天門

天門

[1] 天門は、 日本の異年号の一種です。

天門 (天文)

[2] 天文を天門と表記したと思われる事例があります。

用例

日時事例


日時事例

[62] 本文と日付とで同年と思われるものの元号名が違います。

[61] 注釈などなく、原文ママか誤植か不明。


日時事例


[6] 文脈から明らかに天文の誤植か何かと思われるもの :

諸説

[23] 用例はいくつか知られています。

[24] そのうち、近現代のものは、執筆・印刷作業の何らかの手違いで天文と同音の別字を使ってしまった単純な誤りの可能性が高そうです。

[26] 前近代の翻刻もいくつかあり、誤植なのか原本ママなのか調査を要します。


[49] 法隆寺用例は「□門」とされます。第一字が読めていませんが、 十二支年が酉であることなどから、天文と解されています。

[65] 当該銘文は、併記された大永紀年との関係など疑問を残しています。


[66] 揶揄など意図を読み込む説もあります (>>35) が、 それをここに書いた意味は謎です。 単なる誤字とも、 同音の異字の区別が曖昧だったとも、 その他色々解釈の余地があるもので、安易に結論を急ぐべきとも思われません。

[67] 筆者の素性にはほとんど情報がなく解明は困難でしょうが、 そうした側面も含めて総合的に考察を深めていくことが期待されます。

研究史

[42] の石田茂作の論文は、 >>28 を紹介して、 天文六年であろうと述べています。 >>40


[48] の論文 (書籍収録) は、 元号名の読み方が複数あることに触れて、 天文は >>28 が天門とあるから、「てんもん」とも読んだことが明らかだとしています。 >>19


[31] 昭和42年の 日本私年号の研究 は、 異年号のうち私年号でない同音異字年号として >>28 を紹介し、 次のように述べています。 >>27

  • [32] 大永3年の紀年と並んで書かれているという
  • [33] 門と一致する年号は文に限られる
  • [34] 文、「六年」、「酉年」の3条件を満たすのは天文6年に限られる
  • [35] 天文を「天国への門」と表現するような、おそらく庶民の手になるであろう揶揄的なもの
    • [36] 時代的風潮を示すものとして注意を引く
    • [37] 私年号の分布や発生理由の追求においては、こうした点も十分配慮する価値があろう

[47] の書籍は、 >>28 を紹介して、 口門はのことだろう、 と百年の開きがあるが、 修理されたのだろうか、その意味が掴めなかった、 と述べています。 >>45

天門 (天明)

[3] 天明が天門と書かれたと思われる事例がいくつかあります。

用例

[50] 日本農民史料聚粋 第7巻, 小野武夫, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/11992645/1/169?keyword=%E5%A4%A9%E9%96%80 (要登録)

[51] >>50 直前に天明とあるのを天門と引いています。誤植か誤記か。 字形の類似による混同と思われます。


[53] 時系列よりおそらく天明のこと。誤植か。

諸説

[21] 文脈より天明が誤って天門となったことは明らかと思われます。


[54] 青山師範学校創立五十年記念式図書展覧会目録 上, 青山師範学校, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1184980/1/13?keyword=%E5%A4%A9%E9%96%80

[55] >>54 手書きの明が門のように見える事例

[4] この他、印刷がかすれた明をOCRが門と誤認することがままあるようです。

[22] 手書きの原稿段階で不明瞭な字形だったものから生じた誤字と考えるのが妥当と思われます。

研究史

[20] 令和時代に至るまで、私年号研究の文脈で紹介された事例は知られていません。

天門元年丁酉

[13] 天門なる元号の事例が知られています。

用例

日時事例

  • [8] 日本国大分県速見郡日出町豊岡 八津島神社 神楽 言い立て
    • [9] 「こうぞうきちえんの初めはつそう道をわり無つの始め それよき年号はじま り候て何年何なかんエと月のなかびは 十二ケ月 凡ソ日の数三百五十余間日中に生ずる月日を申さば天門に は花と開き、地は御あらたまり あしたには花咲き 夕にはこがねに実のなるといえども 」 (明朝体) >>7
    • [10] 「抑も、父番御大王にて我等は東方太郎の大子にて候、さても我が父大王は賢王にてまします、御世をたもたせ 賜ふ事五百八十二才なり、天門元年丁酉二月中の五日にほうぎよなら世給ふ、」 (明朝体) >>7

諸説

[12] 神楽で語られた神代の出来事であり、神話世界の元号と推測されます。

研究史

[11] 令和時代に至るまで、私年号研究の文脈で紹介された事例は知られていません。

関連

前近代日本文芸の日時

メモ