[1] SGML 公式システム識別子の中立蓄積域管理器 (neutral
) 記法形式は、
システム独立のファイル識別子を使って蓄積域物体を識別する蓄積域管理器です。
[2] 仕様書:
neutral
ISO/IEC 10744:1997//NOTATION FSISM PORTABLE Neutral File Identifier//EN
portblsm
)共通蓄積域管理器属性 (smcommon ) 属性形式 | ||
FSIBase | portblsm 固定 | |
畳み (fold ) |
[4] この記法形式は ISO/IEC 10744 で規定されていますが、 その実装は必須ではありません。
[5] SOI は階層名で、各階層を斜線で区切ります。
先頭に斜線は付きません。このシステム独立な名前
(を含む SOS) を、
現在蓄積域物体の蓄積域管理器の書式に変形し、
その上で実際に指定されたファイルを使用します。
蓄積域管理器が包含子蓄積域管理器であるなら、
その in
属性が変形後の SOS
でも使われます。他の SOS 属性はすべて元の中立 SOS
から変形後の SOS に移されます。ISO/IEC 10744:1997 A.6.7.3.2
[7] 畳み (fold
) 属性は大文字・
小文字の統一を行うかを指定します。値は fold
または nofold
の列挙型で、
既定値は fold
ですが、
統一の方向は変形先の蓄積域管理器に依存します。
ISO/IEC 10744:1997 A.6.7.3.2
例えば Un|x
ではファイル名の大文字と小文字が区別されますが、
慣習的に小文字が使われます。そこで
<neutral
fold
>FOO.SGM
は <osfile>foo.sgm に、
<neutral nofold>FOO.SGM
は <osfile>FOO.SGM に変換します。
ISO/IEC 10744:1997 A.6.7.3.2 NOTE 520
[6] 例 ISO/IEC 10744:1997 A.6.7.3.2 NOTE 519:
neutral
>entities/e1.sgmosfile
osfile
>entities\e1.sgmosfile
osfile
>:entities:e1.sgmosfile
osfile
>entities/e1.sgmURL
url
>entities/e1.sgm[8] 可搬性:
中立蓄積域管理器であってもどんな SOI
も実際の蓄積域管理器に変形できるわけではありません。
階層の各部分が英数字だけ
(またはそれに加えて終止符と拡張子) で構成されており、
fold
が指定されており、
ファイル名が8文字以下で拡張子が3文字以下なら大体どこのシステムでも大丈夫そうです。
ISO/IEC 10744:1997 A.6.7.3.2 NOTE 521