astronomical day

旧天文時

[4] かつての天文時 (astronomical time) は、 正午に始まり正午に終わる時刻系でした。

意味

[10] 日界正午と定めていました。すなわち、正午日付が変わるものでした。 常用時に比べて、の始まりが12時間遅れていました。

[11] 現代でいう午後の12時間と、その翌日の午前の12時間が、 旧天文時における1つのとされていました。

[12] 夜間日付が変化しないため、天文学で都合が良いと考えられていました。

由来

[13] クラウディオスプトレマイオス以来の伝統だといいます >>9

廃止

[5] は12時間で打ち切られ、 より常用時と同じく正子日界とするよう改正されました >>1

[17] 英国の航海者の間で旧天文時を廃止して常用時に統一するべきだと議論になり、 フランクダイソン (グリニッジ天文台長) とハーバートターナーが各国の天文学者に提議しました。 >>16

[18] 米国英国仏国旧天文時をもって廃止することに合意しました。 >>16

[19] ローマの第1回国際天文学連合 (IAU) で、 に12時間繰り上げることで旧天文時を廃止すると決議しました >>16

関連

[20] 改正前後の用語の混乱については、グリニッジ平均時も参照。

[7] 同様に正午日界とする航海日とは、1日 (24時間) のずれがありました。

[14] 現代でも夜間日付が変わることを避けるため、30時間制などの方式によって日界をずらしていることがあります。

[15] 天文学で広く用いられてきたユリウス日も、旧天文時と同じく正午日界としていました。 これも同時に正子日界に改正することが検討されましたが、結局変更せずに現在に至っています。

[8] 原子時に対して天文学的手法で決定される時刻系天文時と呼ぶこともあります。 本項の旧天文時とは異なります。

太陽時参照。

メモ

[1] 新聞記事文庫 : 大阪毎日新聞 1925.7.2 暦日の大改革 天文学界の昨今 (山本一清著、 版) http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/ContentViewServlet?METAID=10072095&TYPE=HTML_FILE&POS=1&LANG=JA

総ての天文暦は一斉に旧来の時間制を廃することを申し合せたこれによって改正の機運は全く熟し新式の暦書が数年前から続々発行の運びに至るのみならず、去る十月に開かれた米国変光星会は長く使用したいわゆるジュリウス暦日までも新式のものに変更することに決した。

[2] 国立国会図書館デジタルコレクション - 官報. 1918年11月09日 ( (大蔵省印刷局 []著, )) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2953995/7

[3] International Meridian Conference - Wikipedia, the free encyclopedia () https://en.wikipedia.org/wiki/International_Meridian_Conference

That the Conference expresses the hope that as soon as may be practicable the astronomical and nautical days will be arranged everywhere to begin at midnight.

[6] Nautical time - Wikipedia, the free encyclopedia () https://en.wikipedia.org/wiki/Nautical_time#Nautical_day

The astronomical day was brought into use following the introduction of the Nautical Almanac in 1767, and the British Admiralty issued an order ending the use of the nautical day on 11 October 1805. The US did not follow suit until 1848, while many foreign vessels carried on using it until the 1880s.

[9] 太陽時 - Wikipedia () https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E6%99%82#.E5.A4.A9.E6.96.87.E6.99.82

[16] グリニッジ標準時 - Wikipedia () https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%B8%E6%A8%99%E6%BA%96%E6%99%82#.E5.A4.A9.E6.96.87.E6.99.82.E3.81.AE.E5.BB.83.E6.AD.A2

[21] ユリウス通日 - Wikipedia () https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%82%B9%E9%80%9A%E6%97%A5#.E8.B5.B7.E7.82.B9.E3.81.8C.E6.AD.A3.E5.8D.88.E3.81.A7.E3.81.82.E3.82.8B.E7.90.86.E7.94.B1

[22] () http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1918/pdf/191812.pdf

[23] () http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1919/pdf/191909.pdf

[24] [tz] please do not enforce limits in code for time zones () http://mm.icann.org/pipermail/tz/2018-January/025913.html

The traditional calendar for observing at Lick Observatory has always

had days begin at local noon. This means that the time zone for the

Lick calendar is 20 hours behind Greenwich.

[25] [tz] Support for Etc/GMT -style zones ids with partial hours (, ) https://mm.icann.org/pipermail/tz/2020-October/029394.html