GCC

GCC

  1. GCC = CSI [GCC-Ps] %x20 %x5F ;; GRAPHIC CHARACTER COMBINATION (図形文字合成)
  2. GCC-Ps = "0" / "1" / "2"

2個以上の図形文字を1個の図形として表示することを示すのに使います。 パラメタ値 GCC-Ps の値により、次の2通りの表現が可能です。

  1. GCC-two = CSI "0" %x20.5F 2( graphic-character )
  2. GCC-sequence = CSI "1" %x20.5F 1*( graphic-character ) CSI "2" %x20.5F

GCC は、合成する図形の要素の相対的な大きさ及び位置関係を 明示するものではありません。2個の要素が半角で横に並んでいても 構いません。例えば日本語テキストでは、一対の文字を 普通の漢字1文字分の大きさを占めるように横に並べて表現することがある。 (以上 JISX0211-1994 8.3.55 を参考にした。)

ってことは、 LATIN CAPITAL LETTER A WITH GRAVE ACCENT の図形記号を表現するのにも、 LIGATURE MM のを表現するのにも、 GCC を使える、しかもその違いを明示できないってことですか。 辛いなあ。

JISX0202:1998 6.3.3 参考3 は文字自身の仕様に関係なく GCC が使えるとしています。ここで文字の仕様とは基底文字結合文字かということですから、 CSI "0" %x20.5F <LATIN CAPITAL LETTER A> <COMBINING ACUTE ACCENT> や CSI "0" %x20.5F <COMBINING ACUTE ACCENT> <LATIN CAPITAL LETTER A> のような列があり得るということです。 その解釈については特に述べられていませんが、普通に考えると どちらも <LATIN CAPITAL LETTER A WITH ACUTE ACCENT> が出てきて欲しいところです。 (または不正な列とみなすか。) たぶんこの辺を決めるのはその文字を定義する文字集合規格だと 思います。でもそんなの定義してる規格なんてないよねぇ。

[1] ISO/IEC 4873 附属書C (参考) は GCC の使い方を解説していました。

[2] GCC は新規の図形記号ではありませんから、 新しい符号化図形文字ではなく、 文字レパートリー文字を追加することにもなりません。 >>13

[4] ISO/IEC 4873 は第2版で重ね打ち式文字合成を使うこととしていましたが、 第3版ではそれを取りやめて GCC 方式を採用しました。 重ね打ち式文字合成

[3] 附属書Cには、 GCC P t s が 「Pts」 を表すという例が示されていました。 >>13 説明がなくわかりにくいのですが、 合字の 「₧」 を表すのでしょうか。

[5] 結局この方式がどの程度使われたのか不明です。