タンヌ・トゥヴァとは、かつてソビエト連邦とモンゴル人民共和国の間に存在した国家である。正式名称、トゥヴァ人民共和国。日本語ではトゥバ、タンヌ・トゥバとも表記される。
1921年から1944年にかけて独立国家として存在し、現在ではロシア連邦を構成するトゥヴァ共和国として現存する。
概要
地理的にはアルタイ山脈に位置し、トゥヴァ民族が居住する。
詳しいことはWikipediaの当該記事に任せよう……にもさほど詳しく書いてあるわけではないが、簡単にその歴史を説明すると
遊牧民族トゥバの居住地だった地域が清に併合され、後にロシア帝国の保護国化。ロシア革命の影響で1921年自称独立国(どう見てもソ連の傀儡です本当にry)になり、1944年ソ連に併合され連邦内自治州になったり自治共和国になったり。そのままソ連崩壊を迎えるも別に独立したいわけでもなくロシア連邦に残留、今も連邦を構成する共和国として存在する……といったところだろうか。
記事名である「タンヌ・トゥヴァ」の名は通称だが、これは同地域が清時代に「タンヌ・ウリャンハイ」と呼ばれていたことに由来すると考えられる。
Hearts of Ironでの扱い
さてこの国、独立国としてはなんとソビエト連邦とモンゴル人民共和国との二カ国にしか承認されていなかったというドマイナー国家なのだが、とある媒体を通してよく知られている。
その膨大なデータ量とリサーチで有名なParadox社の戦略シミュレーションゲーム、「Hearts of Iron」シリーズに、一国家として登場しているのである。国名は「タンヌ・トゥヴァ」。この記事の名はこれに基づいている。
むろん蒙古国やら中華軍閥やらフランドルやらまで網羅するパラドゲー、マイナー国家だからといって登場するという点に否やはない。しかしタンヌ・トゥヴァが一線を画しているのは、
共産主義陣営の国家である
前述のとおりソ連とモンゴルに挟まれており、他の国に接しない内陸国
ソ連、モンゴルともに言わずと知れた初期共産主義陣営の国家である
という三点であろう。この上初期工業力は基本5(実質8)であり初期では工場も建設不能となれば、戦争をやろうにも「あえてソ連とモンゴルに楯突いて一瞬で滅ぼされる」か「独ソ戦に極僅かな歩兵を送って盟主の勝利を祈る」の実質二択しか存在しない、まさに観戦専用国家とでも言うほかない