2008/7/2 16:32
国道158号の沢渡〜中ノ湯間にある、長さも旧道化時期も異なる5つの旧道区間を順に攻略してきた我々は、いよいよ 最後のステージ へ。
それが、現道の 赤怒谷トンネル に対応する旧道である。
赤怒谷トンネルは全長396mで、竣工は昭和59(1984)年とされる。
これは全ステージの中で2番目に新しい旧道区間である。また、地図上で測った旧道の長さは450mで、これは 全ステージ中最短 である。
ゲームなら、基本的に最後のステージが一番の難関だが、現実はどうだろう。
なお、スタート直後の沢渡集落で“モナ王”をかじったのは昼時だったが、今ではもう夕方の入口と言って良い時刻になった。
この間に移動した距離は、現道換算ならせいぜい6.5kmといったところだ。(登り坂とはいえ、本来は自転車で30〜60分の距離だ)
旧道はそれよりは少し遠回りだが、ここまでの全ての旧道を途中で引き返さず一発で突破してきたので、旧道経由の移動距離も、おそらく7.5kmくらいでしかないだろう。その中には現道を走った距離も含まれているわけで、時間を使わされる“難所”が多かった事を物語るスロー進行ぶりだった。
泣いても笑っても最後のステージ、がっつり攻略してやるぜ!
現在地は、ステージ4の終了地点から現道を300mほど中ノ湯側に進んだ所にある、赤怒谷トンネルの坑口前だ。
旧道は例によって、この坑口前から左に逸れて入るのだが、その事よりまず目を引くのは、トンネルの山側に聳え立つ巨大な禿げ山の斜面だ。
トンネルの名前が伝えるとおり、この場所の名前は「 赤怒谷(あかぬたに) 」というらしいが、まさにこの一木一草育たぬ赤茶けた谷は、山の怒りのエネルギーが地上にあふれて出来たもののように見えるのだ。
前回までの「白薙ぎ」や「天然開渠」なども、名が体を現す素晴らしいネーミングだったが、今回の「赤怒谷」も負けていない。
なお、赤怒谷トンネルのトンネルナンバーは「19」で、この先の(旧)釜トンネルに「20」の番号が振られている。前者は国道158号、後者は県道上高地公園線と、路線は異なっているが、トンネル番号はひと続きになっている。
そしてこれが、上と同じ位置から撮影した、旧道のある渓谷上流の眺めだ。相変わらず狭い谷を大量の水が迸っている。
だが、その白い波濤の向こうに、明