[1] 正隆 (y~1458) は、 金国の元号の1つです。
[2] 正豊 (旧字体: 正豐, y~2196) は、 正隆の避諱元号です >>3。
[4] 高麗の世祖王隆の避諱です >>3, >>9。 金国の属国の高麗で使われました。
[5] 豊と豐は元来別字とされますが、 古くから豊は豐の異体字として使われています。 明治時代の論文 >>3 では、 題名で豊が、本文で豐が使われた例もあります。 当時両者を区別する意識が高くなく、 たまたま利用できた活字で印刷されたためと思われます。
[6] 元号名として元来どちらの字だったのかはわかりませんが、 それを追求すること自体にあまり意味がないかもしれません。
正隆之隆避世祖諱以豐字代之
とあり >>9、朝鮮ではこの避諱がはっきり記録されていました。
[18] 紀元通略にも避諱元号と明記されていました。 >>1543
[10] 中国ではそのことが伝わらず (または忘れられ)、 玉海 やそれを引いた 歴代建元考 は高麗の元号とするのみでした。 >>3
[11] 日本でも知られず、 明治時代になって朝鮮史研究者の今西竜や和田雄治によって再発見されました。 >>3
[16] 遼の内乱で通知が遅れ、 11月に高麗に通知されました。 高麗では正豊7年の延長年号 (+1年) が見られます。 >>7862