[1] 正朔は、正月 (すなわち年始) と朔日 (すなわち月の日、
つまり配日法) です。引いては曆のことです。
[2]
漢土では王朝の交替のたびに正朔を改められるとされていました。
三正
[3]
しかし次第に歳首の改正は行われなくなりました。
改正朔はほとんど実質的に改暦を意味しました。
[4]
中華秩序の元では日時制度の制定施行は皇帝の統治行為であり
(他のおよそあらゆる社会でも日時制度は統治の基本ですが、支那文化圏では政治思想的背景から特に重視されました。)、
日時制度を受け入れることは正朔を奉じるといって恭順の証とされました。
[5]
この正朔を奉じるという表現はその後、元号を採用することを意味するようになりました。
元号の選択