当隧道の正式な名称と竣工年度および林道の名称を、『山形の廃道』サイトの作者fuku様よりご教授いただきました。 ありがとうございます!
名称:日山隧道
竣工年:昭和9年
林道名:西郡林道
以上の内容を踏まえ、レポート本文を一部手直ししました。
山形県は最上郡の山中に人知れず朽ち行く隧道がある。
その名を、日山隧道という。
鮭川村西部の山間部を激しく蛇行しつつ流れる、その名も曲川。
その曲川沿いに点在する隠里のような山村地帯が西郡である。
西郡から標高294mの小山である日山の真下をくぐり、真室川町へと抜ける林道は西郡林道と呼ばれるが、そこに廃隧道がある。
他に迂回路のない隧道が廃道化しているのだから、これは比較的珍しい。
考えられる理由は、あまりに通行量に乏しく自然消滅的に朽ちて行ったか。
それとも、…災害などによる甚大な被害による“突然死”か。
この峰越の隧道に迂回路はない。
故に、万が一通行できなかった場合のことを考えたアプローチが望ましい。
そう思い、当初、交通の便が良い真室川町側から鮭川村に抜けるコースを狙ったのだが、この写真の場所の先にどうしても目的の道を探し当てる事ができず、やむなく、計画を変更して、はるばる鮭川村へと南下する羽目になった。
…実は、隧道へと続く正解の道は、この写真に写っていた。
左に写る農機小屋のような建物の手前の駐車スペースの左にさらに、林道が伸びていたのだ。
さすがに…気づかなかった(不覚!)
鮭川沿いの良く整備された村道を南下し、岩下という場所から県道58号線に入る。
西へと進むと間も無く小さな峠を越え、曲川という目指す西郡地区の玄関と言える集落へと到着した。
途中の小さな峠には、私の手持ちの地図には小さなトンネルが描かれていたが、どうやら切り通し化されてしまった様である(残念!)
さて、この曲川集落だが、この地へをはじめて訪れた私の驚きは、本物であった。
なんせ、“こんなところに人が住まう集落が…”と言うのが、失礼を承知で言わせてもらう、正直な感想である。
現地の地形は、まさに、山中の小盆地であり、まるで…忍者の隠れ里のようである。
県道377号線と言う、舗装されているとはいえ何とも頼りない道(勿論1車線)がメインストリートであり、商店は一軒も見当たらなかった!!
どうして、こん