資源所有者合言葉credentials

資源所有者合言葉 credentials 承諾型 (OAuth)

[20] 資源所有者合言葉credentials (resource owner password credentials) 承諾型は、 資源所有者合言葉 (パスワード) クライアントが直接受け取り、 これを認可鯖に渡すことでアクセストークンの交付を受ける承諾型です。

[21]承諾型は危険性が高いもので、やむを得ない場合を除き使うべきではないと考えられています。

仕様書

意味

[2] 資源所有者合言葉credentials (resource owner password credentials) 承諾型は、 アクセストークンを得るために資源所有者credentials (利用者名 (username) 合言葉 (password) ) を直接認可承諾として使うものです。 >>1

[6] 認可符号フローや暗示的承諾型フローとは違って、クライアント資源所有者credentials を一旦取得する必要があります。

[14]承諾型合言葉を使う点、資源所有者クライアントにそれを委ねなければならない点から、 特に危険性が大きいものです。 認可鯖は本承諾型で発行されるアクセストークン適用範囲寿命を十分検討するべきです。 認可鯖およびクライアントはできるだけ他の承諾型を使うべきです>>13

[22] 認可鯖クライアント資源所有者に対して明確に説明しているかどうかを一切関知できません。 他のフローでは認可鯖資源所有者に対して行うような適用範囲の説明も、 本承諾型では機会がありません。例えばクライアントが読み取りのみ行うと説明しつつ、 実際には読み書きの両方が可能な適用範囲認可鯖に求めることもあり得ます。
[23] ですから認可鯖は、他の手段、例えば電子メールによる通知で、 事後であっても資源所有者に何が行われたか説明する必要があるかもしれません。

[16] なお資源所有者合言葉平文で送信してはなりません

[17] 認可鯖は、合言葉の推測による攻撃を防がなければなりません。 生成されたトークンの場合、 攻撃者が推測できる確率は 2-128 以下なければならず、 2-160 以下であるべきです。 そうでない末端利用者が扱うcredentialsの場合でも、 何らかの方法で保護しなければなりません>>18

フロー

[7] まず資源所有者クライアントcredentials (利用者名合言葉)を提供します >>5。 これをどのような形で行うかは、OAuth 仕様の範囲外 >>5 とされています。

[8] クライアント資源所有者から受信した利用者名合言葉を指定した要求を認可鯖トークンエンドポイントに送信し、 アクセストークンを求めます >>5

[9] 認可鯖トークンエンドポイントクライアント認証を行い資源所有者credentials を検証し、アクセストークンを発行します >>5更新トークンの発行も禁止はされていません。しかし本フローの危険性を鑑み、 発行しない方がよいかもしれません >>19

[10] クライアントは、アクセストークンを受信したらクライアントcredentials を破棄しなければなりません >>5

R
資源所有者
C
クライアント
S
認可鯖
R -> C
資源所有者credentials を提供
C -> S
トークンエンドポイントcredentials を送信
S -> C
アクセストークンを発行
#C#
credentials を破棄

文脈

[3]承諾型は、クライアント資源所有者との間に高度な信頼がある場合 (例えばクライアントが当該装置OS や高い特権を持つ応用である場合) で、他の承諾型が馴染まない場合に限って使うべきです >>1, >>5認可鯖は、本承諾型を有効にする際に特別に注意を払うべきであり、 他のフローが馴染まない場合に限って認めるべきです >>5

[4]承諾型資源所有者credentials (利用者名合言葉) を (普通は対話的なフォームにより) クライアントが直接知ることができる場合に適しています >>1, >>5。既に基本認証ダイジェスト認証に対応しているクライアントOAuth に移行する時に、既に保存している credentialsアクセストークンに変換するためにも使うことができます >>5。いずれにせよ、 credentials は一旦アクセストークンを得たら不要となり、 以後保存する必要はありません >>1

[25] Salesfoces など >>24, >>26, >>27 が実装しています。

grant_type=password

[12] OAuth 2.0 トークンエンドポイントgrant_type 引数の値 password >>11 は、 資源所有者credentials からアクセストークンを求める要求であることを表します。

[28] draft-dehora-farrell-oauth-accesstoken-creds-02 - OAuth Access Tokens using credentials ( 版) <https://tools.ietf.org/html/draft-dehora-farrell-oauth-accesstoken-creds-02>

[29] Bitbucket API () <https://developer.atlassian.com/bitbucket/api/2/reference/meta/authentication>

$ curl -X POST -u "client_id:secret" \

https://bitbucket.org/site/oauth2/access_token -d grant_type=password \

-d username={username} -d password={password}