼ぶこともあります (が知名度が低いのが難点です)。
[4] RFC 822 はインターネット標準であり、 STD 11 という番号が割り振られています。
[5] RFC 822 は RFC 2822 は廃止されましたが、インターネット標準であった RFC 822 に対し、全面改訂である RFC 2822 は提案標準でしかないため、 STD 11 は引き続き RFC 822 を表すという矛盾した状況になっています。 RFC 5322 もインターネット標準ではありません。
[14] RFC 822 は RFC 1123 により一部が更新され、 年号の扱い (2000年問題対策) などが改められています。
[15] しかし、これはしばしば (気付かれずに) 無視されていました。
[9] RFC 822 が構文の定義のために使っていた書式である ABNF (RFC 822のABNF) は、電子メール関連仕様をはじめ多くの IETF の仕様書で流用されました。
[10] これは後に独立した RFC になっています。 RFC 822 の改訂である
RFC 2822 も、この新しい ABNF の RFC を採用する形になっています。
[11] RFC 822の日時形式は、電子メールをはじめ多くの仕様で採用され、 一時はインターネットのアプリケーション層における日時形式の事実上の標準と考えられていました。
[12] その後 RFC 3339 が ISO 8601 ベースの新しい日時形式を規定したことにより、 それ以後の仕様がそちらを採用するようになりました。もちろんそれ以前から RFC 822の日時形式を採用していた仕様は、現在も引き続き RFC 822の日時形式を使っています。
[22] mparse Files http://users.erols.com/blilly/mparse/index.html