[1] 近代日本の科学史の分野の本を買ってみたのですけど、全編ことごとく西暦年だけしか書いてなくてすごく読みづらかったです。 本文中にたびたび「明治期」「昭和初期」のような時代区分が出てきて、 社会と研究のつながりがテーマの1つになっているのに、 出来事や生没年は西暦でしか書いていないので、この論文が出たのは和暦だと明治何年だから明治初期、 この人は幕末生まれ、この発見は昭和何年に当たるから戦後、 といちいち考えないと文章を読み解けなくてしんどかったです。
[2] ずっとその分野で研究している専門の研究者達なら西暦年だけしか書かれていなくても、 それがどれくらいの時代で、社会では何があった時期に相当するのか、 イメージが湧くのだろうと思いますけど、一般向けの書籍でこれって不親切ですよね。
[3] 専門の蛸壷にハマって読者の読書体験を想像できなかった著者のミスですけど、どちらかといえばそれをちゃんと指摘してあげられない編集者に責任があるのでは。 近年編集者の質が落ちてるっていわれるのはこういうところですよね。