天文時

太陽時

[3] 太陽時 (solar time) は、 太陽正中 (南中または北中) を正午と定める時刻系です。 古今東西広範囲で用いられてきました。

[8] 現在運用されている時刻システムは原子時を基にしており、 太陽時は過去のものとなっています。といっても UT1 など太陽時に基づく重要な時刻系が存在しており、 原子時太陽時との関係を保った形で定義されているため、 完全に使われなくなったわけでもありません。

呼称

[4] 天文学的に定まる時刻系、特に太陽時を、 原子時に対して天文時 (astronomical time) (天体時) ということもあります。 字義通り解釈すれば他の天文学時刻系はすべて天文時と呼べますが、 普通は太陽時を指しています。 (他に恒星時暦表時天文時ということがあります >>12。)

[7] 旧来の常用時に対する旧天文時とは意味が異なります。

[5] 太陽時地球上の位置により異なる時刻であり、 ある地域の時刻という意味で地方時とも呼ばれます。

[10] 地方時という語は他の意味でも用いられます。地方時参照。

種別

[6] 視太陽真太陽に基づく視太陽時真太陽時と、 平均太陽に基づく平均太陽時があります。

[11] 日時計に相当し長年使われてきたのは真太陽時です。 近代的な標準時制度で採用され現在の時刻制度の元となっているのは平均太陽時です。 真太陽時季節により変動しますが、 平均太陽時は1年を通して一定です。

関連

[9] 太陽時の24時間を、太陽日といいます。

メモ