If-Range:

If-Range: ヘッダー (HTTP)

[5] If-Range: ヘッダーは、 範囲要求を適用するべき条件を示すものです。

[22] このヘッダーの値は、ヘッダー名からの想像に反して、 範囲に関する条件ではなく、範囲要求の前提条件を記述します。

仕様書

意味

[4] If-Range: ヘッダーは、 選択された表現について範囲要求を適用するべきかどうか判断する条件を指定するものです。

[6] クライアントが既に表現の一部を保有しており、 他の部分も取得したいと思った時、 If-Unmodified-Since:If-Match: を使った条件付き要求Range: を併用することで、 同じ表現の別の部分であることを保証できます。しかし、 側で既に表現が変更されている場合、これらのヘッダーだと条件付き要求は失敗してエラーが返されます。 新しい表現の全体を取得したい時は、改めて要求しなければなりません。 If-Range: は、条件を満たさない時にエラーではなく表現の全体を送信するよう求めるものです。 >>3

構文

[7] If-Range: ヘッダーの値は、 実体タグHTTPの日時形式のいずれかです >>3

  1. |
    1. 実体タグ
    2. HTTPの日時形式

[10] クライアントは、弱い実体タグ生成してはなりません >>3

[11] クライアントは、元の表現実体タグが含まれていなかった場合で、 日時が強い検証子だった場合を除き、 If-Range: ヘッダーに日時を指定してはなりません >>3

文脈

[8] クライアントは、 Range: ヘッダーのない要求If-Range: ヘッダー生成してはなりません >>3

処理モデル

[9] 条件付き要求を参照してください。

[12] If-Range: ヘッダーの事前条件の評価は、 次のように行わなければなりません >>3

  1. [13] 実体タグが指定されている場合、
    1. [14] 選択された表現実体タグ強い比較を行います。
    2. [17] 一致すれば、を返します。
    3. [18] 一致しなければ、を返します。
  2. [15] 日時が指定されている場合、
    1. [16] 強い検証子でなければを返します。
    2. [21] 選択された表現の最終更新日時と比較します。
    3. [19] 完全に一致すれば、を返します。
    4. [20] 一致しなければ、を返します。
[23] Last-Modified: の比較は、 If-Unmodified-Since: とは違って完全一致が求められます >>3

歴史

[2] RFC 2068・2616 (HTTP/1.1) 14.27 If-Range

If a client has a partial copy of an entity in its cache, and wishes to have an up-to-date copy of the entire entity in its cache, it could use the Range request-header with a conditional GET (using either or both of If-Unmodified-Since and If-Match.) However, if the condition fails because the entity has been modified, the client would then have to make a second request to obtain the entire current entity-body.

クライアントがそのキャッシュ実体の部分複製を持っており、 そのキャッシュに最新の完全な実体の複製を有したいと思ったら、 Range 要求頭を 条件付GET (If-Unmodified-SinceIf-Match の一方または両方を使用) で使うことができます。しかし、実体が修正されていたがために条件が失敗したら、 クライアントは現在の完全な実体本体を得るために二番目の要求を行わなければなりません。

The If-Range header allows a client to "short-circuit" the second request. Informally, its meaning is `if the entity is unchanged, send me the part(s) that I am missing; otherwise, send me the entire new entity'.'

If-Range 頭を使うと、クライアントは二番目の要求を「短絡」 できます。非公式には、この意味は「もし実体が変更されていなければ、 私が持っていない部分(群)を送ってください。そうでなければ、 新しい実体全体を送ってください。」です。

  • If-Range = "If-Range" ":" ( entity-tag | HTTP-date )

If the client has no entity tag for an entity, but does have a Last-Modified date, it may MAY use that date in an If-Range header. (The server can distinguish between a valid HTTP-date and any form of entity-tag by examining no more than two characters.) The If-Range header should SHOULD only be used together with a Range header, and must MUST be ignored if the request does not include a Range header, or if the server does not support the sub-range operation.

クライアントが実体の実体札を持っていないものの、 Last-Modified 日付は持っている場合は、 この日付を If-Range 頭で使っても構いません。 (サーバーは、妥当な HTTP-date と任意の書式の entity-tag を高々2文字検査すれば区別できます。 (訳注: entity-tag は必ず W/" または " で始まります。 HTTP-date は必ず英数字で始まりますが、紛らわしいのは Wed で始まる場合だけです。)) If-Range 頭は Range 頭と一緒でのみ使用するべきであり、要求が Range 頭を含んでいない場合やサーバーは部分範囲操作に対応していない場合には無視しなければなりません

If the entity tag given in the If-Range header matches the current entity tag for the entity, then the server should SHOULD provide the specified sub-range of the entity using a 206 (Partial content) response. If the entity tag does not match, then the server should SHOULD return the entire entity using a 200 (OK) response.

If-Range 頭に与えられた実体頭がその実体の現在の実体札と一致する時は、 サーバーはその実体の指定された部分範囲を 206 (部分内容) 応答を使って提供するべきです。実体札が一致しなければ、 サーバーは 200 (了解) 応答を使って実体全体を返すべきです

[24] Allow range header to be set by APIs by jakearchibald · Pull Request #560 · whatwg/fetch () <https://github.com/whatwg/fetch/pull/560>

[25] Allow range header to be set by APIs by jakearchibald · Pull Request #560 · whatwg/fetch () <https://github.com/whatwg/fetch/pull/560>