[365] 「福徳の三年目」「福徳の百年目」という言葉があります。
明治17年11月11日 日本国長野県南佐久郡南相木村字栗尾の山中の炭焼小屋で働く久作
「南無有難や、有難や、福徳の三年目。や、寸刻もこう
しちゃゐられねえ。」
[27] 当文章は秩父暴動の首謀者の親族が昭和初期に執筆したドキュメンタリーです。 事件とその後の逃亡の様子が描写されています。 当事者らへの取材で構成されたものでしょうが、 会話等の細部がどれだけ史実に忠実かは不明です。
[29] 当該部分は逃亡者に遭遇した現地民の会話です。 久作は仕事で山に篭もりっきり、 世情に疎く秩父暴動の騒ぎにも気づかないどころか未だに髷を結っている時代遅れの老人だとわざわざ説明されています。
[360] 事件当時に老人ということは昭和50年どころか筆者と生存期間が重なっているかも疑わしく、 わざわざ伝承されるような重要な台詞でもないので、創作の可能性がありますね。 もしそうだとすると、 「福徳の三年目」 は 「昭和の人がイメージする明治の老人の言いそうなこと」 ということに。
[2] 近世実録全書 第二卷, 早稲田大学出版部, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1884093/1/207?keyword=%E7%A6%8F%E5%BE%B3
[1] 千葉県印旛郡誌 前編, 千葉県印旛郡 編纂, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/9643575/1/78?keyword=%E7%A6%8F%E5%BE%B3 (要登録)
《福徳の利益 (りやく) は3年目に回ってくるという意から》予期しない幸運にあうこと。思いがけない利益を得ること。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
福徳の三年目(読み)ふくとくのさんねんめ
精選版 日本国語大辞典 「福徳の三年目」の意味・読み・例文・類語
ふくとく【福徳】 の=三年目(さんねんめ)[=百年目(ひゃくねんめ)]
(福徳の利益(りやく)は三年目(あるいは百年目)にまわってくるという意で) 久しぶりに幸運に会うこと。思いがけない利益を得ること。
※俳諧・世話尽(1656)曳言之話「福徳の三年め」
福徳とは
「善行およびそれによって得る福利」とあります。
中でも「福徳の三年目」や「福徳の百年目」などは、滅多にない幸運な出来事に出会うことのようです。
『広辞苑』第六版を引いてみる。
(1)めったにない好機。浮世草子、好色盛衰記「福徳の—」 (2)「おしまいの時」の意で、陰謀などの露顕した時などにいう語。「見つけられたが—」
[367] XユーザーのCheese!編集部さん: 「佐倉紫露先生の「レイアイ同盟」は、霊を成仏させる男子×霊を呼び寄せる女子のラブファンタジー!さらに、歪んだ愛を描いた「福徳の百年目」、夢のある女子は共感必至な「コンプレックス・ハーモニー」の3編を収録! https://t.co/jW4EEirsmj」 / X, , https://twitter.com/monthly_cheese/status/659635617861505024
[434] 海棠の歌, 小島政二郎, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1643611/1/44?keyword=%E7%A6%8F%E5%BE%B3 (要登録)
[435] 明治学報 (130), 明治学会, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/1890369/1/33?keyword=%E7%A6%8F%E5%BE%B3 (要登録)
[436] 群馬県立女子大学国文学研究 (2), 群馬県立女子大学国語国文学会, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/7954734/1/31?keyword=%E7%A6%8F%E5%BE%B3 (要登録)
[437] 女子国文読本教授参考書 巻3, 高野辰之, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/916043/1/15?keyword=%E7%A6%8F%E5%BE%B3 (要登録)
[438] 刀剣と歴史 (431), 日本刀剣保存会, , , https://dl.ndl.go.jp/pid/7901125/1/21?keyword=%E7%A6%8F%E5%BE%B3 (要登録)