超漢字3

超漢字 (OS)

[1] 超漢字は、 平成時代に開発、販売されていたパーソナルメディア社の OS でした。BTRON の事実上唯一の実装でした。

[31] 既に積極的な開発は停止して久しいようですが、 未だに販売は続けられているようです。 令和4年に小さな更新があったことが確認できます。

[35] 最新版は 超漢字V です。

[102] 超漢字4 R4.102 バージョンアップ版, , https://web.archive.org/web/20040604084854/http://www.chokanji.com/download/ck4_102.html

[101] 超漢字4 R4.103 バージョンアップ版, , https://web.archive.org/web/20040807065329/http://www.chokanji.com/download/ck4_103.html

[103] 超漢字4 R4.104 バージョンアップ版, , https://web.archive.org/web/20040908161417/http://www.chokanji.com/download/ck4_104.html

[7] 超漢字V バージョンアップ版 変更内容 - 超漢字ウェブサイト, , http://www.chokanji.com/ckv/change_ckv.html

[11]インストールCD」 に入っている install.pdf 超漢字 V インストールガイド の最後のページの奥付:

2006年10月 初版1刷発行 2008年 8月 初版2刷発行 2011年10月 2版1刷発行 2014年 3月 3版1刷発行 2022年 5月 4版1刷発行

[12] なんとこの版は令和4年! ちょくちょく更新されてるんだな、と思ってよく見ると8年ぶりの更新w

本体インストール後に追加するべき差分

[90] 同梱されているものの初期状態でインストールされていないプログラムがかなりあります。

  • [91] 「超漢字サンプル集」→「多漢字・多文字入力の支援」 : 文字入力システム各種
  • [92] 「フリーソフト・フリーデータ集」 : 各種ソフトウェア

[93] 公式サイトでも追加ソフトウェアがいろいろ配布されています。

[22] インストール直後の状態だと、文字一覧表のうち一部はフォントがないために表示できません。 >>17 をインストールするとそれらが表示できるようになります。

[23] アーヴ文字もフォントがインストールされていない状態なので表示できません。 こちらは文字一覧表の案内に従って操作していけば表示できるようになります。

[24] ここまでインストールした状態でディスクイメージは1.2GBになりました。 (ダウンロードした書庫がそのまま放置してあったりするのも込みです。)

[96] 公式でこれ以外にもいくつか配布物があり、必要そうなら入れると良いでしょう。


[29] その他、一般利用者が開発したものが Web 上にいろいろ残っています。

[94] そのうち特にインストールしておくべきもの :

[39] >>30>>37 のサイトには他にもいろいろソフトウェアがあるので、必要に応じて入れてみるといいかもしれません。

[95] Web 上に現存しないものでも運良く >>92 に収録されてることがあります。

動作環境

[32] 本来 OS として PC/AT互換機で普通に動作させる想定で開発されたようですが、 超漢字VVMware が同梱され、 Windows 上で動作させる前提で販売されています。

[33] 一応技術的には単体で動作させることも未だ可能と思われますが、適切なハードウェアを準備するのが難しいかもしれませんし、 そのメリットも皆無と思われます。

[9] 超漢字(初代)を仮想環境にインストールする試み - for2ando's public project, https://scrapbox.io/for2ando/%E8%B6%85%E6%BC%A2%E5%AD%97(%E5%88%9D%E4%BB%A3)%E3%82%92%E4%BB%AE%E6%83%B3%E7%92%B0%E5%A2%83%E3%81%AB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%99%E3%82%8B%E8%A9%A6%E3%81%BF

VirtualBox で動かす

[40] Windows 上の VirtualBoxVM を作って、 システムCDを挿入して起動すればインストールできます。

[13] Windows 上の VirtualBox でイメージ作ってシステムCDから起動したら普通に動いちゃって拍子抜け。 もうちょっと苦労するかと思ったけど全然。

開発環境

[53] 超漢字上で動作するセルフ開発環境と、 外部で動作するクロス開発環境があります。 >>38

[54] セルフ開発環境は使い物にならないという評価で一致しているようですが、 一応インストールしておいて「なんだか Unix 風味の何か」 が取り敢えず使える状態にしておくのは悪いことではないと思われます。

[55] クロス開発環境はいくつかの環境のバイナリーソースコードが提供されています。 今となってはバイナリーが動く環境を用意するのが一苦労で、 Linuxソースコードをコンパイルするのが良さそうです。

[56] 取り敢えず gterm だけコンパイルしてみました。

  1. [57] >>38 から共通、 Linux 用、 gterm の更新版を同じディレクトリーに展開します。
    • [58] gterm だけ tool/ に入れます (古いのを置き換えます)。
  2. [59] tool/gterm/srcmake します。
    • [60] 今の GNU makegcc ではエラーになってコンパイルできません。
    • [61] 面倒ですがエラーを1つずつ潰していきます。
    • [64] Makefile には %.o: %.c$(CC) $(CFLAGS) -c $< -o $@ とするなど書き加える。
      • [62] #include <stdlib.h> を追加すれば解決するものが多数。
      • [63] gterm.cgetline は名前が衝突するので適当に改名する。 呼び出し元がいくつかあるので全部書き換える。
      • [65] 返り値が int なのに return; しているのを return 0; にしておく。
      • [66] などいくつかあるが、面倒なのでエラーメッセージを ChatGPT に貼り付ければやるべきことを全部教えてくれるので楽。
  3. [67] ./gterm -l/tmp/mytty のようにシリアルポートを指定して実行します。

[68] シリアルポート超漢字のコンソールにアクセスする方法は、 一般的な文字列 (バイト) データの単純なやり取りなので、 普通の読み書きだけでいいなら gterm でなくても可です。

[69] VirtualBox の場合シリアルポートを他の VM に接続することもできますし、 TCP サーバーとしてアクセス可能にすることもできます。 端末のシリアルポートの設定で、 「ポートモード」を TCP に、 「存在するパイプ/ソケットに接続」をオフに、 「パス/アドレス」を listen したいポート番号に (ホスト名は不要。) 設定します。

[70] TCP サーバーになっているなら telnet 命令で接続すれば読み書きが可能。

[82] 接続してから改行を送ると、プロンプトが出てきます。

[71] ただいずれの方法にしてもなんだか不安定で、反応が返ってこないなどおかしな挙動をすることがままあります。 gterm が固まることもあります。 VirtalBoxVM にリセットを送っても、 再起動途中の画面で固まってしまうことがあります。 最初から諦めて VM を強制終了して 1から起動し直した方が早いかも。

[72] 超漢字本体内でコンソールが開いているときは外部から接続して何か送っても結果が返ってこないみたいです。

[83] 何かを実行途中で接続を切ったときは、次に接続しなおしたらその続きからになります。

[73] 送受信とも改行コードCRLFLF だけだと改行にならないので要注意。

[74] どういう仕組みなのかわかりませんが、コンソールから見える世界 (ファイル名コマンドのメッセージやヘルプなど) はEUC-JPになっています。

[75] 今の時代 Linux だと UTF-8 しか入出力で使えなかったりするので要注意。 なんとか EUC-JP が使えるソフトウェア環境を用意しましょう。

[85] 実身名に / が入っていると、 ファイル名にも / が入って ls に表示されます。しかし、その名前を使ってもアクセスできずエラーになります。 全角にしても同じようです。これにアクセスする方法があるのかは不明です。 実身の名前を変えて / をなくせばアクセスできるようになります。

[88] 実身名に間隔 (和字間隔) が入っていると ls の表示は になります。ところがコンソールのプロンプトでは は引数区切りになります。このようなファイルにアクセスする方法があるのかは不明です。 プログラムを自作すればアクセスできる可能性はありそうです。

[97] 同じく : も、特殊な意味 (同名実身の区別) に使われるらしく、 ls で表示されるのにアクセスできません。

[89] 実身名に JIS X 0208 にない文字が入っていると ls の表示はその文字以外が消えます。その短縮されたファイル名ではアクセスできずエラーになります。 /SYS/USR/超漢字サンプル集/多漢字・多文字の世界/三国志DB にいくつかある空文字列のファイルは1文字目から JIS X 0208 にないものと思われます。

[77] コンソールでは *ワイルドカードとして使え、 *A* のように複数使うこともできるものの、 *A*/* のように階層をまたいで複数は使えません (この機能がコンソール側の機能なのか命令側の機能なのかは知りません)。 TAB による補完もありません。 バイト文字escape のようなものもなさそう。 こうなると、 UTF-8 だけの端末からアクセスしてもほとんどのファイルにはアクセスできません。

[76] gterm ではで入力の履歴を辿れるものの、 超漢字内の「システムコンソール」にはこれがありません。

[84] コンソールで exit すると一段外側の 「[IMS]% 」 コンソールに出ます。 ここから exit -1 すると終了、 exit -2 すると再起動します。

[6] 超漢字Vの開発環境を整える。|madeli, https://note.com/madeli/n/ne89e0e63e7a6

外部とのデータの送受信

[41] >>40 の状態で超漢字と外部とのファイルのやり取りしたいなら、

  • [45] 「共有フォルダ参照」小物VMware 用なので >>40 の構成では使えません。
  • [42] 基本ブラウザでファイルをダウンロードできます。
    • [43] 現在の一般的なサイトの TLS とは通信できません。素のHTTPを使う必要があります。
  • [44] 「ファイル変換」小物FTP クライアント機能があります。 (動作未確認)
  • [46] セルフ開発環境でコンソールを開いて fget, fput コマンドで FTP の送受信ができるとされています。
  • [51] クロス開発環境gtermrecv を使って外部からファイルを受け取れます。
    • [52] 外部にファイルを取り出すことはできません。
  • [48] >>37ftp (クライアント) は passive mode にも対応していて、これでファイルを外部 FTP サーバーに送信できることを確認しました。
    • [49] ただし通常ファイルのレコードタイプ 31レコードしか送信できません。 それ以外は、事前に apd で目的のレコードを取り出す手間が必要になります (付属ドキュメントに方法が説明されています)。
    • [50] ftpd (サーバー) もありますが、こちらは起動しても外部から接続できませんでした。 詳しくは調べていません。
  • [86] 超漢字V内の「超漢字」→「超漢字サンプル集」 →「フリーソフト・フリーデータ集」 → 「データをやりとりしたい」 に μFTP があります。 FTP クライアントとして使えます。 (動作未確認)

[87] Web 上の情報によるとかつて smbclient の移植版が存在していたようですが、 Internet Archive にも現存していません。

技術

[36] 超漢字

文字コード

[2] TRONコードを採用しており、多くの漢字を使えることを売りにしていました。

プログラム開発

[28] 超漢字プログラミング入門, , https://yashiromann.sakura.ne.jp/bprimer/

ファイルシステム

[78] コンソールでは /SYS/tmp のような Unix っぽい path が見えますが、 ls / しても Not Found になります。 / は存在しないらしく、 /SYS が最上位になります。

[79] /SYS 以外に何かあるのかどうかは知りません。

[80] ファイルはいくつかのレコードで構成されています。 レコードにはレコードタイプがあります。

[81] フォークがいくつあってもいい HFS みたいなイメージ?

アプリケーション

[5] 超漢字アプリケーション

Web ブラウザー

[3] 独自の BBB の他、 Mozilla (独自ビルド) が提供されていました。

[4] BBBテキスト形式TRONコードに対応していました。

メモ

[14] 時代ゆえだと思うけどあらゆる操作がダブルクリックなのちょっとストレス溜まるねえ

[15] デフォルトがかな入力なの実に味わい深い。せっかくだからそのまま使ってみようと思ったけど秒で挫折。。。

[98] 巷では何かと酷い言われようですけれども、昭和60年代の設計の OS令和の今でもそのまま売られているというのは生きたタイムカプセルとして貴重かもしれない!

[99] ・・・と思ったのですけど、今の Windows の起源である Windows NT の開発開始が昭和63年頃、 Linux の開発開始が平成3年頃。意外とほぼ同時代に設計された OS でも生き残って最前線に居るんですよねーw

[100] WindowsLinux も大枠は維持しながらも30年間進化を続けているので、 40年前とほぼ変わっていない、というのは生きた化石としての超漢字の優位性(?)かなw