MIMEエンティティー

実体 (MIME)

[7] 実体 (じったい) (entity) は、MIME における基本的な単位です。実体ヘッダー本体で構成され、 両者は空行で区切られます。

[8] MIME実体は、電子メールなどのメッセージや、 multipart/* の中の本体部分などの形で存在しています。

定義

[1] RFC 2045 2.4

Entity The term "entity", refers specifically to the MIME-defined header fields and contents of either a message or one of the parts in the body of a multipart entity. The specification of such entities is the essence of MIME. Since the contents of an entity are often called the "body", it makes sense to speak about the body of an entity. Any sort of field may be present in the header of an entity, but only those fields whose names begin with "content-" actually have any MIME-related meaning. Note that this does NOT imply thay they have no meaning at all -- an entity that is also a message has non-MIME header fields whose meanings are defined by RFC 822.

用語「実体 entity」は具体的には、 メッセージまたは多部分実体の本体中の部分の一つの MIME 定義の頭欄と内容を指します。この実体の規定が MIME の本質であります。 実体の内容はしばしば「本体」と呼ばれるのですが、 これは実体の本体のことを話していると理解すると筋が通ります。 実体の頭の中にはどんな欄も出現して構いませんが、 "content-" で始まる名前の欄だけが MIME に関係する意味を持ちます。 なお、これはそうした欄が意味を全く成さないと暗に示すものではありません。 メッセージでもある実体は RFC 822 が意味を定義した非 MIME の頭欄を持っています。

関連

[6] multipart/* 実体に含まれる実体のことを、 特に本体部分といいます。

[2] HTTP は、元々は MIME を採用する意図があったようですが、 細部で色々と解釈が異なっていて、 RFC となった時点で MIME ではなく、 MIME と似たものであるというような説明になっていました。 RFC 2616 までは MIME と同じく「実体」という用語が存在していました。

[4] HTTP から派生した SIP などのプロトコルでも同様となっています。

[3] しかし RFC 7230 世代の HTTP RFC では実体という言葉は基本的に使われなくなっています。

[5] SGMLXML でも実体という用語が使われていますが、 MIME実体とは関係がありません。 MIME における XML の利用を定義する RFC では、両者が結合した XML MIME実体という語が使われています。