瑕疵

瑕疵

売買契約の場合

[2] 買主は、瑕疵を知った時から1年以内は売主瑕疵担保責任を追求できます。

[4] 売主瑕疵担保責任を負う場合、瑕疵があれば、 買主損害賠償契約の解除を求めることができます。

[5] ただし、買主善意無過失でなければなりません (隠れた瑕疵でなければなりません)。

[27] 売主善意か否か、過失か否かに関わらず瑕疵担保責任を負います。

[1] 特約により売主瑕疵担保責任を負わないと定めることもできます。

[3] そのような場合でも、売主故意瑕疵を告げなかった場合は、 責任を負う必要があります。

[28] 物理的な問題のみならず、法令上の制限瑕疵となります。

宅建業

[6] 宅建業者自ら売主で非宅建業者買主と取引する場合、 瑕疵担保責任を負わない旨の特約は、禁止されています。

[7] 宅建業者自ら売主で非宅建業者買主と取引する場合、 瑕疵担保責任を追求できるのは、物件の引き渡しから2年以上と特約により定めることができます。

[8] 2年より短い期間としてはなりません。その場合、当該特約は無効となるため、 >>2 の通り瑕疵を知ってから1年以内が期間となります。
[34] このような特約を設けず民法上の原則 (>>2) に従うこととしても構いません。

[9] 宅建業者自ら売主として新築住宅 (建設工事完了から1年以内で、 人が住んだことのない住宅) を売買する場合、 買主宅建業者であるか否かに関わらず、 住宅の品質確保の促進等に関する法律 (品確法) の適用対象となります。

[10] その場合、基礎などの欠陥や雨漏りなどについて、 売主が10年間瑕疵担保責任を負わなければなりません。

[11] 更に、買主瑕疵修補請求権も有します。

[12] 宅建業者は、更に、資力確保の措置が義務付けられています。 住宅販売瑕疵担保保証金供託保険契約締結の一方または両方が必要です。

[13] 住宅販売瑕疵担保保証金は、主たる事務所の最寄りの供託所供託しなければなりません。

[14] 供託するべき額は、基準日 (3月31日と9月30日) において、過去10年間に引き渡した新築住宅の合計戸数から保険契約締結した戸数を除外したものに応じて決まります。

[15] 供託は、現金有価証券の一方または両方で行えます。

[16] 買主に対して供託について書面で説明が必要です。

[17] 買主は、還付請求により保証金を受け取ることができます。

[18] 供託にかえて、国土交通大臣指定した住宅瑕疵担保責任保険法人保険契約締結することができます。

[19] 保険法人は、建物の検査を行い、締結するか決めることができます。

[20] 欠陥が見つかった場合、事業者 (倒産した場合は買主) に保険金が支払われます。

[21] 保険に加入している住宅は、住宅紛争審査会の紛争処理制度を利用したり、 住宅紛争処理支援センターに相談したりできます。

[22] 宅建業者は、基準日時点の保険契約締結保証金供託の状況を、 3週間以内に免許権者届出なければなりません。

[23] 資力確保や届出を行わない場合、基準日翌日から起算して50日目を経過した日以降、 新築住宅売買契約を新たに締結してはなりません。

[25] 届出を行わなかったり、虚偽の届出を行ったりした場合、 50万円以下の罰金となることがあります。

[24] 供託保険契約締結なしに新築住宅売買契約をした者は、 1年以下の懲役または100万円以下の罰金となることがあります。

[26] これらの場合、宅建業法監督処分の対象となります。

請負契約の場合

[29] 請負契約注文者は、請負人に対し、瑕疵修補請求権損害賠償請求権を持ちます。

[30] 売買契約買主とは異なり、善意無過失などの制約はありません。

[31] 瑕疵重大契約の目的を達成できないなら、契約の解除も可能です。 ただし、建物その他の土地の工作物請負の場合を除きます。

[32] 引き渡しまたは仕事完成の時から、原則として1年以内でなければなりません。 ただし、木造建物の場合は5年以内、 コンクリート造などの建物の場合は10年以内です。

[33] 瑕疵担保責任を負わない旨の特約も有効です。 ただし、請負人瑕疵の存在を知っていたのに告げなかった場合は、無効です。