expected

expected

[3] 助動詞期待される (expected) 」は、典型的な利用者エージェントレンダリングに関する要件であることを表しています。

[4]期待される」は実質的に「必須 (MUST) 」と同じです。

しかし HTML装置非依存な言語であり、 典型的な視覚利用者エージェント以外にも色々なレンダリングの実装方法があり得ます。 従って特定のレンダリングを強制することは好ましくありません。

とはいえ現に最も広く用いられているのはそのような利用者エージェントであり、 多くの著者がそのレンダリング方法に依存した文書を制作し続けている以上、 その意図を最も正しく反映できるのは現行の典型的なデスクトップブラウザーレンダリング方法です。 相互運用性のためには、これを標準化しないという選択肢は非現実的です。

このような2つの矛盾する要請により、典型的なレンダリングのためには必須であるものの、 そうでないことを選択するなら従う必要は無い、ということを表す語として「期待される」 が用いられているのです。

仕様書

定義

[1]

User agents are not required to present HTML documents in any particular way. However, this section provides a set of suggestions for rendering HTML documents that, if followed, are likely to lead to a user experience that closely resembles the experience intended by the documents' authors. So as to avoid confusion regarding the normativity of this section, RFC2119 terms have not been used. Instead, the term "expected" is used to indicate behavior that will lead to this experience.

利用者エージェントがどのような形で HTML文書を提示しなければならないかについては特に規定しません。 しかし、この章では HTML文書レンダリングするに当たっての提案群を示します。 これらの提案は、それに従えば利用者文書著者の意図したものとよく似た体験を得られようものであります。 従ってこの章の規定としての性質に関する混乱を避けるため、 RFC 2119 の語は使いません。 代わりに、この体験に導く振る舞いを示すために「期待される (expected) 」との語を使います。

>>6

歴史

[7] HTML5 以前には、典型レンダリング (typical rendering) のような語が使われることがありました。